2歳からゆるくスタート。電車やバスに乗る時のマナーの教え方
子連れで電車やバスに乗る時「子どもが騒いだりぐずったりしたらどうしよう…」と、つい心配してしまいますよね。赤ちゃんならまだしも、言葉で少しずつコミュニケーションがとれる2歳くらいから、乗り物に乗る時のマナーを少しずつ教えていきたいもの。電車やバスに乗る時のマナーの教え方を子育てアドバイザーの長島ともこさんに教えていただきました。
子どもの年齢別! 電車やバスに乗る時のマナーの教え方
電車やバスに乗る時のマナーの教え方について、子どもの年齢別に見ていきましょう。
0〜1歳の場合
抱っこ紐で抱っこしたり、ベビーカーにのせた赤ちゃんを連れたりして、電車やバスに乗る機会もあると思います。いつもと違う場所であることを察知して泣いたり、おなかがすいたり眠くなったりして、ぐずぐずすることもあるでしょう。
この時期の赤ちゃんは、泣くことで意思を伝えます。公共の場で泣かれると、周囲の目が気になりつい申し訳ない気持ちになってしまうママも多いと思いますが、赤ちゃんは、泣くのが当たり前です。いつもどおりのふるまいでOKだと思います。
混雑具合に応じて、
・アイコンタクトしながら「もう少しだよ〜」などとあやす
・お気に入りの小さなオモチャ(がらがらなど)をもたせる
・赤ちゃん用のおやつを少し与える
などして対応しましょう。
公共の場で赤ちゃんに泣かれると、ママは気疲れしてしまうこともありますよね。
電車やバスに乗る時は、
・予定より早めに行動し、赤ちゃんの様子によっては途中下車する
・混雑する時間帯はなるべく避けるようにする
などの対策を考えましょう。
電車やバスに乗った時、周りに上記のようなママがいたら、泣いている赤ちゃんにほほえみかけたり、ママに「今何ヶ月ですか?」と話しかけたりして、ママの心を軽くさせてあげたいですね。
2歳くらい〜の場合
言葉で意思の疎通ができるようになるこの年代くらいから、公共の場でのマナーを少しずつ教えていきましょう。お出かけする前に「これからママとバスに乗って、〇〇まで行くよ。バスの中には、いろんな人が乗っているの。大きな声を出したりするとみんなびっくりしちゃうから、静かにできるかな?」など、あらかじめ伝えておくとよいでしょう。
お出かけの経験を重ねながらその場ごとで、
「電車は降りる人が先だよ。みんなが降りてから乗ろうね」「ホームでは走り回らないでね。周りの人にぶつかったら危ないよ」「立っている時は、手すりにつかまろうね」など、折にふれて伝えていきましょう。
3歳くらいになったら、優先席のこと、お年寄りや妊婦さんなどに席を譲ることも教えていきたいですね。ママがお年寄りの方に席を譲る姿を見せるのもよいでしょう。
電車やバスで、スマホの見せすぎに注意!
電車やバスで、我が子にスマートフォンをもたせて動画を見せたり、親子でスマートフォンの画面を見ている光景を見かけます。周りへの迷惑を考えて「画面を見せていれば子どもが騒がないから」と、ずっと見せっぱなしにしていることもあるようです。
大人にとって、電車やバスの中、窓の外に見える景色は「当たり前のもの」ですが、子どもにとっては新しく、未知の世界です。混雑が緩和して席があいたら一緒に座り、スマホの画面でなく窓の外を眺めてみませんか?
「あ、今橋を渡ったね」
「川が見えたね」
など、外の景色を見ながらお話したり、バスの運転手さんの近くの席に座ったら運転する様子を眺めたり……。
私たち大人からするとほんのささいなやりとりですが、子どもにとって、ママとこんな風に一緒の時間を過ごすことは何よりも嬉しく、心が満たされると思います。
電車やバスで子どもが騒いでしまったら?
ここでは、電車やバスで子どもが騒いでしまった時のOK対応をご紹介します。
OK対応1.「なぜいけないのか」を根気よく伝える。
「大きな声を出すと、周りの人がびっくりしちゃうから静かにしようね」「ひそひそ話くらいの声の大きさにできるかな」など、具体的に伝えましょう。
OK対応2.子どもが好きなミニ絵本やミニ絵本を持参する
退屈そうにしてきたらそれを一緒に見ながら「これは〇〇だね」などとお話をしましょう。親子のコミュニケーションタイムを楽しめます。
OK対応3.ひと口で食べられる小ぶりのお菓子を用意しておき、そっと口にする
子どもは、お菓子をちょっと口にするだけで落ち着くこともあります。回りに食べカスがちらばらないような小ぶりのお菓子を用意しておき、タイミングを見計らってそっと口にさせるのもよいでしょう。ただし、混雑時に食べさせるのはNGです。
小さい声で、しりとりなど言葉遊びをする
言葉が上手に話せるようになった子なら、しりとりなど言葉遊びも。園ではやっている言葉遊びがあれば、教えてもらうのもよいでしょう。
子どもと電車やバスに乗ると、どうしても周囲の目が気になってしまいますよね。しかし、こうしたお出かけは、公共のマナーを教える絶好の機会です。時には“失敗“もOK。「子どもを静かにさせることができないダメな母親だな…」などと自分を責めず、次のお出かけの時はどうしたらよいかを考えるようにしましょう。