1歳、2歳は、むし歯リスクがアップする時期 かみ合わせにも影響が?
歯が生える時期は多少個人差がありますが、目安としては1歳ごろまでに上下4本ずつ前歯が。1歳2カ月から1歳7カ月ごろに第1乳臼歯(奥歯)が生え始めます。歯が生えると心配なのがむし歯。大切な乳歯を、むし歯からぜひ守ってあげてください。
1歳、2歳がむし歯になりやすい3つの理由
1歳6カ月ごろから2歳は、むし歯の原因となるミュータンス菌が定着しやすい時期です。ミュータンス菌の定着には、主に次のような理由が考えられます。
理由1 歯の本数が増える
ミュータンス菌が口の中で定着するには歯が必要です。1歳6カ月以降は歯が増えてくるので、ミュータンス菌が定着しやすくなります。
理由2 1歳、2歳は卒乳前の子が多い時期。母乳・ミルクを寝るときに飲ませている場合は、できるだけ減らしていったほうがいいでしょう。
理由3 食生活が大人に近づく
1歳、2歳になると大人と同じようなものを食べる子も。そのためママやパパが意識して気をつけないと、むし歯リスクが高まります。
むし歯を防ぐには1歳からの歯磨き習慣が必要です。なかには嫌がる子もいますが、本格的なイヤイヤ期になるとお手上げ状態になってしまう場合もあるので、今のうちに遊びの要素を取り入れるなどして、1日1回は必ず歯を磨く習慣をつけましょう。
ママのギモンを解決! 気になる★乳歯のむし歯Q&A
Q 乳歯は生え変わるのに、むし歯に気をつけないとダメなの?
A 乳歯がひどいむし歯になると、早く抜けて歯並びが悪くなったりします
乳歯がひどいむし歯になると、歯がボロボロになって、通常よりも早い段階で抜けて、歯並びが悪くなったりすることがあります。また早く乳歯が抜けたところに、未成熟な永久歯が生えると、よりむし歯になりやすいので注意が必要です。
Q 乳歯がむし歯だと、永久歯もむし歯になりやすいってホント?
A 食生活や歯磨き習慣を見直さないと、むし歯になりやすいです
むし歯の原因は、ダラダラ食べなどの乱れた食生活と、歯磨き習慣がきちんと身についていないことなどです。「乳歯がむし歯になっても、永久歯が生えたらきちんとすればいい!」と考えるママやパパもいるかも知れませんが、食生活や歯磨き習慣を突然変えることは難しいもの。そのため乳歯から、むし歯にしない食生活や歯磨き習慣を身につけておくことが大切です。
Q 乳歯がむし歯になると、かみ合わせも悪くなるの?
A むし歯になるとかむ力が低下し、かみ合わせにも問題が生じます
多少個人差はありますが、1歳以降になると奥歯が生えてきます。前歯と奥歯を使って食べることで、かむ力やかみ合わせは発達しますが、乳歯がむし歯だとかむ力は低下し、かみ合わせは悪くなってしまいます。
ママやパパの中には「まだ数本しか歯が生えていないから、歯磨きはもう少しあとで!」と考える方もいるかも知れませんが、歯磨き習慣の定着は早めのスタートがカギ! 乳幼児は口のまわりの感覚が敏感なので、突然、歯ブラシで本格的に磨くのはNG。指で口のまわりを触って慣らしたり、絵本やDVDで歯磨きの意識づけをしたりしながらスモールステップで進めることが成功の秘訣(ひけつ)です。(取材・文/麻生珠恵)
取材協力/こどもちゃれんじ