オリジナル切手も作れる!コロナ禍で見直したい「手紙」の魅力
2020年6月執筆時点で新型コロナウイルスによる自粛が解除されたとはいえ、長距離の移動はまだまだ不安がありますね。こんなときだからこそ、離れて暮らすご両親や友人、お世話になった人に手紙を書いてみませんか?今回は、手紙の書き方についてマナー講師の尾形圭子さんに解説してもらいました。
尾形 圭子
マナー研究家/LOHASライフスタイリスト
航空会社、外資系化粧品会社での勤務後、子育てをしながらマナー講師へ。現在、研修や講演の他、「ご近所付き合い」などでTV出演も。著書に「大人かわいい女性の話し方&マナー」「お付き合いのマナー新事典」などがある。
手紙を楽しく書くために
LINEなどのSNSやメールに慣れていると、いざ手紙を書こうとしてもなかなか筆が進まないもの。直接話ができるビデオ通話を利用したオンライン帰省も喜ばれますが、普段書くことがないからこそ、文字で心を届けてみましょう。
人は第一印象として、文字や内容よりまず“ビジュアル”に強く反応します。雑誌やネット記事を読むときも写真や見出しにパッと目がとまりませんか?手紙も同様です。「字がきたないから」「文章が下手だから」ではなく、それも「手書きの味わい」として気軽に書いてみましょう。
3つのポイント
自分が楽しいと思えることが大切。相手にもそれが伝わります。手紙を書くのが楽しくなる準備ポイントです。
1.便箋と封筒を選ぶ
相手の顔を思い浮かべましょう。その人が好きな柄・花・季節の植物や行事の絵柄、そして紙の素材もさまざま。夏であればひまわり・金魚・風鈴・海などの柄があります。相手には「私のために選んでくれた」と気持ちが伝わるでしょう。便箋と封筒はセットになったものが素敵ですね。
2.ペンを選ぶ
ペンは普段書き慣れているものが安心ですが、「青インクの万年筆」がおすすめです。やわらかさが伝わり文字に表情がでます。そして、太字で大きめに書くと若々しさや元気の良さを感じてもらえますよ。
3.切手を選ぶ
種類が豊富に揃っています。和柄・洋風・季節の花や果物など。特に地域の名物・名所は、話題の1つになります。封筒に合わせるのもいいですね。
基本のマナーを覚えよう
では、手紙に関する基本のマナーについて解説していきます。
*手紙とハガキの使い分け
「ハガキ(葉書)」は「端書」とも書き、紙片に書く覚書のようなものなの。身内や友人同士など親しい仲でやりとりするものです。あくまでも略式として使用しましょう。
*タイミングを逃さない
お礼状にしても季節の手紙にしても、タイミングを逃し日が経つにつれて書きにくくなるものです。思い立ったらすぐにペンをとりましょう。
*下書きをする
内容をまとめるために、そして誤字脱字をなくすためにも、まずパソコンで下書きをすることをおすすめします。
今だからこその手紙
いつもとは違う日々。自分たち以上に遠く離れたご両親は寂しく感じているものです。SNSもリアルタイムで楽しめますが、何度も読み返すことができる手紙に思いやりの言葉や、手紙だからこそのアイデアを添えてみましょう。
~帰省できない~思いが伝わる言葉
健康を心配する言葉や、自分たちの様子を伝えるのはもちろんのこと、「落ち着いたら約束していた○○にぜひ行きたいと思っています」「また美味しい○○を食べに行きましょう」など、普段の生活に戻ったら、そして帰省したらやってみたいことを書くことで、ご両親だけでなくさまざまな年代の方に喜ばれます。
夏の季語と結びの言葉
暑中お見舞いを送る時期は、「小暑(7月7日頃)」~「立秋の前日(8月7日頃)」です。立秋を過ぎてしまうようであれば「残暑お見舞い」として送りましょう。
7月初旬、小暑の前であれば「盛夏の候」「小暑の候」「いよいよ本格的な夏がやってきました」「夏空がまぶしく感じられる今日この頃」など。
結びの言葉は「またみんなで会える日を楽しみにしています」「暑さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ」「…くれぐれも無理をなさいませんように」。また、「…お身体おいといくださいませ」はさらに丁寧な印象になります。
かしこまった手紙の場合、このような挨拶と結びの言葉は「拝啓」の後に続くものです。また、「前略」は「そのような言葉を略す」ことなので注意しましょう。
喜ばれるアイデア
相手が笑顔になるような、ちょっとした工夫を考えてみましょう。
手紙グッズ
ここでは、ぜひおすすめしたい手紙グッズを紹介します。グッズを使用することで相手により気持ちを伝えることができますよ。
*素敵な便箋・封筒・切手
少しずつ揃えていくことで、「書きたい!」と思った時にすぐに楽しく書けるはず
*ハガキ
子どもの写真や趣味で作った小物など、プリントしてひと言添えると気持ちが伝わります。
*メッセージカード
親しい方への贈り物に添える際や、バースデーなどのイベントにぴったりです。立体的なものやストーリー性があるものなど、TPOに合わせて選びましょう。
*一筆箋
「使い方に困る…」という人が多いようですが、親しい方に贈り物をするとき、ひと言伝えるにはぴったりです。特に、本に挟んだり、チケットを贈ったりするときにはおすすめです。
メッセージカードと一筆箋、どちらを使うかは、贈り物の用途や大きさ、相手の好みなど、自分のインスピレーションで決めましょう。
*かおり紙
和紙の小さな短冊に可愛い絵柄。白檀など優しい香りのものが多く、同封すると封筒を開けたとき、ふわっと香ります。
今どき3つのアイデア
*フォトブック
写真や子どもが書いた絵をデータで送ることができますが、「フォトブック」も特別感があって喜ばれます。メッセージや絵を書き込むほかに、赤ちゃんの手形や足形なども思い出に残ります。今は1,000円以下でも作ることができるのでおすすめです。
*オリジナルギフト
クッキーなど焼き菓子に子どもが書いた絵をプリントするのもサプライズ感がありますね。また、オリジナルラベルのお酒やワインも喜ばれそうです。もちろん手紙やカードを添えて。
*オリジナル切手
郵便局ではオリジナル切手作成サービスがあります。好きな画像を編集することができ、一カ月ほどで送ってくれます。さまざまなシーンで楽しめそうですね。
自筆の手紙は心が伝わります。なかなか会えない今だからこそ、相手の笑顔を思い浮かべ、ちょっとしたアイデアをプラスして自分も楽しみましょう。
■おすすめ記事
・おすすめの赤ちゃんとの遊び方