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「見知らぬ人にうるさい!と言われ泣きたくなった」「早くして!と怒鳴ってしまい自己嫌悪」イヤイヤ期で心折れそう…対策を専門家に聞く

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疲れた疲れたママはいたずらな幼児の子供を保持しています
nicoletaionescu/gettyimages

イヤイヤ期の外出は、本当に大変!「たまひよ」アプリユーザーから寄せられた外出時の悩みについて、発達心理学が専門の青山学院大学教授 菅野幸恵さんにアドバイスいただきました。

外出時の我が子のイヤイヤ騒動記

まずは、イヤイヤ期の子どもを持つママの声をお届けします。

■床で寝転がって大泣き
「買い物中、自分の思い通りに動けず、スーパーの床で寝転がって泣かれたことが。周りの人の目がつらかった…、子どもと一緒に買い物に行くの疲れるー!」(きき)

■子どもが2人だと大変!
「0歳、2歳で病院に行ったとき、2歳児がイヤイヤで床に寝そべって動かなくなったとき。0歳を抱っこしているから抱えることもできず、看護師さんが助けようとしてくれたけど息子がすごすぎて、周りに迷惑かけているなと思い泣きたくなりました」(はーこ)

■危うく不審者扱いに
「スーパーで手を繋いでいる時『離して~』と、大声で叫ばれたので『ママと手を繋いでないと危ないよ~』と、不審者ではないアピールを負けない大声で叫びました…」(ゆっきぃ)

■なかなか帰宅できず生活リズムも乱れて…
「公園から帰れない…、日が落ちてから帰る毎日。寝るのも遅くなり、朝、起きるのも遅くなり、昼夜逆転生活みたいになってしまっていたことがあって、大変でした」(こんこん)

■毎日、登園拒否
「保育園へ行くのがイヤと毎日毎晩毎朝、言われます。食事のスピードも遅くてつい私も『早くして!』と、毎回言ってしまって自己嫌悪です」(トンボキング)

■横断中に泣きわめき…
「横断歩道で、泣きわめく息子をなんとかかついで渡りました。それでも泣き続けていたら、道行くおじいさんに『こらー!うるさい!』と怒鳴られて、私も泣きたくなりました」(まりこ)

■心が折れそう
「お店のカートに乗せたらイヤイヤ!抱っこをせがまれ、店内中に響き渡る泣き声。すれ違う店員さんやお客さんにもチラチラ見られ、買いたいものも買えず、心が折れました」(みなちゃんママ)

イヤイヤのお悩みエピソード別対処法とは

イヤイヤ期の子どもの泣きわめく、寝転ぶなどで困り果てているかたが多くいますね。外出時の対策について菅野幸恵さんに聞いてみました。

「自分も泣きたいくらい困った状況なのに、周りに理解されず、ジロジロ見られたり、うるさいと言われたりしてしまったら、心折れますよね。

ただ、イヤイヤ期の子どもの気持ちを変えるのは至難の業。大人の工夫が必要です。
寄せられたエピソードを見ると、外出時のイヤイヤにもいくつか種類がありそうです。

ひとつは、子どもが自分の意志をなんとしてでも通そうとするもの。ここでは『公園から帰れない』が該当します。もっと遊んでいたい気持ちはわかるけれど、ママたちもご飯の用意やお風呂にいれたりするなど、生活に必要なことをしなければなりません。
子どもの気持ちを尊重するあまり、昼夜逆転になってしまわないよう、時間を決めてスパッと帰ることを促しましょう。当然子どもは抵抗するでしょうから、『お家に帰っておやつ食べよう』などうまく気持ちを切り替えられるといいですね。

もうひとつは、子どもが自分の意図せぬ(意志ではない)ことをさせられているもの。買い物はまさにそうで、子どもからすると大人の用事に付き合わされている状況です。買うものをあらかじめ決めてさっさと済ませるようにしましょう。子どもが買ってとせがむようなお菓子売り場のようなところには行かない方が懸命です。
カートに喜んで乗ってくれる子もいるでしょうが、嫌がって抱っこ!となる場合もありますね。カートがあまり好きではないお子さんの場合には、初めから抱っこで行くなどの対策をとってみてはいかがでしょう。

寝っ転がって泣かれてしまった場合、抱っこするなどで、その場から離れることができれば一旦離れましょう。それも抵抗される場合は、しばらく見守ってみましょう。この時、気持ちを変えようとあれこれしても逆効果になる可能性があります。
周りの目は気になりますが、泣き止むのを待つしかありません。エピソードにあった病院の看護婦さんのように助けてくれようとした人がいたら、思い切って甘えてみるという方法も。手伝ってほしいことを具体的にお願いできると、相手も関わりやすいのではないかと思います。
『うるさい』と言ってくる人のことは、あまり気にせず軽く受け流しましょう。

病院や保育園は子どものためでもありますから、仕方がありません。病院の場合は、受付などに事情を話して一旦離れるなどの対応をとるといいですね。

保育園は行ってもらわないと困るので、子どもが行きたくない理由が特段見当たらず、行けば楽しそうにしているのであれば、これも割り切って淡々と用意を進めましょう。
ただ『早く』は通じません。時間とスピードの関係を理解できるようになるのは、もっと先なのです。子どもには着替えたらご飯を食べてなど、具体的に伝えましょう。食べるスピードが遅いのであれば、さっと食べられるものを用意する、着替えに時間がかかるなら次の日着ていくものを着て寝る、のも一案です。

3歳頃になると、だいぶ聞き分けがつくようになってきます。それまでは、できるだけ『イヤ』となりそうな状況をつくらないこと、どうしても避けられない場合は一旦その場を離れる、気分を変えるなどして対応してみていただけたらと思います」(菅野幸恵さん)

成長の過程とはいえ、イヤイヤ期の外出は、周りへの迷惑を考えてしまい親自身も心が折れそうに。一旦その場を離れて親子一緒に気持ちを変えられるといいですね。
(取材・文/酒井範子)

菅野幸恵さん

PROFILE)
青山学院大学コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間学科教授。専門は、発達心理学で研究テーマは、乳幼児期の親子関係、地域コミュニティでの子育てについて。著書に『あたりまえの親子関係に気づくエピソード65』(新曜社)がある。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年3月の情報で、現在と異なる場合があります。

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