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注意!梅雨時・夏に増えるおむつかぶれ、悪化すると皮膚がむけることも 予防のポイントは?【専門医監修】

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赤ちゃんおむつ変更
thodonal/gettyimages

じめじめした梅雨のころから暑い夏は、おむつかぶれになりやすい時期です。今年は、すでに30度を超えた真夏日のエリアもあり、おむつの中は汗と湿気でムレムレ状態になっています。おむつ替えのときなどに適切なケアをしないと、おむつかぶれになってしまわないかが心配です。家庭でできるおむつかぶれを防ぐ方法ついて、神奈川県立こども医療センター・皮膚科部長の馬場直子先生に聞きました。

おむつを長時間つけたままにしていると肌がふやけて傷つきやすく

“最大〇時間分のおしっこを吸収”など紙おむつのパッケージに記されていると、むれた日でも「長時間替えなくても大丈夫なのね!」と考えるママやパパもいるかもしれません。しかし、どんなおむつでも長時間替えないのは、おむつかぶれの原因になります。

「おむつかぶれの受診で多いのが、品質がいいおむつを使っているのに、こまめに替えないためにかぶれてしまうケースです。赤ちゃんの肌はデリケートで、外部からの刺激を受けやすい特徴があります。おむつを長時間つけたままにしておくと、おしりがふやけて傷つきやすくなり、そこにアンモニアなどを含んだおしっこや細菌、酵素などが含まれたうんち、おしりふきなどの刺激が加わり、おむつかぶれを起こしやすくなります。
とくにアトピー性皮膚炎やアトピーっぽい子は、もともと肌のバリア機能が弱く、おしっこなどの刺激を受けやすいので、おむつ替えはこまめにしましょう。高品質の紙おむつを過信してはいけません」(馬場先生)

また夏は、おむつかぶれの原因となる刺激が多い季節です。
「刺激の1つは、下痢や軟便です。下痢や軟便はとくに刺激が強く、おむつかぶれの原因になりやすいのですが、夏はプール熱や手足口病、細菌性胃腸炎などの感染症が流行り、下痢を伴うことがあるので注意が必要です」(馬場先生)

ママたちからも「下痢から、おむつかぶれになった!」という声が多く聞かれます。

●発熱から、下痢をしました。熱はすぐ下がったのですが、下痢が治らなくて。下痢が原因で、おむつかぶれになってしまい、下痢が出るたびに痛くて泣くので見ていて可哀想です。(6カ月の子のママ)

●1週間前に体調を崩し、1日10~12回も下痢をしておむつかぶれになりました。小児科で、整腸剤やアズノール軟膏をもらい塗っていて、一度はよくなったものの再び悪化! 以前より、おむつかぶれがひどくなってしまい、ケアの方法に悩んでいます。(6カ月の子のママ)

さらに夏は、汗にも注意が必要です。
「高品質のおむつは、通気性のよさをうたっていますが、子どもは新陳代謝が活発で汗をかきやすく、おむつの中がムレてしまうことも。とくにパンツタイプは、おしりまわり全体を包み込んでムレやすいので、テープタイプよりもおむつかぶれになりやすいと考えてください」(馬場先生)

おむつかぶれの悪化を防ぐには、こまめなチェックと適切な受診

おむつかぶれが起きやすい部位は、次のとおりです。おふろやおむつ替えのたびに、肌の状態をチェックしましょう。

●肛門(こうもん)のまわり 
うんちがついたままになっていたり、下痢が続くとかぶれやすい

●脚のつけ根・おなか 
汗や汚れがたまりやすく、おむつのギャザーが当たって刺激になる

●性器  
男の子はおちんちんやタマタマの裏側、女の子はひだの間に汚れがたまり、かぶれやすい

少し赤みが気になる程度ならば、市販のワセリンを塗って、おしっこやうんちなどの刺激から肌を守ってあげましょう。

「ワセリンは、デリケートな肌の子も安心して使えます。ドラッグストアにはさまざまな種類がありますが、ベビー用でなくても大丈夫です。心配な場合は、最も純度が高い“サンホワイト”を選ぶといいでしょう」(馬場先生)

ただしおむつかぶれは、下痢や軟便などが続くと急に悪化することもあるので、次の症状で1つでも見られたら皮膚科へ。
●赤いブツブツができてよくならない
●水疱(すいほう)ができて、赤くなったところがジュクジュクしている
●ただれがひどくて、皮膚がむけている
●おむつ替えのたびに泣く
●市販薬を2~3日塗っても治らない

受診すると、ワセリンや亜鉛華軟膏などの皮膚保護剤が処方されたり、非ステロイド剤(アズノール軟膏など)が処方されます。また赤みが強い、皮膚がむけている、ジュクジュクしているなど悪化している場合は、ステロイド入り塗り薬(キンダベート軟膏、ロコイド軟膏など)が処方されるので、医師の指示通りに薬を使って、早く治しましょう。
市販薬も処方薬も、汚れを洗い流して肌を清潔にしてから塗ってください。

治らないときは皮膚科へ!「皮膚カンジダ症」の可能性も

おむつかぶれは、処方薬を塗ったからといってすぐには治りません。

「医師の指示通りに薬を使いながら1週間は様子を見てください。1週間しても治らないときは、再び受診を。ただし日ごとに悪化する場合は、3~4日で再診しましょう。
おむつかぶれによく似た症状で「皮膚カンジダ症」があります。カンジダ菌というカビの一種によって起きる皮膚炎で、股やおしりなどに赤いブツブツができたりしますが、皮膚カンジダ症は視診だけでは診断がつきにくいです。皮膚科は顕微鏡で見て、すぐに診断がつくので‟なかなか治らない”と思ったときは皮膚科で診てもらいましょう。
また皮膚カンジダ症は、ステロイド薬を塗ると症状が悪化するので、ママやパパの自己判断で、以前、処方されたステロイド薬は絶対に使わないでください」(馬場先生)

おむつかぶれの悪化を防ぐ4つのポイントとは!?

おむつかぶれのケアは、薬を塗るだけでなく、清潔にすることが大切! 予防も悪化防止も、こまめなホームケアがカギです。

Point1 おしっこ・うんちをしたらおむつをすぐに替える 
おむつかぶれを防ぐには、おしっこ・うんちをしたら、すぐにおむつを替えることが大切! おむつかぶれが気になるときは、夜中も1回はおむつを替えましょう。

Point2 おむつ内のムレを防ぐ
おふろあがりやおしりを洗ったあと、すぐにおむつをつけるとムレの原因に! そのため5分ぐらいおむつをつけない状態で過ごし、おしりを自然乾燥させましょう。また汗をかくと、おむつの中がムレやすくなるので、エアコンを24~28度に設定して、部屋は涼しく快適に。

Point3 おしりは洗い流す 
おしりをふく刺激も、おむつかぶれの原因なので、できるだけおむつ替えのときはおしっこ、うんち問わずシャワーでおしりを洗い流します。霧吹きで汚れを流したり、ぬるま湯をたっぷり含ませたティッシュで洗い流したりしてもいいでしょう。男の子も同様です。とくに男の子は、おちんちんやタマタマの裏側もきれいに洗い流しましょう。もし、おしりふきでふくときは、ゴシゴシふくのはNG。優しく押さえるようにふきます。

Point4 患部は泡洗いをする
乳児だけでなく幼児もおふろでは、患部は優しく泡洗いをして、洗浄成分が残らないようによく洗い流してください。洗浄料を使い過ぎると、肌の潤いを奪って肌トラブルの原因になりやすいので、洗浄料は1日1回、おふろのときに使えば十分です。

また、おむつかぶれは悪化すると皮膚がむけて、おしっこやうんちのたびに痛がって泣く子も。見ているとかわいそうで、ママやパパも「どうしよう…」と悩むと思います。

「皮膚がむけているときは、市販のワセリンを患部に塗って保護してあげましょう。ワセリンは保護膜を作り、おしっこやうんちなどの刺激を和らげる効果があります」(馬場先生)

お話・監修/馬場直子先生 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

気をつけているのに、すぐにおむつかぶれになってしまう子もいると思います。馬場先生によると、おむつかぶれの原因には、おむつの素材自体が肌に合わない場合もあるそう。気になる方は、おむつのブランドを替えてみるのも一案です。

馬場直子先生(ばばなおこ)
(神奈川県立こども医療センター・皮膚科部長)

Profile
滋賀医科大学医学部卒業後、横浜市立大学医学部附属病院皮膚科講師を経て、現職。日本皮膚科学会、日本小児皮膚科学会会員。とくに血管腫、母斑をはじめとする先天性皮膚疾患およびアトピー性皮膚炎を専門とする。

※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿からの抜粋です。

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