夏!「赤ちゃんを新型コロナ・ほかの感染症を予防したい」ときの4つのNG
緊急事態宣言が解除されたとはいえ、新型コロナウイルスの脅威がなくなったわけではありませんし、これからの季節、手足口病やヘルパンギーナなど、夏の感染症の流行も心配されます。感染症対策として、ママやパパがやりがちなNG行動について、小児科医の三井俊賢先生に聞きました。
【NG行動1】新型コロナウイルスが怖いから、具合が悪くても受診はやめよ…
新型コロナウイルスの感染リスクを避けるために、病院に行きたくない、って思うことありませんか。だけど、赤ちゃんは痛みや症状を訴えられず、急激に体調が変化することも。そのため、新型コロナウイルスだけでなく、ほかの感染症も十分注意しなければいけません。発熱が続く・ぐったりしている・いつもと様子が違うと感じる場合は、ちゅうちょせずにかかりつけ医に相談してください。
【NG行動2】氷入りの麦茶ならのどごしがいいし、たくさん飲んでくれるかも…
暑い日、赤ちゃんの水分補給のために飲み物は冷たくしたほうが、たくさん飲んでくれるかな、と考えたとしたらNGです。赤ちゃんは体温調節機能が未発達。冷たい飲み物や食べ物を与えると、体が冷えて免疫が下がり、その結果体調を崩すこともあります。また、胃腸にも負担が。飲み物は常温が基本です。離乳食開始後は、常温より少し冷たいものならOKですが、氷を入れるのはNGです。
【NG行動3】赤ちゃんの体調チェック、疲れたし今日はしなくてもいいかな
赤ちゃんの様子をいちばんわかるのは、
毎日お世話をしているママやパパです。赤ちゃんは体調の悪さを上手に伝えられないので、ママ・パパの「いつもと様子が違う」という感覚が重要です。「チェックしなくちゃ」と神経質になりすぎる必要はありませんが、飲む量・食べる量・顔色・うんち・おしっこなど、毎日のお世話の中で、確認をしましょう。
【NG行動4】汚れていないみたいだし、帰宅後の手洗いは省略。アルコール消毒だけでいいよね?
赤ちゃんに手洗いさせるのってけっこう大変ですよね! ですが、新型コロナウイルス予防に、手洗いが大切だということはわかっています。また、夏の感染症には、アルコールでは効かないものも多いです。手洗いができる月齢の赤ちゃんは、お散歩などの帰宅後・飲食の前などには先にしっかりと手洗いをしましょう。手洗いができない低月齢の赤ちゃんは、お湯で絞ったタオルでふくだけでもOKです。大人の手から赤ちゃんに感染することも多いので、大人も赤ちゃんも、手洗いを習慣にしてください。手洗いに加え、アルコール消毒をするのがおすすめですが、手が濡れたまま消毒するのは効果がないので、しっかり乾かしてからに。また、消毒剤がついた手で赤ちゃんが目をこすらないように注意しましょう。
赤ちゃんを感染症から守るために、やってはいけない「NG行動」を紹介しました。それらをやらずに、赤ちゃんもママもパパも元気に夏を乗りきりましょう!
「ひよこクラブ」7・8月特別合併号では、「夏育児の“やりがちNG”総まとめ」特集を掲載しています。赤ちゃんがいるお部屋づくりや授乳・水分補給などにまつわるたくさんのNGを、わかりやすいイラストともに紹介。チェックしてみてください。
監修/三井俊賢先生 イラスト/栗生ゑゐこ 取材・文/ひよこクラブ編集部
三井俊賢先生(みついとしかつ)
(小児科医)
Profile
医療法人社団育心会理事長。慶應義塾大学大学院卒業、同大学医学部小児科に勤務。小中学校の校医を務める傍ら、ミューザ川崎こどもクリニック、さくらキッズくりにっくの小児科顧問も務める。3人のお子さんのパパでも。
ひよこクラブ7・8月合併号
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