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”仕事と家庭”の両立経験で身につく能力は、仕事にも必ず役に立つ!

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Sergey Nazarov/gettyimages

共働き家庭を取り巻く環境は整備されつつありますが、かといって仕事と家庭との両立が大幅にラクになっているわけではありません。思い通りにならない両立の日々に心が折れそうというママやパパも多いのではないでしょうか。

人材育成研究の第一人者であり、「働く女性」についても様々な調査・研究を行っている中原淳先生に、大変な時期を乗り越えるためのポイントを伺いました。

育児は長い目で捉え、作戦を練ることが大切

「家事・育児と仕事の両立は、例えるならば、2本足の椅子に根性で座っているような状態。この不安定な2本足の椅子に座り続けていると足がプルプルしてきて、ちょっと声をかけられただけで、バランスを崩して倒れてしまいます。

このバランスを崩す瞬間に当たるのが、子どもが病気になった時や自分が体調を崩した時など不測の事態が起きた時。それでも『夫に頼ることができない』『周囲に頼れる人がいない』と頑張って乗り切ろうとする方もいますが、多くの場合は破綻してしまい、就業をあきらめてしまうことも少なくありません。

そこで、両立ママに取り入れてほしいと私が考えるのが、中長期的なスパンで物事を捉える視点です。育児は1人の人間を育てあげるという一大プロジェクト。プロジェクトというと抵抗を覚える方もいるかもしれません。けれども目標を定め、そこに向かう過程で起こり得るあらゆる問題を解決していくために、作戦を立てるという点では仕事と同じです。

夫や周囲からの協力態勢を整えたり、夫婦で一時的に働き方を変えたり、あるいは家事を簡略化したり…。仕事を続けながら、育児を遂行するために、各々の家庭の事情に合わせた作戦を練ることが、両立への第1歩といえます。」

1人で抱え込まないことで仕事も育児もうまくいく

「『育児は母親がすべきもの』という風潮が残る一方で、近年はイクメンも増加中です。私がトーマツイノベーション株式会社と共同で実施している女性活躍推進研究では、女性が長く働くことのできる『職場環境』や『両立』への支援について何が必要か、についてなど様々な調査を行っています。

その第1調査では、妻と夫の両方にアンケート調査を実施し、『現在』と『理想』の育児負担割合を聞いてみました。
『現在』では妻が78%、夫が26%という結果でしたが、『理想』では夫は34%はやってもいいと答えています。この4割弱の領域は積極的にパートナーに任せていきたいところです。

ただ、『夫に任せるのは面倒だし、不安』という声も多く聞かれます。私自身も、2児の父親として、その気持ちは非常によくわかります(笑)。
しかし、これも仕事と同様に、自分がベテラン社員で、夫が新人社員と捉えるとどうでしょう。はじめから完璧にできなくて当然という気持ちになれるのではないでしょうか。確かに一時的に手間はかかりますが、夫もベテラン社員になってもらったほうが、家事・育児の効率も上がり、ママの負担は軽減できます。

また仕事をする上で両立ママが気をつけたいのが、仕事の属人化。子どもの用事で仕事を休んだり、時短勤務をしていたり、と日頃から何かと負い目を感じていることもあり、ついつい「自分の仕事は自分でやる」と抱え込んでしまう傾向にあります。そうなると不測の事態が起きた時、周囲はフォローすることができません。

たとえ自分が不在となっても、仕事に支障をきたさない態勢を整えるには、自分でやる:誰かに頼る=1:2の割合を目指すこと。日頃から職場でのコミュニケーションを積極的に図り、仕事を共有できるチームをつくることは、両立ママが職場で成果を上げることにもつながります。」

覚悟と割り切りが家族みんなをハッピーに

「子育ては永遠ではありません。私は2人目の子どもが生まれた時に、仕事のスタイルも、住む場所も、家のルールも変え、『やめること』を決めました

仕事でいえば、①出張をやめる②土日は仕事をしない、の2つ。でも長い目で見れば、それは一時的なことです。これも仕事と同じで、『目指すゴールはここ』と冷静に捉える視点があれば、それはゴールを目指す過程では必要なことである、と割り切ることができるはずです。

この考えの根底にあるのが、『ファミリーファースト』という考え方です。仕事も家事・育児も完璧にこなそうとして、ママやパパがストレス過多になり、いつも怖い顔をしていたら、子どもはハッピーだと感じられるでしょうか。それよりも、ママやパパがいつも笑顔でいるほうが、子どももハッピーでいられるはずです。

誰かのストレスは誰かに必ず伝染してしまいます。最優先で考えたいのは、家族みんながそこそこのハッピーを感じられる生活環境を整えること。その視点があれば、今の段階には、『何が必要で、何が不要』であるかも、自ずと見えてくるはずです。」

ご自身も2児のパパである中原淳先生は「育児のためのチームづくり。その過程で発揮されるリーダーシップは仕事でも必ず役に立ちます!」とエールを送ってくださいました。

■参考:「bizmom(ビズマム)」2018年夏秋号 特集「共働き生活が上手くいくコツ150」

■監修:中原 淳先生(立教大学経営学部教授)
1975年、北海道生まれ。「大人の学びを科学する」をテーマに、人材開発・リーダーシップ開発について研究。著書に『会社の中はジレンマだらけ』『育児は仕事の役に立つ~「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ』(ともに共著、光文社新書)など多数。

発売中の働くママ向け雑誌「bizmom(ビズマム) 2018夏秋号」では、共働き生活が上手くいくコツについて特集しています。育児、家事、仕事、自分のことのカテゴリーごとに、各界の専門家や先輩ママから伝授されたコツを150ご紹介。他にも、「保活全力応援ガイド」や「託児・家事代行サービス一覧」など、働くママ・パパに役立つ情報が盛りだくさんです。「bizmom(ビズマム) 2018年夏秋号」ぜひチェックしてみてください!(文・bizmom編集部)

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