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発達障がいの子を持つママが語る「わが子の“個性”と向き合えるようになるまで」

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Renato Arap/gettyimages

近年、さまざまなメディアで取り上げられ、関心を持つママ・パパも多い「発達障がい」(※1)。発達の凹凸をわが子の個性として受け入れ、一緒に歩む道を模索するママたちを取材しました。

※1 本特集内にて診断名表記以外では「障がい」を使用しています

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スローペースだからこそ、できたときの喜びは人一倍

「ひよこクラブ」で専属読者ブロガーをしている仲野万里子さん。長女・二葉(ふたば)ちゃん(3才)の発達の遅れを指摘されてから、現在に至るまでのお話を聞きました。

言葉かけに反応せず、1才4カ月から療育施設に

「娘の二葉は、よく動いてよく食べる、元気な赤ちゃんでした。0才児のときは、好きなキャラクターを『あんぱん!』と言うなど言葉のようなものも出ていて、『よくしゃべる子になりそうだね』と、家族と楽しみにしていたんです。でも1才を過ぎたころから、まわりの子にくらべると少し言葉が遅いかな、と感じるように。この時点で言葉が少ないことは大きな問題ではないと思ったのですが、家族の言葉かけに反応しないことが気になりました。

市の発達相談支援センターに、最初の相談に行ったのが1才3カ月のとき。その後、言語聴覚士さんに検査をしてもらって、そのときに指摘されたのが、コミュニケーション能力がかなり低いということ。言われたときは、『やっぱり』とふに落ちたところもありました。

ただ、そのときはまだ年齢が小さいから、医師に診てもらっても診断がつかないだろうと言われて。『今後どうすれば・・・』と途方に暮れていたところ、支援センターが、発達障がいなどの子どもたちを支援してくれる療育施設(言葉や身体機能に遅れが見られる子どもの困難を改善し、自立して生活できるようにトレーニングを行う施設)のことを教えてくれました。
最初は施設に通うための『受給者証(※2)』の存在も知らない状態。でも、いろいろ調べると家の近所にも施設があることがわかり、そこに通うことに」

※2 療育などの福祉サービスを利用するために、自治体から交付される証明書のこと。

少しずつ進歩が。親子で手をつないで歩けることがうれしい

「1才4カ月ごろから週に1~2回、療育に通う生活が始まりました。二葉が通うところでは、手遊びや歌、ダンス、体操やリトミック、お散歩などの遊びを通して、運動や言葉の発達を促します。 

また、この施設は完全に母子分離。離れたくない、とぐずる日もあるけど、送り届けたあとは、楽しくやっているようです。そして、自分でできることも増えました。たとえば、自分で椅子を持ってきて、座って先生の話を聞くことができるようになったり、家に土足で上がらずに玄関で靴を脱ぐようになったり…。手をつないで歩けるようになったことも、うれしいポイントでした。先生によると、二葉は体幹が弱かったので、手をつなぐときにバランスをとるのが難しかったそうです。歩行ができていたので、手がつなぎにくいなんて思いもよりませんでした。施設での体遊びで、少しずつ体幹が鍛えられていったようです。

二葉が療育に通い始めたころ、私も出産前から勤めているアパレル販売の仕事を再開。育児や療育優先の短時間ではありますが、働くのは楽しいし、生活にメリハリが生まれて、二葉のことで必要以上に悩む時間が減りました」

3才を過ぎて「自閉症スペクトラム」と診断

1才4カ月で療育施設に通い始めてから約2年後に、医師から正式に診断名を告げられた仲野さん。でもショックは意外と少なかったそうです。

診断名がついても、二葉は二葉。家族の気持ちに変化はなかった

「医療機関からの診断が正式に出たのはごく最近で、3才5カ月ごろ。それまでは『早く知りたい』と、モヤモヤが消えない日々を送っていました。診断名は、『自閉症スペクトラム』。認知面も少し、実年齢より幼いようでした。

そのときのショックは、意外と少なかったんです。勝手にいろんな可能性を妄想していたときのほうが怖かったので。そして、ずっと相談していた夫もあっけらかんとしていて。やっぱり二葉は二葉として変わらなくて、診断名で何かが変わるわけではありませんでした。その後も通院するわけではなく、『何か心配なことがあったら来てください』と。診断がついたことで安心感は得られました」

感覚過敏の壁。娘の気持ちに寄り添いながら、過ごしていきたい

「いちばん“育てにくさ”を感じたのは、2才代のイヤイヤ期。洋服を着てくれなかったり、電車に乗るたびパニックになったり…。言葉が出ないので、二葉の意思がわからず、本当に大変で。

最近はたいぶ落ち着きましたが、リュックが背負えなかったり、揚げものが苦手でお子さまランチが食べられなかったり…など、『なんで二葉はできないんだろう?』と疑問に思うことがいろいろとありました。でも、『感覚が過敏でフライの衣が針のような刺激に感じるのよ』と療育の先生から聞いて納得。二葉の状態を説明してもらえることで、少しずつ道が開けていっている気がします。

信頼している療育施設の先生には何でも話しますし、ブログを通じて知り合った、発達障がいの子を育てるママとの情報交換が助けになることも。夫の楽観的な性格も、私にとって救いになっているかもしれません。

もちろん、幼稚園や就学、将来のことを考えると不安もたくさんあります。でも、お気に入りの絵本やアニメを見ているときの二葉は、本当に楽しそう。最近は、体幹が弱くて遊べなかった公園の遊具で少しずつ遊べるように。いつか、『ママ』と呼んでもらえるのがささやかな私の希望。できることがゆっくりだからこそ、できたときの感動は人一倍です。これからも、娘の笑顔を見守りながら、一緒に成長していきたいです」

関連:「親子で発達障害⁈」育児エッセイが話題のモンズースーさんにインタビュー

今では着替えやトイレなど、基本的な生活習慣は自分でできるようになった二葉ちゃん。仲野さんのブログでは、療育の情報も公開しています。(取材・文/松田明子、ひよこクラブ編集部)

■編集協力/本多真美先生(みくりキッズクリニック院長)

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