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大切な誰かに手紙を書きたくなる!手紙にまつわる絵本3選

幸せな母の日!娘は母親を与えるはがき
evgenyatamanenko/gettyimages

誰かを思いながら手紙を書き、返事を待つ時間。相手からのお返事を待って、ポストをのぞいて…ワクワクしながら待つのは、メールやSNSにはない大切なひとときではないでしょうか。手紙をやり取りする楽しさは、子どもにも味わってもらいたいですよね。今回は手紙にまつわる絵本を、えほん教室主宰中川たかこさんに教えてもらいました。

中川たかこ
なかがわ創作えほん教室主宰
メリーゴーランド増田喜昭氏に師事。個人の創作えほん教室主宰19年目。高校、中学、専門学校などでえほんの読み解き方、えほんの創り方の講師として活動中。

出すのももらうのも嬉しい手紙

もらった人も、出す人も、同じくらいワクワクする。それが手紙です。ワクワクを一緒に体験できる絵本3冊をご紹介します。

秋ってどんな子?「はる」は「あき」に手紙を書きました

水彩のふんわりにじむ絵で描かれているのは、まだ雪がうっすらのこる森の中。そこに、「冬」と交代するために「春」がやってきます。
「あら、いちねんぶりね はるが きたわ」
ふゆはそう言って、はると交代します。こうやって、日本の四季はめぐっているのですね!想像するだけで全部の季節が愛おしくなリますね。

はるは、なつと交代する時「わたし、あきにあったことがない」と気がつきます。
あきってどんな子だろう?ふゆに聞いてみると「あきって あったかい こよ」と言います。なつに聞いてみると、「あきはつめたいやつだぜ」と言いました。そこで、「はる」は「あき」に手紙を書いてみることにしました。
なんて素敵な思いつきでしょう!!もし、はるが片方の言葉だけを信じたらどうでしょう?会ったことのないあきのことを、誰かの言葉で決めつけてしまうことになりませんか?

この二人の文通は、一年に一度、交代する季節から受け取ります。とてもとてもゆっくりです。
最近はSNSやメールに慣れてしまって、1時間返事がないだけで「遅いな」と感じてしまうことも。けれど本来、心のやりとりはもっとゆっくり、時間をかけて大切に行うものではないでしょうか。早く返事が欲しいと思うのは当然ですが、心が処理できるスピードはそんなに速くない気がします。だから電子に心が追いつかなくて、上っ面だけの言葉を返してしまうこともあるかもしれません。
でも、ゆっくり、一文字ずつ書くお手紙ならどうでしょう。相手のことを想いながら、気持ちを一つずつ文字に乗せて書くお手紙は、それがたった一言でも相手にしっかりと届くのではないでしょうか。

さて、はるとあきの手紙は「いつか おあい できることを」という言葉で結ばれています。二人は会うことができると思いますか?
はるとあきのゆっくりゆっくり続く文通、ぜひ絵本を開いてのぞきにきてください。

何も書いてない手紙が向こうの山から届きましたよ

ブラディスラヴァ絵本賞を受賞した、きくちちきさんの大型絵本です。
この絵本に出てくる手紙には、何も書かれていません。でもリスやネズミ、小鳥にはわかります。この紅葉は、向こうの山が僕たちにくれたてがみなんだと。

つぐみが紅葉の手紙をくわえてやってきました。
「てがみだよ、てがみだよ、もみじのてがみだよ」
それをみて、ねずみは言います。
「あ、もみじのてがみだ。ゆき ふるの?」

どうやら、紅葉の手紙は雪がふるお知らせのようです。つぐみもねずみもそれを知っていました。毎年、この山にはこうやって向こうの山から紅葉の手紙が届くのですね。
つぐみとねずみ、そしてリスが住むこの山には、赤い紅葉はまだ無いようです。さんびきは、赤い何かを見つけるたびにそこへ駆けつけますが、キノコだったり赤い実だったり…怖い動物だったりで、紅葉を見つけることはできません。

ああ、この山にはまだ紅葉は無いのかもしれない…そう思ったときです。
絵本の画面いっぱいに描かれた、紅葉の赤、赤、赤!!この見開きは圧巻です。言葉を何も使わずに、これほど季節を表す絵があるでしょうか。つぐみ、ねずみ、リスと同じように、その風景にわたしたちも立ち尽くすほどの素晴らしい色使いですよ。

きくちちきさんの絵は原画展などで拝見すると驚いてしまうほどとても大きく、丁寧に作られているのが伝わります。紙の手触りもサラッとしていて、水彩画のにじみがテカテカと光らずにまるでそこに描いてあるように感じます。
この本のカバーで、動物たちは特殊な白インクで刷られています。白インクが沈まずに表紙にパキッと乗っているのはデザインとしても美しく、白、黒、オレンジの3色が生かされています。
きくちちきさんの絵本はデザイン性も高いものが多く、1つの作品として、手元に置きたい1冊になっています。

1年に1度のもみじのてがみ、わたしも山からもらいたいなあと思いました。

大きな木をポストがわりに、森の動物たちへ

片山健さんの1990年の絵本です。
この頃、まだインターネットはここまで普及しておらず、気持ちを紙に書いて渡すという行為が当たり前でした。そしてお返事をもらうまで、ゆっくりと待つのです。1週間でもワクワクと待てた時間ではなかったでしょうか?
電子メールが普及した今、1時間返信がないと「遅い」と感じるようになりました。わたしたちは便利と引き換えに、何かだいじな感情を差し出してしまった気がしてなりません。

ひろこさんは、森で出会った動物たちにお手紙を書きます。あの時、尻尾が切れてしまったとかげ、大丈夫かしら?ウサギたちは、新しいおうち、完成したかしら?
動物たちには住所もポストもないから、ひろこさんは森の大きな木に手紙をぶら下げに行きました。
「春になったら、みんなで遊びましょう」
ひろこさんの手紙は、もみの木にゆらゆらぶら下がり、優しく風に揺れています。動物たちは本当にそれを読んでくれるでしょうか?

ひろこさんは手紙を書くときに、読めるかどうかは問題にしていません。あんなに仲良しのうさぎ、りす、そしてもみの木には、きっと気持ちが伝わると知っているからです。

雪が降り、その雪が溶ける頃にひろこさんはあの手紙がどうなったか気になって、もみの木のところへ走って行きました。すると、手紙は全部無くなっていました。春の風は強いから、飛ばされてしまったのかもしれない…とひろこさんはがっかりします。でも…さあ、どうなったと思いますか?
いいえ、聞き方を変えましょう。どうだったらいいな、と思いますか?
春が来て、すみれが咲く頃、その答えがわかりますよ。ひろこさんと一緒に、すみれの花を待ちませんか?

「もりのてがみ」は水彩画ですが、ひろこさんが動物たちに描いた手紙は水性ペンが使われており、リアルな子どもの日常が感じられます。
ひろこさんはピンキングハサミを使って切手も作り、封筒に貼り付け、消しゴムハンコで消印も打っています。本物の手紙をちゃんと見ているのですね。おそらく、ひろこさんの周りの大人も、手紙を書くのが好きなのではないでしょうか?

それを想像すると素敵だなあと思いました。
電子メールの便利さももちろんあります。しかし、人の手から生まれたものを人の手に渡すという行為は、やはり心を届ける最高の方法だと思います。その中でも、手紙は一番身近で、実行しやすいものではないでしょうか。
わたしは甥っ子が3歳の時にくれた手紙を今でも大事にしています。甥っ子はもう24歳ですが時々手紙を開き、3歳だった彼に会いに行くのです。手紙にはそういう力がありますね。

誰かに手紙を書いてみたくなりましたか?たった一言でも、自分のためだけに書かれた文字は、とても嬉しいはず。だったら、あなたから手紙をもらった誰かも、きっと嬉しいはずですよ。

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