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悩んでいたら早めの受診を 不妊治療、30代150万、40歳372万円、45歳3,704万円!? の衝撃と各種助成

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若いカップル ノートとホームを移動しながらお金を数える
LightFieldStudios/gettyimages


不妊治療は早く始めるほどいい、といわれます。それはなぜなのか、そして、どんな治療が待ち受けているのか。
初めて不妊治療をスタートするカップルのためのガイドです。
齊藤英和先生に詳しく解説していただきました。今回は不妊治療と「お金」についてをお伝えします。

「どんな治療があるの?2人で始めよう!不妊治療を考えたら最初にすることALLガイド」 #7
※参考:「妊活たまごクラブ 2019-2020年版」

関連:タイミング法、人工授精、体外受精…。不妊治療、夫婦で理解すべき次に進む目安

知っておけば覚悟が決まる不妊治療のお金と助成金

不妊治療を続けるためにはお金がかかります。
何にどのくらいかかるのか、また知っておけば損しない助成金についてもよく調べておきましょう。

治療費の平均は150万円。40歳以上は約372万円にも

不妊治療は通院の回数も多く、治療内容も保険適用の扱いにならない自費での治療ケースがほとんど。トータルの治療費が高額になることは、ある程度、覚悟が必要です。

健康保険が適用されるかどうかの基準については、各病院に判断を任せられているケースも多くあります。
料金設定は、施設の設備や施設に胚培養士が何人いるのかなどの条件によっても異なってきます。受診前に確認してみるといいでしょう。

不妊治療費の目安

医療機関により異なりますが、各治療費の一般的な目安を知っておくといいでしょう。
※体外受精などの生殖補助医療は複数回、長期にわたることもあります

タイミング法

★1回/3千~8千円
原因に排卵障害がある場合は、病気と診断され、数回に限って保険が適用されます。

人工授精

★1回/1万~2万円
保険は適用されません。排卵を誘発する方法や検査の種類によっては一部保険適用されるケースも。

体外受精

★1回/30万~50万円
保険は適用されません。特定不妊治療費助成制度の対象になる場合もあるので、確認しましょう。

顕微授精

★1回/35万~60万円
保険は適用されません。体外受精と同様、特定不妊治療費助成制度が受けられる場合があります。

費用負担を軽くしてくれるシステムを賢く利用する

だからこそ、不妊治療の費用の負担を軽くするシステムは知っておきたいもの。

まずは医療費控除。
年間の治療費が10万円を超えた場合が対象で、確定申告を行えば還付金を受け取ることができます。医療費とは、治療費だけでなく通院時の交通費や薬代も含まれるので、領収書の保管を忘れずに。
医療費控除の方法は、国税庁のホームページを参考にしたり、最寄りの税務署に相談してください。

次に覚えておきたいのが、体外受精や顕微授精を受ける場合の助成制度について。
体外受精や顕微授精のことを「特定不妊治療」と呼び、この方法以外での妊娠が極めて難しいと医師に診断された場合、助成金が支給されます。内容などは自治体により異なります。
指定医療機関で受けた体外受精・顕微授精にかかる費用が助成され、助成対象年齢は43歳未満までとなります。

不妊治療の回数、治療費について話し合って納得して決めましょう

助成対象が年齢によって決まるということからも、妊娠しやすい30代までの若い時期から妊活を始めることが望ましいといえます。体外受精により、1児が出生するためにかかる一般的なトータル金額は、女性が30代前半であれば約150万円といわれています。
40歳以上では平均して約372万円、妊娠成功率が低くなる45歳では約3704万円です。
これは年齢が高くなるほど妊娠しにくくなり、治療の回数も増えることが原因です。

人工授精による累積の妊娠率

■出典/国立成育医療研究センター

人工授精による累積の妊娠率は、はじめは回数を重ねただけ上がりますが、一定の回数で変化がなくなります。
40歳未満では7回目で累積妊娠率は約27%となり、それ以降はほぼ一定、40歳以上ではなだらかに上昇しますが、20%にとどまります。

不妊治療をするとき、どの治療を何回まで、どこまで進めるのか、パートナー同士も、医師ともよく話し合って、その都度納得して決めていくことが大切といえるでしょう。

【知って得する!】治療費を少しでも軽くするシステム

知っておけば損しない助成金についてもよく調べておきましょう。

医療費控除

★医療費が年間10万円を超えると受けられる
不妊治療を含めた医療費が年間10万円以上になると、医療費控除を受ける対象となります。確定申告をすることで、還付金を受け取ることができます。

<還付される金額の計算方法>
(実際に支払った医療費-保険金など)-10万円(※1)×所得税率(※2)=還付金

※1…該当年の総合所得金額等が200万円未満の世帯は総所得金額等の5%
※2…所得税率は課税所得により異なります。
※1、※2とも、詳細は最寄りの税務署などに相談を。

特定不妊治療医療費助成制度

「特定不妊治療(体外受精・顕微授精)以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか又は極めて少ないと医師が診断した」場合に、助成金を受けることができます。

★助成制度は各自治体に積極的に問い合わせを!
不妊治療費に限らず、自治体の助成制度は広報誌やウェブ上で公開されていますが、必ずしも目につく場所に掲載されているとは限りません。
せっかくの制度を使わずに損をしないためにも、積極的に問い合わせをしましょう。

特定不妊治療医療費助成制度の助成額(東京都の場合)

●治療1回につき、以下の助成額上限まで助成されます。
【治療区分:治療ステージA】
助成額(初回の助成の場合):20万円(30万円)
【治療区分:治療ステージB】
助成額(初回の助成の場合):25万円(30万円)
【治療区分:治療ステージC・F】
助成額(初回の助成の場合):7.5万円
【治療区分:治療ステージD・E】
助成額(初回の助成の場合):15万円(30万円)
※1回の助成は15万円が標準ですが、自治体によって金額が異なります。

●治療区分について
A:新鮮胚移植を実施
B:採卵受精後1~3周期程度の間隔をあけて凍結胚移植を実施
C:以前に凍結した胚を解凍して胚移植を実施
D:体調不良等により移植のめどが立たず治療終了 
E:受精できず または、胚の分割停止、変性、多精子授精などの異常授精等により中止
F:採卵したが卵が得られない、又は状態のよい卵が得られないため中止
★条件:指定医療機関で特定不妊治療を受けたこと(1回の治療の初日から終了まで指定されていることが条件)。申請日の前年(1月から5月までの申請日については前々年)の夫婦の合算の所得額が730万円未満であること。

【監修】齊藤英和先生

【監修】齊藤英和先生

国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊診療科医長。不妊治療の最前線で活躍する傍ら、高年出産に伴うリスクの啓発にも尽力。著書に『妊活バイブル』(講談社)

■イラスト/itabamoe
■取材・文/関川香織(K2U)、生田有希子

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

関連:男女別「不妊検査」って何をする?検査項目を詳しく解説

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