子ども同士は仲良しだけど、その子のママが苦手……。 こんなとき、どうする?
園でわが子が仲良しになったお友達。「︎○○ちゃんと友達になったよ!」と報告を受けるとうれしいですし「降園後、一緒に遊ばせたいな」と思うことも。でも、その子のママが、なんとなく苦手…ということ、ありませんか? こんなとき、親としてどのように考え、どのように向き合ったらよいかについて、子育てアドバイザーの長島ともこさんに対処法を紹介してもらいました。
「子ども同士は仲良しだけど、その子のママが苦手」……ママが抱えるモヤモヤ
幼児期は、子ども同士の交流が広がり、仲良くなったお友達との遊びが楽しくなる時期です。「今日は○○ちゃんと遊んだよ」と、園で仲良くなった友達の名前が子どもの口から出てくると、親も嬉しいですよね。
子どもによっては、「今度うちで○○ちゃんと遊びたい」「△△ちゃんといっしょに○○に行きたい」などと言ってくることもあります。
仲良しの子のママが、会話をする仲で気が合う人なら、「いつ、どこで、どのように遊ぶか」についてスムーズに相談でき、予定も立てやすいでしょう。しかし、よく知らないママや、「なんとなく苦手だな」と思っているママだと、躊躇してしまいがち。
この時期の、子ども同士の遊びは、親同士で見守ることが必要不可欠。「仲良しのお友達と遊ぶ」ということは、「自分とその子のママが、同じ場所で同じ時間を過ごす」ということを意味します。
自身が人見知り、人付き合いが苦手といったように、ママの性格によっては、「相手のママに声をかけにくい」「いざいっしょに遊ぶ機会ができたとしても、親同士で何を話したらよいかわからない」
など、モヤモヤっとした気持ちを抱えることも少なくないようです。
「いっしょに遊びたい」と言われた時の対処法
子ども同士は仲良しだけど、その子のママが苦手……。そんなときの対応策について、考えてみました。
・園庭や近くの公園で遊ぶ
自宅に呼んだり、いっしょにどこかにお出かけするのは気がひけるという場合は、お迎えがてら園庭で遊んだり、近くの公園で遊ぶのも手。「買い物があるから先に帰るね」「上の子が学校から帰ってくるから早めに帰るね」など、こちらの都合で遊ぶ時間を調整できるので、気が楽です。
・何人かの友達も誘って遊ぶ
親子二組だけで遊ぶのではなく、気が合う他のママにも声をかけ、複数の親子3、4組で遊ぶのもおすすめです。子ども同士で遊びが広がることもありますし、親同士も人数が複数のため、つかず離れずの距離感で交流できることが多いと思います。
・「遊びたい」という子どもの気持ちを受け止めながらも、とくにアクションを起こさない
わが子から「○○ちゃんと遊びたい」と言われ、思いを尊重してあげたい。でも忙しくて余裕がない、どうも気が進まない……などという時は、無理をしてまで相手のママに声をかけ、約束をとりつける必要はないと思います。「○○ちゃんと遊びたいんだね」と子どもの気持ちを受け止めながら「まずはしばらく様子をみる」という対応でもOKなのではないでしょうか。
幼児期の子どもの友達関係。ママはどう向き合う?
園時代は、園以外の場所での子ども同士の遊びは、親同士の見守りの中で成り立つことが多いもの。そこで親同士のコミュニティができることに、人によっては面倒くささを感じたり、苦手意識を抱いてしまったりするのではないでしょうか。
子どもは成長とともに、子ども同士で遊ぶ約束をして、自分たちだけで遊ぶようになります。「子ども同士の遊びを見守る」という親のサポートは一時的なもので、小学校入学をきっかけに、少しずつ減っていくものです。
「子どものために、私も頑張らなきゃ」と、自分に無理をしてまでお友達の子のママとおつきあいする必要はありません。あまり構えず、自分ができる範囲で、わが子のお友達関係を見守っていきましょう。また、たとえ相手のママが苦手だとしても、子どもの前で、「ママ、○○くんのママ、苦手なんだよね」と言ったり、他のママに「うちの△△が○○くんと最近仲良くしてもらっているんだけど、○○くんのママのこと、苦手なんだよね……」などと言ったりするのはNGです。
わが子が仲良くしてもらっているのですから、そのことに感謝をしまよう。保護者会などで会う機会があったら「うちの子がよく遊んでもらっているようで、ありがとうございます」などと伝えることができたらよいですね。
子どもの成長はあっという間。“親子セット”で遊ぶ日々は、そう長くは続きません。子どもと仲良しの子のママのことが苦手でも、子どもは子ども、ママはママ。わが子が、仲良しのお友達と楽しく遊ぶ姿を笑顔で見守ってあげましょう。