帰省時注意!乳児用チャイルドシート 着座できていないが50%以上 ブレーキでも危険
チャイルドシート、正しく使えていますか? 実は2人に1人は乳児用チャイルドシートを正しく取り付けできていないという調査結果があります。また、座らせ方を間違っているケースも半数以上。つまり、正しく使用できているママ・パパのほうが少数なのです。「でも、事故に合わなければ問題ないでしょ?」と油断しないで。保護者の抱っこなどチャイルドシートを正しく使用していないと、急ブレーキを踏んだだけでも赤ちゃんがけがをする可能性が。お出かけ前にチャイルドシートの使用方法が正しいか見直してみましょう。
急ブレーキだけでもけがの可能性が! チャイルドシートを使っていないと本当に危険
「孫をおじいちゃん、おばあちゃんに見せたい!」とこの夏、車での帰省を考えている人も多いのではないでしょうか?
警察庁と日本自動車連盟(JAF)の「チャイルドシート使用状況全国調査結果(2018年)」によると、1才未満のチャイルドシート使用率は84.4%。一方で、使用していない方のうち「保護者の抱っこ」で乗車している人が12.9%いて、1才以上に比べてその割合が高いことがわかっています。警察庁の公開データによると、交通事故のチャイルドシート不使用者の致死率は適正使用者の約16倍。「チャイルドシートを使ってなくても、事故に合わなければ大丈夫でしょ」と安易に考えるのはNG。衝突事故だけでなく、「急ブレーキ」を踏んだだけでも抱っこでは子どもを支えられないことがあり、子どもにとっては命取りになりかねません。日本自動車連盟(JAF)のHPでは、チャイルドシート不使用の危険性を動画で紹介しています。
なんと2人に1人は乳児用チャイルドシートを正しく取り付けできていないという調査結果が!!
「うちはチャイルドシートを使っているから大丈夫」といっても安心できません。なぜなら、「チャイルドシート使用状況全国調査結果」によると、しっかり取り付けられている乳児用チャイルドシートは48.3%ですが、半数以上にミスユースがあったからです。ミスユースの理由としては腰ベルトの締め付け不足が圧倒的に多いようです。その結果、チャイルドシートの固定があまく、ぐらつく原因になります。ぐらついたチャイルドシートでは、衝突事故や急ブレーキなどの衝撃に耐えられないことがあります。チャイルドシートは、ママ・パパが自分の体重をかけながら設置し、腰ベルトは指にくい込むぐらいピンと張るように締め付けましょう。ほかの車や祖父母の車などにチャイルドシートを付け替える際には、しっかりと取り付けできているかをその度に確認することが大切です。また、同じ車にずっと取り付けられている場合でも、定期的に緩みやねじれがないかを確認しましょう。
取り付けミスだけじゃない! チャイルドシートの座らせ方の間違いも半数以上
「チャイルドシート使用状況全国調査結果」で、乳児用チャイルドシートに赤ちゃんが正しく座れているか調査したところ、しっかり着座できていたのは49.3%。つまりその逆50.7%と半数以上のママ・パパが間違っていることがわかりました。ミスユースの原因としては「ハーネス(子ども用ベルト)の締め付け不適正」が多いです。大人がシートベルトを着用するときのように、ハーネスもねじれないように体にぴったりとフィットさせることが大切です。目安としては、大人の指2本が入る程度がちょうどいいです。成長とともに調節が必要なので、定期的にハーネスの締め付けが適正かどうか確認してください。
6歳未満の子どもを車に乗せるときには、チャイルドシートの使用が義務付けられています。ですが、「義務だから」必要なのではなく、「赤ちゃんの安全を守るために」チャイルドシートが必要なのです。とはいえ、正しく使用できていなければ意味がありません。つけっぱなしにしておくのではなく、赤ちゃんの成長(体格や体重、年齢など)に合わせて見直しも必要。衝突事故や急ブレーキの衝撃から赤ちゃんを守るために、チャイルドシートの使用方法があっているか見直しましょう。
監修・資料提供/一般社団法人日本自動車連盟(JAF)
ロードサービスなど自動車に関するさまざまな業務を取り扱うほか、交通安全やエコドライブの普及活動も行っています。
JAF「はじめてのチャイルドシートクイックガイド」
日本自動車連盟(JAF)のHPでは、チャイルドシート不使用の危険性を動画で紹介しています。
チャイルドシート使用状況全国調査結果(2018年)
チャイルドシート不使用の危険性(衝突時)
チャイルドシート不使用の危険性(急ブレーキ時)