叱らないですむ「安全な部屋」が、子どもの力をぐんと引き出す

つかまり立ちや一人歩きができるようになると行動範囲がぐ~んと広がり、時にはヒヤッとすることも! 安心した環境の中で成長を促せるように、家庭内の事故防止対策やかかわり方を考えてみませんか。
1歳、2歳になると予想外の事故やけがも! ママたちのヒヤっと体験談
動きが活発になると、ヒヤヒヤすることが増えてきます。1歳代の子をもつママたちからは、次のような声も。
●歩けるようになったらけがが多くなってしまって…。先週は、ふすまの角に顔をぶつけて、顔にあざが! やっと治ったと思ったら、今日は食器棚の角に頬をぶつけて、もっと大きなあざができてしまいました(涙)。私も注意しているのですが、それでも目が行き届かないときがあって…。けがをするたび「ゴメンね~」と申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
●うちは活発で、テレビのコードなどを勝手に抜くんです。引き出しなどは開けないようにガードしているのですが、コードは予想外! ヒヤヒヤします。
気をつけていても、家庭内でけがをする事故は多いようです。子どもの動きが活発になったら、絶対、取り組んでほしいのが家庭内の事故防止対策です。まずは1日の大半を過ごすリビングは大丈夫かチェックしましょう!
家での事故・けがを防ぐために必要な2つのポイントとは!?
家庭内の事故やけがは、ある程度パターンが決まっています。そのため事故やけがが起きやすいポイントをチェックしながら事故防止に努めましょう。ポイントは次の2つです。
Point1 落下の危険がないようにする
1歳、2歳になると高いところにも手が届くようになるので、万一、落としたら危ないものや触ってほしくないものは、子どもの手が絶対届かない場所に移動しましょう。オープンラックの上などにものを置いておくと、つかまり立ちの勢いで落ちてくることもあるので注意を!
Point2 事故を予測して、危険な場所はあらかじめガード
子ども目線で家の中を見渡し、危険な場所や口に入れて危ないものはないか確認しましょう。①コンセントの差し込み口やコード類はガードする、②テーブルなどの角には保護クッションをつける、③引き出しにはストッパーをつける、④キッチンや階段の入り口にはゲートをつけるなどがキホンです。
しからずにすむ住環境だと、1歳、2歳の成長はもっと引き出せます!
1歳、2歳は、できることがどんどん増えてきて「自分で!」という自我が強くなっていく時期です。健やかな成長のためには、この「自分で!」を大切にしてほしいのですが、家庭で安全対策をとっていないと「ダメ!」「危ない!」と注意することが増えて、「自分で!」が減ってしまうことも。
また1歳、2歳は「いいね~」「上手だね」とママやパパが笑顔で共感すると、子どもは「もっとやってみよう!」という意欲が自然と芽生えます。そうした、かかわり方の繰り返しが、成長をぐんぐん後押しするので、まずはしからずに、子どもの意欲をそがない住環境作りをめざしましょう。
家庭内で事故防止対策をすると、ママやパパも「ダメ!」「危ない!」と注意することがぐんと減り、子どもは自由に遊べるように。豊かな遊びの時間は、子どもの成長を促します。おうちの中で過ごすことが多くなっている今だからこそ、親子共に心地よく過ごせるように住環境を整えてみませんか。
取材・文/麻生珠恵
取材協力/こどもちゃれんじ
*文中のコメントは口コミサイト「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋です。