GoTo大混乱、帰省はどうする?「他県ナンバーでの帰省もは白い目で見られる」「東京の人イヤ」ママたちの声
夏の帰省が恒例の家庭でも、今年はさすがに迷っているようです。口コミサイト「ウィメンズパーク」では、東京在住の人は「帰省しません」という書き込みが圧倒的でした。しかし、感染者が少ない田舎から田舎の帰省、県境をまたがない帰省でさえ躊躇する人がいます。そして受け入れ側の複雑な声も聞こえてきました。
一瞬で売り切れるお盆時期の新幹線のチケットが、いまだに残っている
「感染者が少ない県に住んでいます。実家まで車で3時間ですが、今年は帰省しません。親が高齢なのでリスクは少しでも回避したい」
「過去、感染者がでた地域に住んでいます。子どもは帰省したいと言ったが諦めました。コロナ以前から、他県ナンバーにやたらと反応する人が多い所なので、今は無理です」
「地元で、ダイヤモンドプリンセス号の乗船者が市内にいるという噂が流れ、一時犯人探しのような状態に。でもデマだった。コロナも怖いけど、田舎の噂も同じレベルで怖い。なので帰省しません」
「近畿在住で実家は九州です。ネットでお盆時期の新幹線の空席情報をみたら、まだまだ残っていてびっくりした。帰省をあきらめる人が多いのかな」
公共の交通機関は避けたい。かと言って他県ナンバーでの車の帰省も白い目で見られるのでは、という田舎独特の空気を察してあきらめる人が続出。県境をまたぐことが、こんなにも敷居が高くなるなんて、あらためてコロナの怖さを感じます。
田舎からの「帰省はあきらめて」という、やんわりアピール
あきらめる人がいる一方、普通に帰省を予定している人もたくさんいました。しかし、相手側からあきらめるようアピールされたケースもありました。
「東京都下在住で、義実家は飛行機の距離です。義実家と私の実家は同じ県です。義父から『帰省はまだいいかな』、義妹から『安心になってから元気に会いましょう』と、続けてメールが来た。私が住んでいる市は感染者はそんなに多くありません。でも他県民からしたら東京ひとくくりなのでしょう。私の実家は母ひとりです。孫に会えると、帰省を楽しみにしてくれていたのに」
「地元の友人のSNSに『みなさん、今年の帰省はやめませんか?』という書き込みがあった。地元は感染者が出ていません。私が住んでいる市も出ていません。友人に帰省予定だとメッセージを送ったら『大都市からの帰省が怖い』という書き込みに変わってた」
「義兄弟から『地方民からしたら首都圏の人間はとても怖い存在』と、言われた」
そうかと思えば、東京在住なのに「帰ってこい」と話を進める高齢者たちもいるようです。
「『夏の帰省楽しみにしてるわ。こっちは感染者いないから大丈夫よ』と、義母から連絡。我が家は東京在住です。義実家には100歳過ぎの親戚や、高齢者施設で働く親戚がいます。大丈夫の意味、わかってるのかな」
「義母から、義祖父の新盆だから帰省するよう言われた。参列者は高齢者ばかりなのに」
「高齢の親戚が『平気平気、帰ってこい」と、言ってきた」
コロナに過敏すぎるのも困りますが、鈍感すぎるもの困るというママたち。
周囲の了承を得て帰省します、という声に秘められた家族の絆
「実家は飛行機の距離です。迷っていますが、帰省予定です。親も高齢で一緒に過ごせる時間はもう長くない。リスクを踏まえたうえで、互いに了承しているなら私は飛行機に乗ると思います」
「夫の大好きな祖母が病気で厳しい状態です。最後に一目会いたいというので、夫ひとりで帰省予定です。義実家はもちろん了承済みです」
帰省はおろか、近居でも高齢の親とは数ヶ月会っていないという人も多いのではないでしょうか。しかしあえて頻繁に会っているという声がありました。
「近所に住む高齢の母は認知症です。長く会わないと私のことがわからなくなってしまうので、まめに会いに行っています。母も、一緒に住む家族も、そして私もそう望むからです」
今年の夏は、いろんな形の家族の絆を感じさせる夏になりそうです。
文/和兎 尊美