「家族全員巻き込み家事」が結局ラク。ポイントは?
知的家事プロデューサーの本間朝子さんに、前回は共働き家庭のための「朝家事・夜家事をラクにする方法」についてお聞きしました。今回は家族に快く家事を分担してもらうための「家事シェアのコツ」にアドバイスしていただきました。
まずは、相手が気持ちよくなる声がけをする
家族に家事をやってほしいと思っても、嫌な顔をされたり文句を言われそうでなかなか頼めない‥。そう感じる時は、相手の気持ちに沿った声がけをすると良いのだそう。
「まずは家族に伝える時の言い方に気をつけます。『暇なら、お風呂洗ってくれない?』ではなく、『今料理で手が離せないから、お風呂を洗ってもらえるかな?』というように、 やってほしい理由を相手に伝えます。
そして、相手がすぐに動かなくてイライラするのを防ぐためにも、『8時までに』とか『1時間以内に』というように少し余裕を持った時間を伝えておきます。相手が暇そうに見えても、実は気になるニュースを見ているところだったり、 急な仕事のメール対応中でどうしても手が離せないのかもしれません。『テレビ見ている暇があったら、スマホを見ているなら』と自の思い込みで決めつけずに、相手の事情も考えて伝えるスタンスを持ちましょう」
さらに、お願いした家事が終わってからの言葉がけが、家事シェアの継続の要になると本間さんは言います。
「やってくれたことに関して、自分とやり方が違っていたとしても否定してはいけません。やり方が違うときは『違う』ではなく『おしい!』と伝えましょう。次は頑張ろうという気になります。もし、家事のやり方にこだわりやルール、直してほしい点があるのなら、最初に自分のやり方を教えてあげて、『こうするとあとがラクなの』などと相手が納得する理由を説明します」
家事シェアを円滑にするには、まずは相手が嫌な気持ちにならない声かけを目指すと良いようです。
家族で「共同家事時間」を持つ
「家族の中で私1人だけが家事をしている」というそんな不満を抱かないためには、家族で家事の共同時間を持つことがオススメだそう。
「例えば『30分で家事を終わらせて、みんなでビデオ見るよ ! 』 などと、家族も巻き込んでいくとスムーズに家事のシェアはできるものです。この時『パパは洗濯物干すのと、食器洗いどっちがいい?』と相手に選ばせてあげるのもコツです。お子さんも3歳ぐらいなら食器を下げることができるようになりますから『〇〇ちゃんは食器下げのリーダーね』など、家族みんなが楽しくなるべくお手伝いに参加してもらうようにしましょう」
また、家事をシェアするのに大切なのが、家事をしやすい環境作り。
「掃除道具や洗濯道具など、どこに何が置いてあるのかを家族で共有しておくことが大切です。使う時にすぐに取り出せるようにしておけば、『あれどこ?』という誰かがいつも探すような事態はなくなりますよ」
家族で楽しく家事を共有する「家事シェア」をぜひ、うまく取り入れてみてください。
(石井香奈子/メディア・ビュー)
■監修/本間朝子さん
知的家事プロデューサー。
自分自身が仕事と家事の両立に苦しんだ経験から、家事の効率化に役立つメソッド「知的家事」を考案し、メディアや講演等にて提案。毎月自由が丘で無料セミナーを開催している。『写真でわかる! 家事の手間を9割減らせる部屋作り』(青春出版社)、『ゼロ家事』(大和書房)など著書多数。http://honma-asako.com/
