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うちの子グレーゾーン!? 発達が気になる子の幼稚園・保育園選び【専門家監修】

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(3 歳まで) (後ろ姿) 彼女の母の手を握り締めて幼稚園制服を着た日本人の女の子
※写真はイメージです
ziggy_mars/gettyimages

ひと口に幼稚園・保育園などといっても、園の規模や教育方針、活動内容などはさまざま。とくに発達が気になる子は、その子の特性に合った園を選んであげることが大切です。子どもの発達障がいと保育者・保護者支援に詳しい、東京未来大学 こども心理学部 渡辺千歳先生に、発達が気になる子の幼稚園・保育園選びのコツを聞きました。

発達の気がかりは1歳半健診で指摘されることも

注意欠如多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症などの診断名がつかなくても、発達が気になる子は少なくありません。

「発達の気がかりは、最近は1歳半健診や3歳児健診で指摘されることもあります。もし“少し様子を見ましょう”と言われたり、発達支援センターなどを紹介された場合は“うちの子、発達が遅いのかな?”“発達に偏りがあるのかな?”と思ったほうがいいでしょう。

とくに自閉スペクトラム症傾向のある子は、家でママやパパと過ごしている分には、気づかないことが多いです。長時間1人遊びをしたり、まわりの子よりも記憶力がよかったりもするので、ママやパパからしたら“手がかからない子”“頭のいい子”と思うかもしれませんが、集団行動が苦手な特性があるので、幼稚園や保育園に入ってからいろいろ指摘されることもあります。

子どもの発達の気がかりを指摘されるのはショックかもしれませんが、ママやパパが否定して聞く耳をもたないのは考えものです。保健師や園長先生、専門家などからアドバイスを得ながら、子どもにとって最良の道を探してほしいと思います」(渡辺先生)

子どもに合わない園は親子ともにつらい! 先輩ママの体験談

渡辺先生は「発達が気になる子は、幼稚園・保育園選びは慎重に!」と言います。「園によって、そんなに先生の対応って違うの?」と思うママやパパもいるかもしれませんが、年少さんの子をもつママからは次のような声も聞かれます。

●4歳の息子は「自分が!」のアピールが強過ぎて、幼稚園で浮いています。お友だちとのトラブルも多いようです。先日、幼稚園の先生から「何人かの子とよくトラブルになりますが、いつも原因はAくん(息子のこと)です。Aくんが、しつこく絡むから…」と言われました。この先、年中・年長クラスになって、みんなしっかりしてくると、ますます浮いた存在になるのではないかと不安です。

●先日、幼稚園で面談があり、娘についていろいろダメ出しされました。「集団行動をしているときに、列からはみ出して遊ぶ」「工作の途中で席を立つ」「給食のとき、遊び食べをする」「1人遊びが好きで、お友だちとあまり遊ばない」などです。「年中クラスになったら、補助の先生が付かないので、年少のうちにBちゃん(娘のこと)が成長してくれたらいいのですが…」とも言われました。うちの子大丈夫かな…と心配です。

「体験談のように、園の先生から苦手なことやできないことを指摘されたりすると、ママやパパはつらいと思います。
また子どもも、先生にしかられてばかりいると傷つくでしょうし、なかには“幼稚園に行きたくない”と言い出す子もいるかもしれません。

もし入園後に“うちの子には合っていない”と思ったときは、転園するのも一案です」(渡辺先生)

発達が気になる子の幼稚園・保育園選び5つのポイント

発達が気になる子の幼稚園や保育園を選ぶとき「家から近いから」「昔、ママ(パパ)も通っていたから」「みんなが行くから」という理由だけで選ぶのは考えものだと渡辺先生は言います。幼稚園・保育園選びのポイントを聞きました。

【Point1】小規模園を選ぶ
小規模園のほうが、1人1人の子をこまかく見てくれる可能性大。また集団行動が苦手な子は、小規模園のほうが向いています。

【Point2】お勉強やしつけに厳しい園は避ける
公立以外の園に比較的多いのですが、勉強やしつけに厳しい園は、避けたほうが無難。発達が気になる子は、集中して勉強に取り組めないなど、活動についていけないことも。のびのびした雰囲気の園のほうが向いています。

【Point3】先生と直接、会う機会が多い園を選ぶ
発達が気になる子は、園での様子など先生とこまめに情報共有していくことが大切。連絡帳のやりとりでもいいのですが、保護者の活動が積極的な園だと、直接先生と会って情報交換しやすいです。

【Point4】園長先生や主任の先生には、子どもの気がかりを包み隠さず伝える
見学や入園説明会などに行ったときは、園長先生や主任の先生に包み隠さずに子どもの発達の気がかりを伝えましょう。話す機会がなかった場合は、電話でアポをとって個人面談を申し込んでもOKです。子どもの特性に理解を示してくれる園を選びましょう。

【Point5】幼稚園の体験入園やプレには積極的に参加する
体験入園や園庭開放などに積極的に参加したり、プレ幼稚園に入って、園の雰囲気や先生の対応、子どもの様子をよく見ましょう。保育園の場合は、一時保育を何度か利用してもいいでしょう。

お話・監修/渡辺千歳先生 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

渡辺先生によると、子どもに合わない園を選ぶと「なんで、〇〇ちゃんは先生の話が聞けないの!」「また先生に怒られたの?」など、子どもをしかることが多くなり、親子関係が悪化することもあるそうです。しかし子どもに合う園を選ぶと、先生にしかられることがなくなり、親子関係もうまくいきます。今、園のカラーは多種多様なので、親子にとって楽しく通える園を探してみてください。


渡辺千歳先生(わたなべ ちとせ)

Profile
東京未来大学 こども心理学部教授、臨床発達心理士。東京女子大学文理学部心理学科卒業、お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修了。國學院大學栃木短期大学初等教育学科教授を経て、現職。専門は子どもの認知発達、子育てにおける保育者支援・保護者支援。著書に「はじめて学ぶ発達心理学―乳幼児を中心に」(大学図書出版)など。


※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿からの抜粋です

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