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赤ちゃんだけじゃなく大人も!ガン予防にもなるB型肝炎ほか、4つのワクチンとは

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生まれたばかりの赤ちゃんの泣く
ziggy_mars/gettyimages

連載5回目は「赤ちゃんが最初に接種するワクチンの種類と現況について」。ベテラン小児科医として赤ちゃん&家族に向き合い続けている太田先生が、ママ・パパに知っていてほしい育児の最新情報を発信! 「予防接種で赤ちゃんを守りたい!小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと」#5

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必要な意味を知り、スムーズな接種につなげて

赤ちゃんが生後2カ月になったら接種してほしいワクチン4種について、なぜこの時期に接種の必要性が高いのかをそれぞれ説明します。

ロタウイルス感染症(生ワクチン※飲むワクチン:下痢、嘔吐、脱水症などの予防)

赤ちゃんが生まれてしまえばいつかかるかわからない病気がロタウイルス感染症です。
ほとんどの人が5歳までには一度はかかります。しかも、初回>2回目>3回目>・・・と、感染回数が少ない時ほど症状が重篤になる割合が高いこと、何回も繰り返してかかることがわかっているので、できるだけ早い接種が望まれます。
早ければ生後6週から開始可能ですが、生ワクチン接種後4週はほかのワクチン接種が不可という決まり(日本以外では経口タイプのものはその限りにあらずということなので、ガラパゴス状態のワクチンです)があるので、生後2カ月に同時接種で始めないと、ほかのワクチン接種スケジュールに悪影響が出てしまいます。

●現状
任意なので有料ですが、全国平均7割以上の接種率に上がってきており、かつての流行がみられなくなってきました。

ヒブ感染症(不活化ワクチン:髄膜炎、喉頭蓋炎などの予防)

生後すぐから発症する可能性はありますが、5カ月を過ぎると発症者が急に増えます。リスクが高まる前に開始して早く3回目まで終了しておくことが必要です。
でもそれだけでは安心できません。3回目接種から1年経つと1割の人の免疫は感染予防レベル以下に下がることがわかっています。1才早々での追加接種も重要です。

●現状
定期接種なので、赤ちゃんは無料です。ワクチン開始から10年経って全国で患者発生はほぼゼロに近くまで減っています。

小児用肺炎球菌(不活化ワクチン:髄膜炎などの予防)

小児用肺炎球菌(以下、肺炎球菌)も、生後すぐよりは6カ月を過ぎると発症者が増えます。リスクが高まる前に接種を開始し3回目まで接種を終了しておくことで安心です。ただしヒブと同じように3回目から1年経つと一部の人の免疫は感染予防レベル以下に下がることがわかっています。1才早々での追加接種も忘れてはいけません。
肺炎球菌は血清型で100種類近く存在します。ワクチンは、その中の重症化しやすい13種類の菌を抑えるように作られています。
接種前に感染した血清型には効果がないこともわかっていますから、のんびり打とうと思っていたら怖い目に合うかもしれません。

●現状
定期接種なので、赤ちゃんは無料です。ワクチンに入っている血清型の感染は激減していますが、それ以外の型がじわじわ増えてき始めました。

B型肝炎ウイルス(不活化ワクチン:肝炎、肝硬変、肝がんの予防)

日本では母から子にうつる母子感染を予防する方法は世界に先駆け1986年から行われていました。開始時の予想では2020年ごろには国内から感染者はいなくなるはずでした。しかし、予想通りにはいかなかったのです。母子間の感染予防法が途中で中断して感染してしまったり、母以外の近しい人(祖父母や乳など)から感染してしまったりというケースをゼロにできなかったからです。
そんなことなら、全員にワクチンを打てばより安心できるということで、WHO加盟国の90%以上の國では、何年も前から全新生児にワクチンを接種していました。
日本でもやっと、2016年10月1日からはすべての赤ちゃんに定期接種で打てるようになりました。もともと3才までにかかってしまうと若いうちに肝硬変や肝臓がんを発症することもわかっていましたし、いったんかかってしまうとウイルスは体の中に潜んでいて、がんやリュウマチなどの治療のために免疫を抑える薬を使うと肝炎ウイルスが急激に増えて悪さをし始めるという、とんでもないウイルスだということもわかってきました。
ということは、人生でいつかかるかわからない、かかってしまった人には一生つきまとう困ったウイルスなので、赤ちゃん時代に免疫をつけることが重要なのです。
今、定期接種で打てる赤ちゃんだけではなく、先に生まれている兄姉らも、さらには大人だってワクチン接種がおすすめなのです。
多少お金がかかっても、一生の安全を手にできるほうがトクだと思いませんか。

※世界の多くの国は、生まれた日にワクチン接種をしていますが、日本では母体のB型肝炎ウイルス検査が徹底しているので、感染性のない母体から生まれた赤ちゃんなら2カ月スタートでも安心なのです。


●現状
定期接種なので、赤ちゃんは無料です。早くから定期接種になっている国では肝硬変や肝臓がんは目に見えて減っています。わが国の効果は10年~20年後にわかるでしょう。

関連:日本にもあるワクチン接種の地域差 まずは保護者がワクチンの理解を

監修・文:太田文夫先生(おおた小児科院長 構成/ひよこクラブ編集部)

太田文夫先生(おおた小児科院長)

ワクチンで防げる感染症から子どもを守りたい小児科医。NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会副理事長。B級グルメめぐりが趣味。広島生まれのカープファン。先生が着ている赤いTシャツには、「ワクチン打って麻疹・風疹撲滅」と書いてあります!

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