手軽に大量にバランスも考えたい! 食欲旺盛な男子中・高生のお弁当【料理研究家に聞く】
4月からお弁当が始まるというご家庭もあるのではないでしょうか。特に食欲旺盛な男子中・高生向けのお弁当作りについて、口コミサイト「ウィメンズパーク」のママの声を紹介するとともに、お弁当作りのポイントについて、料理研究家のほりえさちこさんにアドバイスいただきました。
ママたちが作る息子のためのお弁当とは
――まずは、ママたちの男子学生向けの弁当作りについて紹介します。
■残り物が大活躍
「高校生の息子に中学から5年間作っていますが、ほとんど前の日の晩ごはんを先に取り分けておきます。おかずは、炒め物や煮物のほか、冷食の肉系のおかずを多めに入れますね。冷食の牛丼なんかも汁気を少し切ったり、卵とじにしてご飯の上に乗せたりすると喜ばれます。親子丼風、カツ丼風、中華丼風も好きですね。朝から電子レンジでチンが大活躍。朝作るのは、朝ごはん兼用の卵焼きだけです」
■冷凍食品が大活躍
「息子からは『揚げ物ばかりだと胸焼けする』『煮物は好きじゃない』と、言われているので、大活躍しているのが冷凍野菜。ブロッコリー、アスパラガス、ほうれん草などを肉、ベーコン、ウインナーと炒めるだけで立派なおかずです。あとは、卵焼きと冷凍食品やお弁当用の肉団子などですね」
■スープジャーでカレーやシチューも
「夕飯の時に、1、2品作りカップに詰めてから冷凍し、朝は入れるだけ。もしくは、夜の塾の送迎などもしているので、スーパーに寄り、お惣菜の揚げ物とか安くなっているものを買って冷凍して、2、3日で使い切ります。スープジャーを使えば、カレーやシチューも入れられますよ」
■最近喜ばれたのはぶりの竜田揚げ
「中学生はとにかく肉。唐揚げラブなので、冷凍の唐揚げをどかんと入れています。冬はスープジャーに味噌汁を入れて持たせています。ご飯を味噌汁に入れて、食べているらしいです。チキンカツや唐揚げを大量に作る時は、翌日の弁当は親子丼です。最近、好評だったのが、竜田揚げです。冷めても美味しかったと言っていました」
■肉、魚、野菜を中心に、前日に下ごしらえ
「小学5年の息子が小麦の食物アレルギーのため、小学1年からずっとお弁当です。高学年になりよく食べるので、息子のお弁当はガッツリ系に。息子が喜ぶおかずは、豚のしょうが焼き、ミートボール、からあげ、鶏肉しょうが焼き、牛肉とこんにゃくのすき焼き風、鯛の塩焼、焼鮭、白身魚ムニエル、ブリの照り焼きなど。あらかじめ、前日夜に下ごしらえしておいて、朝仕上げています」
男子学生にぴったりな、栄養バランスを考えたお弁当とは
ご自身も男子学生のお子さんがいる、料理研究家のほりえさちこさんにお弁当作りのアドバイスをいただきました。
ほりえ先生の息子さんのお弁当
「小学校高学年男子は600ml以上の大きさのお弁当がオススメです。スポーツするお子さんはお弁当のほかに、小さめのおにぎりをいくつか握って補食を準備するといいです。
部活など活動量の多い中学生男子は、1食で800~1000キロカロリー摂取するとよいので、息子のお弁当は、ご飯だけでも1食で300g前後詰めています。
通常のお弁当の場合は、ごはんとおかずは1:1の割合で詰めるといいですが、活動量の多いスポーツ男子の場合は、写真のようにごはんとおかずを6:4の割合で詰めることでエネルギー量が増えるので持久力をつけるためにはオススメです。
筋肉をしっかりつけるためにタンパク質もしっかり摂ることも大事です。緑黄色野菜は、疲労回復やけがを予防します。ご飯など、糖質でエネルギー摂取することで、持久力をアップさせて長時間動けるからだを作ります。
試合期間は、消化の悪い脂っこいものを避け、糖質中心のお弁当にしていました。
試合の始まる2~3時間前には食事を済ませ、運動後は疲労回復のため糖質やタンパク質をすぐにとれるように、ミニおにぎりやチーズなどがあるといいですね」(お話/ほりえさちこさん)
お弁当のおかずに便利! 鶏チャーシュー
(材料)
鶏モモ肉 …1枚
塩、こしょう …各少々
【A】
おろしにんにく、おろししょうが…各1/2片
醤油大さじ…1と1/2
酒、みりん、はちみつ…各大さじ1
(作り方)
1.鶏もも肉は、皮を外側にして端から巻き、タコ糸で縛る。鶏肉に、フォークで数か所穴をあけておく。
2.鶏肉に、塩、こしょうを軽くまぶす。鶏肉を(A)に漬けてよくもみこんだら、 耐熱容器に汁ごと入れてラップをし、レンジで3~4分加熱する。
3.鶏肉をひっくり返して、さらに2~3分加熱。できあがったらジッパー付きの袋や保存容器に汁ごと入れて冷ます。 お弁当に詰める時に、食べやすい厚さ切る。
※電子レンジで液体を加熱するとき、沸点に達していても沸騰しない場合がごくまれにあります。この状態の液体がちょっとした刺激で急激に沸騰を起こし、液体が激しく飛び散ることがあります。(=突沸現象)。やけどの原因になりますので、ご注意ください。
鶏肉のチャーシューは、とても簡単でいいですね。多めに作っておくと、お弁当だけでなく、夕飯のおかずとしても活躍しそうですね。
(文/酒井範子)
※文中のコメントは「ウィメンズパーク」(2022年1月末まで)の投稿を再編集したものです。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。
※記事の内容は2022年4月の情報で、現在と異なる場合があります。
ほりえさちこさん
PROFILE)
料理家、栄養士、食育アドバイザーの資格を生かし、離乳食からおべんとうづくりまで幅広いレシピを紹介。著書は、『おいしさ満点!中高生の基本のお弁当』(成美堂出版)、『おべんとうの教科書』(学研プラス)、『3品15分 超時短 糖質オフ1か月晩ごはん献立』(主婦と生活社)、『あと1品がすぐできる! おいしい副菜』(池田書店)、『オートミールで簡単! ダイエット』(宝島社)、『中高生アスリートを応援!パフォーマンスがアップする ラクうま部活弁当』(ナツメ社)、『作りおき+すぐできおかずで糖質オフ1か月弁当』(主婦と生活社)など多数。
