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不妊の治療を解説「卵巣刺激」・「人工授精」ってなにをする?【専門家監修】

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イラスト/MAKO
イラスト/MAKO


赤ちゃんが欲しいけれど、なかなか授からない……。
もしかして不妊?と思ったら、自己流で頑張るのではなく、まずは専門家に相談することが大切です。
医療機関や治療開始年齢、不妊の原因によっても治療方法は異なりますが、基本的な不妊治療の流れについて、藤原敏博先生にお聞きしました。

今回は「卵巣刺激」、「人工授精(AIH/IUI)」をご紹介します。

今から始める不妊治療入門ガイド #4
※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2021-2022」

【治療開始前に知っておきたい】卵巣刺激

自然周期では、1度に排卵される卵子の数は1個。
そこで卵子を複数採取するために、卵巣を刺激して、複数個の卵胞発育を促進します。服薬や注射によって行われます。

人工授精は、自然周期で採卵を行うこともありますが、卵巣刺激をして採卵をすることも。また、体外受精では卵巣刺激を行うのが一般的です。排卵誘発剤を使うことで、複数個の卵胞を上手に発育させてから採卵し、授精をします。卵巣刺激の方法は、施設によってもさまざまです。

経口剤を使用する低刺激法や、注射薬がメインとなる高刺激法など、それぞれに特徴があり、一概にどれがベストであるかは難しい問題ですが、効率重視の場合は高刺激法を用います。

<いろいろある>排卵の誘発法

イラスト/MAKO
イラスト/MAKO


自然排卵の場合は1サイクルで1個しか排卵されません。そこで、できるだけ多くの健康な卵子を採取するために、排卵誘発剤(飲み薬か注射)を使って卵巣に刺激を与え、人工的に排卵周期をつくります。卵巣刺激の方法として、現在はPPOS(Progestin-primed Ovarian Stimulation)が主流になってきています。

●低刺激法
日本では海外に比べ低刺激法を行う施設が多く、強い刺激で効果が得られない場合や、卵子を採取する数をセーブしたい場合に行います。飲み薬の単独使用か、注射を加えます。

●自然周期法
排卵誘発剤を使わず採取する方法。体への負担は少なく、他の方法を試したあとに行う場合も。採卵1回あたりの妊娠率は他の方法よりも低くなります。

●高刺激法
強い刺激を与える方法。一般的なロング法、効き目の強い薬を使うアンタゴニスト法に加えて、ここ1~2年でPPOSという方法が、いっきに普及しました。PPOSは、黄体ホルモン剤(プログスチンなどの飲み薬)で排卵をコントロールしながら、卵巣を刺激していきます。

【いよいよ不妊治療スタート】人工授精(AIH/IUI)

タイミング法を何度か試しても妊娠しない場合、検査により人工授精のほうが妊娠の可能性が
高いことが判明した場合はステップアップします。
「人工」授精ですが、自然妊娠に近いものです。

軽度の男性不妊(精子の運動率や濃度が低い場合、性交障害など)の場合、また、原因がわからない不妊の場合も人工授精を試します。

女性の年齢が高い場合、卵管が使えない場合、精子の状態が極端に悪い場合は、人工授精をせずに体外受精に進みます。

★基本的な治療法です

「人工授精」と聞くと、何かとても高度な治療に思えるかもしれません。
しかし、採取した精液を人工的に子宮内に注入するという治療法なので、女性への体の負担も少なく、自然妊娠とあまり変わりません。近年の不妊治療では、とても基本的な治療法です。

人工授精の流れ

【1】3〜4日前:排卵日の予測と人工授精(AIH)の決定
女性のみクリニックを受診。超音波検査で、卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測定し、排卵日を予測します。血液検査で、ホルモン値を測定する場合もあります。

【2】当日:人工授精(AIH)
排卵日に合わせて、人工授精をします。男性の精液を採取し、精子を洗浄・濃縮後、専用の注射器で子宮内へ注入します。

【3】数日にわたって:黄体ホルモンの補充など
排卵がない場合は、HCG注射や点鼻薬スプレーで、排卵を誘導する場合や、着床率を高めるために黄体ホルモンを補充する場合もあります。

<Q&A>人工授精の費用は?

人工授精手数料のほかに、超音波検査費用、排卵誘発剤の費用などがかかります。
これまでの検査結果や不妊の原因、子宮の状態、保険適用の有無、男性側の精子の状態によっても使う薬が異なるので一概にはいえませんが、1日あたり2万5000円~が相場といわれています。

不妊の原因に多い排卵障害とは?

排卵障害とは、排卵にかかわるホルモンが正常に分泌していないため排卵が正しく行われない状態です。排卵障害の原因には、病気が関係しているほか、無理なダイエットやストレス、先天的な原因の場合も。治療は、上記の排卵誘発剤を処方するのが中心になります。

●卵巣機能障害
卵巣に障害があると、女性ホルモンの一つ、エストロゲンが増加しません。エストロゲンは月経の終わりに子宮内膜を厚くしたり精子が通りやすいよう頸管粘液の分泌を促します。

●多嚢胞性卵巣症候群
卵胞が成熟せず排卵が起こらない病気。年齢を問わず、昔から多くみられる病気です。根本的な治療法はありませんが、排卵誘発剤の使用といったホルモン療法で対応ができます。

●高プロラクチン血症
母乳分泌を促したりするホルモンのプロラクチンが血中に増えると排卵がスムーズに起こりません。受精卵が着床しづらく、異常値の場合は薬で治療しますが薬が効かないことも。

●無排卵月経
月経のような出血はありますが、排卵していない状態。ホルモンが分泌されず、卵胞が育ちません。ストレスや無理なダイエット、加齢や内分泌疾患など、原因はさまざまです。

■監修

藤原敏博 先生

藤原敏博先生・著書『名医が教える妊活と不妊治療のすべて』(あさ出版)


●イラスト/MAKO
●撮影/鈴木江実子
●構成・文/長谷川華

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

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