「子どもの学ランやセーラー服、どのくらいの頻度で洗う?洗濯機は可?」【洗濯王子に聞く】
今回のテーマは、子どもの制服の洗濯についてです。
どのくらいの頻度で、どうやって洗うのか、悩む家庭も多いようです。そこで今回は、口コミサイト「ウィメンズパーク」から先輩ママの制服の洗濯事情の声を紹介するとともに、洗濯王子こと洗濯の専門家である中村祐一さんにアドバイスいただきました。
頑丈なのかデリケートなのかわかりにくい子どもの制服…
――まずは、ママたちの声を紹介します。
■ 学期ごとにクリーニングに出して、スラックスはたまに洗濯機で
「高2、高3の息子(2人とも学ラン)がいます。
今のところ学期毎に上下ともクリーニングに出し、学ランはあまり着ないので普段はスラックスだけ1~2週間に1度くらいの頻度で自宅の洗濯機で洗濯してます。
学ランを手洗いするというママ友もいるので、みなさんどうしていますか」
■ 他の洗濯物と同じ洗剤でジャブジャブ洗ってます
「洗濯機でジャブジャブ洗ってます。中学の時からです。
学ランは学期ごと、まは汚れたとき。ズボンは毎週。ネットには入れますが、洗剤は他の洋服と同じです。特に問題なく着られています」
■ 学ランを買ったときに洗濯ネットがついてきたから、それに入れて洗濯機で
「うちは学ランを買ったときに専用の洗濯ネットがついてきたので、それに学ランとスラックスを畳んで入れて毎週末洗濯機で洗ってます。
クリーニングには出したことはないです。ドライコースでおしゃれ着用洗剤で洗っています。特に生地が傷むこともなく問題なく着れています。多分、大抵の標準服の学生服は洗濯機で洗えるようになってると思います」
■ セーラー服の上の扱いに迷う
「セーラー服の上は、どのくらいの頻度で洗ったらいいのか迷います。
冬服は週末に洗濯すればいいと思いますが、セーラー服の夏服は上着扱いなのでしょうか? それとも、ワイシャツやブラウス扱いなのでしょうか? 後者だったら毎日洗濯するから複数枚必要ですよね。私は毎日決まった時間に洗濯をする訳ではないので、タイミングが悪ければ3枚ないとキツいかも?」
セーラー服の悩みには、こんなアドバイスも寄せられました。
■ セーラー服の夏服は毎日洗濯してます
「セーラー服の夏服は、毎日洗濯するものだと思っています。
アイロン掛けまで考えると、3枚あった方が焦らずにすみますね。ちなみに我が子は4枚購入したのですが、4枚は多かったです」
洗い方よりも、まず服の着方に着目を
洗う頻度も洗い方も様々でしたね。では、洗濯の専門家はどう考えているのでしょうか。
洗濯王子こと中村祐一さんに伺いました。
「多くの人から洗濯の相談をいただきます。その中で感じるのは、実は今の家庭の洗濯は、洗濯機を『回している』けど、『洗えてる』とはいい難い洗濯が増えていることです。
例えば、ネットに入れるか入れないか。入れる場合は明確に入れる理由があります。でも、なんとなく入れていませんか?
使う洗剤に関しても、例えばナノックスを使うのとエマールを使うのでは、理由が明確に違います。でも、なんとなく使ってはいませんか?
これは、料理で例えるならば、カレーをつくるのに、目の前の野菜が何ていう野菜かわかっていない状態、使う調味料やスパイスがどういう味かわからない状態で煮込んで、『カレーが作れている』と思っていることと同じなのです。その状態でできあがった黄色いスープをご飯にかけて『問題なく食べられてます』って言っていることになります。
本当に、キレイに洗えているでしょうか?
服を洗うところだけで問題を回収をしようとすると、必ず無理が出ます。
『どんな服か? それをどう着るか?』があって、初めて『どう洗うか?』にたどりつくのです。
制服であれば、基本的に頑丈に作られている服ですから、ちょっとやそっとではおかしなことにはなりません。なので、着方や着る頻度が特に重要なポイントになります。
丈夫な制服でも、毎日着続ければ当然汚れたり、傷んだりはしやすくなるので、着数は可能な範囲でできるだけ用意をしたほうがいいですし、季節や着るシーンに合わせて着ることや、制服をできるだけ汚したり、傷めないために、ジャージに着替えるとか、家に帰ったらそのまま寝転んだりせず、脱いだらキチンとハンガーに掛けておくとか、ワイシャツやブラウスは、こまめにしっかり洗うようにするとか、その辺りの工夫も、服を着る上で求められます。
普段は家でデリケート素材用の洗剤を使った洗濯も可能ですが、デリケートな洗剤での優しい洗い方は汚れ落ちも弱いので、落ちきらない汚れがたまっていく原因にもなります。
まずは『着方』に気をつけて、学期ごとにクリーニングに出してメンテナンスをしてもらう。そうすることで制服の見た目がキレイになるのはもちろん、制服本来の機能が維持されて快適な状態で着ることができるようになりますよ」
(お話/中村祐一さん)
毎日着る制服だからこそ、着方の工夫次第で、汚れ、傷み具合も変わるし、洗濯もラクになるんですね。そして、節目はプロに任せるもの1案ですね。
(取材/文・橋本真理子)
※文中のコメントは「ウィメンズパーク」(2022年1月末まで)の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
中村祐一さん
PROFILE
長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯から、セカイを変える」という信念のもと、2006年から洗濯アドバイザーとなり、現在は「洗濯家」。「衣・食・住」における「衣文化」の革新に取り組む。「洗濯王子」の愛称で、テレビ・雑誌など各種メディアにも多数出演。
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