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「ボーっとしている」「ダラダラしすぎ!」帰宅後の子どもに親はイライラ… 教育のプロが教える子どものやる気アップ術

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宿題は男の子に高い5教育母子息子家族の子供時代を教える
Paperkites/gettyimages

小学校入学で慣れない学校生活に奮闘している1年生。せっかくだから帰宅後の生活習慣も身につけてほしいと思う親心。そこで帰宅後の生活習慣のルーティン化についてママたちの声とともに、スームズに帰宅後の時間を過ごすための小学校教諭のアドバイスをお届けします!

ぼーっとしている時間が多いと困っているママの声

■頑張っているから疲れているんだろうけれど…
「息子は、帰ってきて、ぼーっとして、宿題などのやらないといけないことを毎日再三言っていますが、それ通りにできたことがありません。もちろん、何もない日ならいいんですよ、息子も疲れているだろう、学校で頑張ってきているのだろうと思っているのですが…」

■ルーティーンのはずが…
「帰宅したら、手洗い、うがい、給食袋やハンカチなど洗濯物を出す、明日の時間割と持ち物を準備する、宿題出しつつ、保護者に渡すプリントや戻ってきたテストを出すまでがルーティーンのはずなんですが…。学校が始まった当初はトータル15分くらいでできていましたが、最近は声がけしても床にランドセルから出した物を散乱させて教科書を読んでいたり、ノートを見ていたり、テレビを見て画面に吸い込まれてたりです」

■急かさないと、何もしない
「小1女子がいます。こちらから急かさないと何もしないです。急かすとやりますが。他の子がどうかは私もわかりませんが、我が子はまだ時間の感覚が掴めてないのだなと思います。朝も、あと5分で家出なきゃ行けないよ、と話しても、5分もある!という感じでゆっくり用意しているし、ゲームとかもし始めてしまうことも」

帰宅後をルーティン化したママたちの働きかけとは

■1年生の頃は、タイムキーパーのように声がけ
「1年生の今頃は、帰宅後からやる事を促していました。すぐおやつ、休憩15分、宿題30分から1時間、外遊び15分から30分、帰宅後からお風呂、それからご飯へとタイムキーパーの様に時間を言っていました。今は2年ですが、私は今でも時間を気にして軽く促しています」

■ゲーム化しました
「手洗いうがい→洗顔→着替え→ランドセル片づけ→学校の宿題もしくはピアノの練習と決めていますが、最初の玄関の段階で動かない。放っておいたら30分ほどかかることも。習い事がある日など急ぐ時には、『60数える間にお風呂場まで行って制服脱げたら全部終わってからのゲームの時間に5分追加OK』など、時間を決めてご褒美をあげたり、どっちが早くできるか競争させたりしています」

■時間を目安に声がけ
「うちも学童でだいたいの宿題は終わらせてきますが、帰宅後は『○時になったら〇〇の時間ね。あと何分だよ』『○時になったよ、今やっていること終わりにして』『はい、○○を始めますよ~』くらいがワンセット。叱らずにすませるようにしつつ、注意程度で動いてもらっています」

帰宅後の生活習慣の身につけ方&親のサポートとは

帰宅後もスムーズに手洗い、うがい、宿題などできるようにするために小学校教諭の景山功一さん堀川紘子さんに具体的にアドバイスいただきました。

「お子さんのご入学、おめでとうございます。『学校生活に溶け込めるかな?』『勉強大丈夫?』と成長の喜びとともに、不安なこともあるかと思います。また、『友だちはここまでできているのに…』と、ほかの子と比べてしまいがちになることもあるかもしれません。

「帰宅後のやるべきことは毎日完璧にさせたい」と思いすぎずに、『今日は子どもが疲れているし、半分用意を手伝おう』や『今週は子どもがやるのを見守り、後で持ち物などを点検しよう』などと、その日の子どもやおうちの方の気持ちや体調に合わせて接していくことも大切です。

子どもたちにとって、小学校入学はとても大きな節目のようです。いろんなことが自分でできる喜びのエネルギーでいっぱいの子、新しい友だちができて毎日話したり遊んだりパワー全開な子、学校での生活や授業に馴染めず不安を感じている子など、さまざまです。緊張状態もあり気づかないうちに疲れてしまっていることがあります。また、お昼寝の習慣がある子は、生活リズムを立て直す必要のある子もいます。

このため、帰宅後、“ダラダラ”したりするには理由があるのかもしれません。
就学前の生活リズムとの違いに戸惑ったり、慣れない学校での生活に緊張して疲れたりしている子がいます。ダラダラと自分のペースで過ごすことで、学校での疲れを癒しているのかもしれません。
また、親御さんが今してほしいこと、今すべきことを分かっていない子どもも中にはいます。『毎日言葉がけしているのに…』と思っていても、言葉がけだけでは入学当初のお子さんには理解しにくいことが多いようです。
親御さんは、ゆっくり焦らず、一つ一つお子さんと確認しながら一緒に生活リズムをつくり上げてみてください。きっとお子さんにあったリズムがあるはずです。

また、一度うまくいっていてもリズムが崩れてしまうこともあります。その時は、その都度、一緒に見直しをすることで、リズムの修正ができます。ぜひ、お子さんと共に生活リズムをつくっていきましょう 」(景山功一さん、堀川紘子さん)

家庭でのリズムづくりのポイント

■できたことを褒める
入学直後に、帰宅後のリズムを確立させることは、子どもにとっても、親御さんにとってもとてもいいことです。仕事をされている親御さんにとっては、夕方から寝るまでの時間は特に慌ただしいので、スムーズに自分でしてほしいものだと思います。まずはお子さんができていることを褒めていきましょう。入学直後の子どもたちは、やる気に満ち溢れています。そのやる気を活かすのです。褒めてもらうと、より自分でやろうとします。『自分でできたね』『えっ、もうここまでしているの』と、できたことを認めてみてください。疲れた体に、またエネルギーが湧いてきます。

■視覚化してわかりやすく
「また、"○○ちゃんのチャレンジ”などとネーミングをつけてリスト表を作成し、してほしいことを視覚化してみるのも一つの方法です。言葉がけに頼ると、ついつい『早く』『まだなの?』という負の言葉になりがちです。視覚化することは、全体が分かり、見通しを持って進められます。リスト表は、文字だけ、イラストだけ、文字とイラストとお子さんに応じて作成を。カード型式にすると、その日によって順番をお子さんと決められ、楽しみながら放課後の生活をつくることができます。さらには、タイマーを活用するのも一つ。どれくらいでできるかなど、時間配分がわかりやすいです。そのほか、「絵カードタイマー」など便利なアプリもあるので調べてみてください。

■「自分の力でできた!」と思える声がけを
何かができるようになるには失敗や練習が必要です。逆上がりができるようになるまで、何度も何度も、失敗と練習を繰り返すように、身につくまでは時間がかかるものです。『やらされている』、『また、できない』と感じるような言葉がけより、『自分の力でやれている!』『わたし(ぼく)、できた!』と思える言葉がけを!
また、『お母さん(お父さん)嬉しい』と、できたことを一緒に喜びましょう。親御さんが喜んでくれることも、お子さんを褒めることの一つです。ぜひ、やる気に満ち溢れているお子さんの気持ちをうまく活かしてみてください。

小学1年生は、声がけだけではまだ理解が難しい一面があるのですね。先生のアドバイスにあるように文字やイラスト、アプリを使って見える化するのはいいアイデアです。ママやパパにとっても役立ちそうですね。(文・酒井範子)

景山功一さん
教師歴22年。LD等通級指導教室担当。子どもや保護者の悩みにターゲットをあてた、「どうすればできるか」「自信ややる気につながるか」を追求している。
堀川紘子さん
教師歴10年。特別支援教育デザイン研究会・委員。情報モラル教育の研究が専門。「ネット社会の歩き方」の教材開発やテキスト作成,実践発表などを行なっている。

■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。

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