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不妊治療は、男女同時に検査スタートが理想 それぞれの検査項目を詳しく解説

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不妊治療は早く始めるほどいい、といわれます。それはなぜなのか、そして、どんな治療が待ち受けているのか。
初めて不妊治療をスタートするカップルのためのガイドです。
齊藤英和先生に詳しく解説していただきました。

「どんな治療があるの?2人で始めよう!不妊治療を考えたら最初にすることALLガイド」 #5
※参考:「妊活たまごクラブ 2019-2020年版」

関連:私たちって「不妊」? 原因は男女どちらにもあり得る不妊の5つのパターンとは?

検査の基本的な流れ

不妊治療のスタートは原因を探る検査から。検査結果が怖いという人もいますが、原因がわかれば治療方針が立ち、それだけ一歩前に進めることになります。

女性・男性共に、「1・問診」→「2・基本的な検査」→「3・精密検査」と進んでいきます。
途中で原因がハッキリすれば、すぐに治療に進むこともあります。

1・問診

【女性】
初潮を迎えた年齢や性生活の様子、過去の妊娠・分娩経験などについて、質問に答えます。

【男性】
性欲の有無や勃起・射精の状態、性生活の様子などについて、質問に答えます。

2・基本的な検査

【女性】
月経周期を「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つの時期に分けて、それぞれのタイミングに合わせた検査を数種類ずつ行っていきます。

【男性】
病院や自宅で採取した精液を提出し、顕微鏡や自動解析装置で精子の状態を調べます。

3・精密検査

【女性】
卵巣や卵管、子宮の状態を内視鏡でより詳しく観察したり、染色体に異常がないかを調べたりする検査を行います。

【男性】
精巣の状態を観察したり、ホルモンの状態を調べたりする検査を行います。

男女共に不妊外来で同時に検査スタートが理想

不妊治療は不妊の原因を調べる検査から始まります。女性と男性一緒に、不妊治療専門クリニックか、総合病院の場合は不妊外来で検査を受けます。

原因は女性だけとは限らず、男性にあることも少なくありません。
実は男性は若くても5%は不妊というデータもあります。
そして女性ほどハッキリはしていないものの、やはり年を重ねれば女性を妊娠させる力が落ちることもわかっています。
ですから、男性も同時に検査することが必須なのです。

検査のタイミングや内容は男女で異なります。
女性は月経周期の体が変化するタイミングで、それぞれの時期に合わせた検査をします。
月経前、月経中、排卵前、排卵後と検査するため、基本的な検査が完了するまでは、最短でも約1ヶ月かかります。
原因がわからなかったり、より詳しく調べたいことがあったりした場合は精密検査に進みます。

男性の基本的な検査は精液検査のみです。女性と違っていつのタイミングでもよく、1日で完了します。
ただ、精液の状態は疲労やストレスなどの体調にも左右されるため、結果によっては複数回行うことも。
精液検査だけでは原因がわからなかったり、詳しく調べる必要がある場合は精密検査に進みます。

男性の検査用の精液は、原則として病院内の個室でマスターベーションを行って採取するため、抵抗があるかもしれません。
ですが、プライバシーが守られる空間が確保されています。病院から近い場合は自宅で採取することも可能です。
さまざまな配慮がされているので、リラックスして受けてほしいですが、気になることがある場合は、医師に相談してみましょう。

男性が受ける検査

男性の検査は、病院の不妊外来または泌尿器科で受けることができます。女性に比べて検査の種類が少なく、精液検査だけで終わることがほとんどです。
精液の状態は体調に左右されるため、検査日程は1日で終わることが多いですが、場合によっては2~3回行うこともあります。

男性が受ける基本的な検査

【1】精液検査
●病院や自宅で採取した精液を調べる
精液で精子の数や運動率などを調べます。3~5日間禁欲したあと、病院の採精室や自宅でマスターベーションを行い、採取した精液を2時間以内に病院に提出して調べます。

★デリケートな男性に向いている方法もあり
精液検査が精神的につらい、うまくいかない、どうしても抵抗がある場合、無理をしないで、女性のフーナーテストで代用することも可能です。
この場合、女性だけが検査を受けることになります。

男性が受ける精密検査

【1】 超音波検査
●超音波を発する器具で精巣を診察
精巣を調べ、精子をつくる能力や病気の有無をチェックします。
検査はプローブと呼ばれる超音波を発する器具にゼリーをつけ、陰嚢にあてて行います。痛みはありません。

【2】 血液・ホルモン検査
●採血をして、ホルモンの状態をチェック
採血をして、血液からホルモンの分泌状態を調べ、精子をつくる能力をチェックします。同時に糖尿病や肝臓病など、不妊に影響を与える内科的疾患の有無も確認します。

女性が受ける検査


病院の不妊外来で複数回にわたって行われます。月経の周期に合わせて行うため、最低1ヶ月~3ヶ月にわたって定期的に病院に通う必要があります。
受診のタイミングによって、どの検査からスタートするかは異なります。

●基礎体温表や検診の検査結果、記録があるものは持参を
月経の状態を調べる上での参考になるため、基礎体温表があれば持参を。約3ヶ月分あればベストです。ほかの病院で受けた不妊検査の結果があると、参考になります。

女性が受ける基本的な検査

【1】 血液・ホルモン検査
●採血をしてホルモンの分泌状態を調べる
血液を採取して、ホルモンが正常に分泌されているかどうかをチェックし、卵巣や子宮の状態を調べます。検査は、通常、月経期と黄体期にそれぞれ1回ずつ行われます。

【2】 頸管粘液検査
●子宮頸管から分泌される粘液の検査
子宮頸管から分泌される粘液には、精子を子宮内に取り込むのを助ける働きがあります。
排卵期に、針のない専用の注射器を使って頸管粘液を採取し、その働き具合を調べます。

【3】 超音波検査
●プローブをあて子宮や卵巣の状態を確認する
卵胞期・排卵期・黄体期にそれぞれ実施。プローブと呼ばれる超音波を発する器具を腹部や腟内にあて、卵胞の発育や排卵の有無、子宮内膜の厚さなどを確認します。

【4】 フーナーテスト
●セックスで取り込まれた精子の状態を調べる
排卵期に、医師から指示されたタイミングでセックスし、その後24時間以内に病院で行う検査です。腟内粘液と頸管粘液を採取して、その中の精子の数や運動状態を調べます。

【5】 AMH検査
●卵巣内に残っている卵子の数をカウント
採血をして、AMH(抗ミュラー管ホルモン)の状態を調べることで、卵巣内にどれだけの卵子が残っているかを調べます。どのタイミングでも受けることができます。

【6】 クラミジア検査
●妊娠を妨げる性感染症の有無を調べる
クラミジア感染症は性感染症の一種。感染すると、子宮や卵管に炎症や癒着などを引き起こし、不妊の原因になるケースも。検査はどのタイミングでも行うことができます。

【7】 子宮卵管造影検査
●レントゲンで卵管の通り具合をチェック
卵子・精子の通り道である卵管に、詰まりなどのトラブルがないかを調べます。卵胞期に子宮口から造影剤(ヨード)を注入し、レントゲン撮影によって検査を行います。

女性が受ける精密検査

【1】 子宮鏡検査
●内視鏡で子宮内部の状態を観察する
子宮に内視鏡を入れて、子宮や卵管の入り口にトラブルがないかを調べます。検査時期は卵胞期。ポリ ープや筋腫が見つかったときは、のちに切除することも可能です。

【2】 腹腔鏡検査
●内視鏡を入れて卵巣・卵管・子宮をチェック
おへその下に小さな穴を開けて腹腔鏡と呼ばれる内視鏡を入れ、卵巣・卵管・子宮の状態をダイレクトに診察。全身麻酔をかけて行いますが、穴を開けた痕はほとんど残りません。

【3】 ホルモン負荷検査
●ホルモンの反応で排卵障害を検査
排卵障害が疑われるときに行う検査です。特定のホルモンを注射で投与し、さまざまなホルモンに対する反応を見て、卵胞の発育の可能性や無排卵の原因などを調べます。

【4】 染色体検査
●採血によって染色体の状態を確認する
採血をして、染色体の状態を調べる検査です。染色体の異常は、排卵を起こすことができなかったり、妊娠しても流産を繰り返したりする原因に。検査はどのタイミングでも受けられます。

【5】 MRI検査
●子宮筋腫の位置や大きさを詳細に観察
MRI検査は磁気を利用して、体内を詳しく診察する検査です。不妊検査では、主に子宮筋腫の位置や大きさ、卵巣チョコレート嚢胞の有無を特定するために行われます。

子宮卵管造影検査を受けると妊娠力がアップすることも

基本的な検査の一つである子宮卵管造影検査は、受けるだけでも妊娠しやすくなるというメリットがあります。
理由は、卵管に造影剤を注入する際に軽度の詰まりが解消されたり、卵管内部のすべりがよくなったりするため。積極的に受けておきましょう。

関連:[アラサー妊活#3]ビビりまくりの卵管造影検査

【監修】齊藤英和先生

【監修】齊藤英和先生

国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊診療科医長。不妊治療の最前線で活躍する傍ら、高年出産に伴うリスクの啓発にも尽力。著書に『妊活バイブル』(講談社)

■イラスト/itabamoe
■取材・文/関川香織(K2U)、生田有希子

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

関連:不妊治療の第一歩、クリニック選びの2大基準を、夫婦でまずは理解して

▼『妊活たまごクラブ2019-2020年版』は、妊活に役立つ情報が一冊に詰まった妊活スタートブック。

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