「つわりは病気じゃない」「何かと昔の子育てと比較される」「勝手に妊娠報告してた」など。実母の言動にモヤッ、ママたちの声
身近な存在の実母。でも、その言動にモヤっとすることはありませんか?
「たまひよ」アプリユーザーのモヤっと体験談をご紹介するとともに、家族関係に詳しい鳥居りんこさんのアドバイスをお届けします。
ありがたいけど、モヤっとしてしまうことも!実母へのイライラ・モヤモヤ体験談
まずは、ユーザーの実母にモヤっとエピソードをご紹介します。
■お互いイライラ時期
「母は更年期でイライラが激しく、自分も産後のホルモンバランスの影響でイライラしているのに追い打ちをかけてくるところにモヤっとします」(rinoa)
■相談した答えにモヤモヤ
「子どもが泣くとか寝ないとか相談しても、なにかと気温や私の体調のせいにされること。あと自分の子育てのエピソードと張り合われても、環境も時代も違ってモヤモヤします」(にしさと)
■勝手に報告
「まだ安定期に入ってないのに、友だちに勝手に妊娠を報告していたこと。うれしいのはわかるけど、自分のタイミングで報告したかった。過去に流産したこともあるので…」(サッカー)
■先に言ってよ!
「実家との距離が小旅行レベルなのと、母の職業柄、出産予定日付近は忙しいことがわかっていたので、産後の手伝いはお願いしていませんでした。すると母は、私に言うより先に職場に孫が産まれたら2~3週間の休みを取ると言っていたらしいのです。『先に言ってよ!』と一瞬思ったけど、ありがたいですね」(くまくま)
■自分の意見を押しつける
「妊娠する前から、『妊娠したら仕事をやめた方がいい』と考えを押し付けてくること。自分としては、産後一度復帰して、育児と仕事の両立が無理だと思ったら、辞めるしかないと思うけど…。放っておいてほしい!」(いえみ)
■きょうだいと比べること
「『自分の子ども(兄や私)と比べないでほしい!』『寝かしつけに口出さないで!』。 ただ、きちんと伝えれば理解してくれるので、助かっています」(にこにこぷん)
■昔の子育ての意識を変えない
「昔の子育て知識と相違している点が多々あるのに、意識を変えてくれないこと。例えば、私は子ども用洗剤で洗濯したいのに、母は昔はそんな物なかったから大丈夫と大人用を使うなどなど…」(Tin)
■帰ってきちゃダメなの?
「『私は里帰りを許されなかった』という愚痴を聞かされること。里帰りしている私からすると、帰ってきて悪かったなぁと思って、モヤモヤ」(ぴよぴ)
■つわりの時のひと言
「つわりは病気じゃないと絶不調の時に言われ、傷つきました。もっと優しくしてくれると思っていたからかもしれません。甘えなのかなぁ〜」(mmm)
実母に素直な気持ちを吐露して、妊娠・育児期は甘えてしまっていいのでは
実母は身近な存在で分かり合える反面、世代のギャップを感じ、モヤっとすることも。現在、実母にモヤモヤ期の娘さんのいる、鳥居りんこさんにお話を伺いました。
「おお~!なんとタイムリーな話題でしょう!? 何故なら、我が家は現在進行形で『実母にモヤモヤ期』の真っ最中。この場合の主語は、赤ちゃんを抱えているワタクシの娘。実母がワタクシってことです。
皆さんのお言葉を拝読し、『うわぁ、やっても~たか!?』『ヤバッ!』って感じです(汗)。
育児を手伝ってあげたい気持ちは山々なんです。娘に色々、言っちゃうのも良かれと思えばこそなんですが、そこには母子間の壮大な時間軸のズレがあるんですかね~。
実母は育児の経験者とは言え、それはひとりふたりしか経験したことのない出来事でして、しかも時は四半世紀は前ときたもんだ。記憶なんて、あってないようなもんですわね(遠い目)。
さらに、時代は驚くほどのスピードで進化しておりまして、実母にとっては『聞いてないよ~!』ってことのオンパレードなんですよ。
無痛分娩なんてなかったですし、そもそも出生前診断もなかった。技術革新に知識と実体験が追いついていないわけです。
実は『お産は痛くて当然!』『母乳でなければ!』『3歳までは育児に専念すべし!』みたいな謎の呪縛に振り回されてきたのが、今の実母世代なんですね。『そういうものだ!』という“常識”にどっぷりと浸かっている人も実際、少なくない気がします。
お互いに“常識”が違うのですから、実の母子といえど、意思疎通がスムーズにいくとは限りませんよね~。
ワタクシ個人も、今の育児事情に『おったまげ~!』なわけです。
『おんぶ紐しないの?』
『えー!? 白湯をあげちゃいけないの?』
なんていう“新常識”で溢れていますから、ネットで情報通になっている新米ママである娘には敵わないんですね。
どの実母たちも、可愛い娘を助けてあげたい気持ちは山々なんでしょうが、『自分の常識VS今現在の常識』のせめぎ合いで、気疲れしている“新米ばあちゃん”は多いです(「そこらにいる新米ばあちゃんに20人に聞きました」byりんこ調べより)。
まあ、お互い生身の人間ですし、母娘だと遠慮がなくなるってこともあるので、些細なことでイラッとしたり、モヤッたりする確率は高くなりますよね~。しかも義理の関係の人も登場するので、余計、事態は複雑に…。
でもね、実母たちも産前産後の『ガルガル期』&『落ち込み期』は経験済。
気持ちがジェットコースターのようにアップダウンしていくことは身をもって体験しています。だから、そんな時期くらい、お母さんに甘えてもいいんじゃないかなぁって個人的にはそう思っています。
それには、ちゃんと言葉で『今、自分はこういうことで困っている。できれば、こうやって助けて欲しい』と素直な気持ちを吐露してくれるほうが嬉しいです。
言葉で伝えてくれたら、お母さんも『それならば、こういうサポートをしてあげよう』とか『こういうことはしないでおこう』という対応ができますから。
かく言うワタクシ、今現在、娘の育児に“共同参画”。絶賛、振り回され中です(笑)。ほぼ30年ぶりに開催される『子育てプロジェクト』なので、期間限定と思い、頑張ります! なにせ、孫は本当に可愛いですから(笑)」(鳥居りんこさん)
実母とのつき合いは遠慮がないうえに、「察してくれるはず」「わかってくれているはず」的なものが発動してしまいがちです。素直な気持ちを伝えることが大切ですね。(取材・文/酒井範子)
鳥居りんこさん
PROFOLE)
作家、介護・家族アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。近著に『増補改訂版 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』(双葉社)『女はいつもどっかが痛い がんばらなくてもラクになれる自律神経整えレッスン』(小学館)など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
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