【医師監修】[予防接種]小児用肺炎球菌ワクチンとは?ヒブとともに早めに接種したい理由
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小児用肺炎球菌ワクチン(PCV)は、赤ちゃんがかかると重症化しやすい細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)や細菌性肺炎(さいきんせいはいえん)、菌血症(きんけつしょう)、敗血症(はいけつしょう)などを予防します。とくにヒブワクチンと併せて接種すると、細菌性髄膜炎の予防に非常に効果的です。
接種回数は、開始した月齢で異なりますが、髄膜炎は0歳代後半でかかることが多いため、2ヶ月からの接種開始がおすすめ。このワクチン接種について、小児科医の山中龍宏先生に詳しく解説していただきます。
ヒブワクチンとセットで接種が◎ 接種の注意点とは?
接種回数が多いので、同じく2ヶ月から接種可能で、回数も同じであるヒブワクチンとの同時接種がおすすめです。7ヶ月以降に接種を開始すると接種回数は減りますが、細菌性髄膜炎の発症ピークは6~11ヶ月なので、できるだけ早めの接種開始がのぞまれます。
計画的に接種を進めることが大切!
接種スタートの時期によって、回数と間隔が違います。2ヶ月から4~8週間隔で3回接種を済ませ、1歳~1歳3ヶ月に追加接種を済ませる流れが理想。ヒブや四種混合と同時接種すれば、予定が立てやすくなります。
副反応はあるの?
接種した部位の腫(は)れ、機嫌が悪くなるなどの症状が見られることはありますが、いずれも自然に治ることがほとんど。ただし、接種後に高熱を出す頻度が高いというデータがあるので、高熱が続くなら受診を。
小児用肺炎球菌ワクチンの早わかりチェックリスト
[定期or任意]
☑定期接種
[ワクチンの種類]
☑不活化ワクチン
[接種方法]
☑皮下注射
[接種回数]
☑ 2~6ヶ月開始は4回
☑ 7~11ヶ月開始は3回
☑ 1歳~1歳11ヶ月開始は2回
[次の別の予防接種との間隔]
☑中6日以上
[接種時期]
☑ 2ヶ月から接種可能。1回目の接種時期により接種回数と間隔が異なります。
(できれば2ヶ月以降に4~8週間の間隔で3回、3回目の接種後、60日以上空けて1歳~1歳3ヶ月に追加接種)
[防げる病気]
☑肺炎球菌による細菌性髄膜炎・細菌性肺炎、菌血症、敗血症 など
ヒブワクチンの予防接種と合わせて、生後2ヶ月からの接種がおすすめの小児用肺炎球菌ワクチン。「わが子を守るため!」とはいえ、小さい赤ちゃんに何度も注射針を向けるのはつらくなりますね。赤ちゃんができるだけ安心できるように、接種する日は、お気に入りのおもちゃなどを持参するといいかもしれません。(文・ひよこクラブ編集部)
■参考:「いつでもどこでもHAPPY育児生活ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)
初回公開日 2018/07/26
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