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不妊治療でよく使われる用語を50音順に解説・あ行~た行

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イラスト/多田玲子
イラスト/多田玲子


妊娠を目指している期間は聞き慣れない専門用語に接することがあります。医師の話をしっかりと理解するために、よく耳にする言葉を集めました。
これから不妊治療クリニックを訪れるカップルが、検査や治療を進めるときに、まずは用語を知っているかどうかで、負担が少し減る場合もあると考えています。
今回の記事では、「あ行~た行」の用語を集めました。

※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2019-2020年版」 妊活用語集 #1

関連:人気インスタグラマーが不妊治療をマンガで振り返る「妊娠は思いどおりにならず」 

【妊活用語集】あ行

○一般不妊治療【いっぱんふにんちりょう】
タイミング法から人工授精までの不妊治療のこと。一般不妊治療に対して精子や卵子を人為的に操作する体外受精や顕微授精などは生殖補助医療(ART)という。

○異所性(子宮外)妊娠【いしょせい(しきゅうがい)にんしん】
受精卵が子宮腔(子宮内膜)以外に着床し生育した状態のこと。子宮外妊娠の98%が卵管内に妊娠したもの。放置すると破裂して出血性ショックを起こし、緊急手術が必要な場合も。

○エストロゲン(エストラジオール)[E2]【えすとろげん(えすとらじおーる)】
一般に女性ホルモンと呼ばれ、主に卵巣から分泌される。子宮内膜を増殖させて厚くし、受精卵が着床しやすい環境をつくる。

●黄体化ホルモン[LH]【おうたいかほるもん】
脳の下垂体から分泌されて卵巣に働きかけ、排卵を促す。また、エストロゲンと妊娠の継続に欠かせないプロゲステロンの分泌を促す。黄体化ホルモンの値から排卵時期の予測も。

○黄体期【おうたいき】
黄体ホルモンが分泌される排卵から次の月経までの12〜16日の期間を指す。基礎体温は高温相を示し、「高温期」と呼ばれる。

【妊活用語集】か行

○基礎体温表[BBT]【きそたいおんひょう】
毎朝覚醒時に安静な状態で計測した体温を表にしたもの。排卵していれば低温相と高温相の2相性となり、排卵日の予測や黄体機能、妊娠の診断などに用いられる。

○機能性不妊症【きのうせいふにんしょう】
原因不明の不妊症のこと。原因がないわけではなく、現在の医学では原因が特定できない状態を指す。

○クラミジア感染【くらみじあかんせん】
性交渉により感染が広がる性感染症(STD)の一種。子宮内膜や卵管粘膜に感染し、卵管性不妊症の原因になることがある。感染している場合はパートナーも治療が必要。

○クロミフェン【くろみふぇん】
経口の排卵誘発薬の総称。不妊の初期治療薬として最もよく用いられる。エストロゲンの働きを抑えることでホルモンが分泌され、卵胞の発育を促す効果がある。

○クロミフェン法【くろみふぇんほう】
排卵の誘発や排卵数の増加、月経周期の安定を目的に排卵誘発剤のクロミフェンを投与して排卵を促すこと。正しい周期で排卵を起こすために一定期間服用する必要がある。

○稽留流産【けいりゅうりゅうざん】
胎芽がまたは胎児が子宮内で死亡後、出血などの症状もなく子宮内に停滞している状態。流産手術が必要となる。

○月経周期【げっけいしゅうき】
月経周期は月経開始日から次の月経の前日までの日数のことで、正常な月経周期は25〜38日周期。黄体期の日数は14日とほぼ決まっており、排卵までの日数+14日間が月経周期となることが多い。月経周期が不整の場合は排卵障害を伴うことが多い。

○月経前緊張症候群[PMS]【げっけいぜんきんちょうしょうこうぐん】
月経前に心身に不調を来すこと。同じ人でも月によって症状が異なり、その種類は200以上に及ぶといわれている。一般的に経産婦のほうがイライラする、自己否定的になるなど精神的な症状が多く、出産経験のない女性は下腹部痛や乳房の張り、頭痛などの身体的な症状が多くみられる。低用量ピルでの排卵抑制や抗うつ剤の投薬なども効果があるとされている。

○血中ホルモン値【けっちゅうほるもんち】
排卵や妊娠成立には下垂体や卵巣などの多くの女性ホルモンが関与している。血中ホルモン値を計測することで排卵や妊娠の状態を把握することができる。

☆顕微授精法[ICSI]【けんびじゅせいほう】
顕微鏡で見ながら特殊な針を用いて卵子に精子を直接注入して受精させる方法。体外受精でも受精しない場合や重度の男性不妊症などに用いられる。

○抗精子抗体【こうせいしこうたい】
主に子宮頸管にある頸管粘液で起こる精子に対するアレルギー反応。精子の受精能力や運動能力が阻害され受精しにくくなるため、場合によっては生殖補助医療が必要となる。

○高プロラクチン血症【こうぷろらくちんけっしょう】
脳下乗体から分泌され、妊娠時には乳腺を発達させるホルモンのプロラクチンが、妊娠していない状態で高濃度になること。卵巣機能が低下して排卵が抑制されたり、黄体機能不全が起こるなど妊娠しにくくなる。

○抗ミュラー管ホルモン[AMH]【こうみゅらーかんほるもん】
発育過程の卵胞から分泌されるホルモン。血中のAMH値から卵巣に残っている卵子の数を反映できると考えられている。近年、卵巣の潜在的な予備力の評価指標の一つとして不妊症治療領域で注目されている。アンチミュラー管ホルモンとも呼ばれる。

【妊活用語集】さ行

○採卵【さいらん】
体外受精のために卵子を採取すること。通常、卵巣内の成熟した卵胞に針を刺し、卵胞の中にある卵胞液ごと卵子を吸引・採取する。

●子宮筋腫【しきゅうきんしゅ】
子宮の筋組織にできる良性腫瘍。筋腫ができる部位によってそれぞれ呼び方が異なるが、不妊の原因となりやすいのは子宮の内側にできる粘膜下筋腫である。

○子宮頸管ポリープ【しきゅうけいかんぽりーぷ】
子宮頸部にできる良性の病変。多くは大豆ほどの大きさで出血を伴う。切除して摘出できることが多い。

○子宮腺筋症【しきゅうせんきんしょう】
子宮体部にできた子宮内膜症のこと。子宮内膜組織が腫はれて体積を増すため患部を限定しにくく、子宮筋腫と異なり、手術療法が難しく完全に取り除きにくい。

●子宮内膜症【しきゅうないまくしょう】
子宮内膜組織が子宮腔内以外の組織や臓器に発生すること。卵巣にできた場合はチョコレート嚢胞、子宮の筋層にできた場合は子宮腺筋症と呼ばれる。月経痛や排便痛、性交痛などの症状があるほか、約50%が不妊症になるとされる。

●子宮卵管造影検査[HSG]【しきゅうらんかんぞうえいけんさ】
子宮の入り口から管を挿入し、造影剤を注入して子宮腔の形状や卵管の通過性、卵管周囲癒着などを調べる検査。造影剤を注入することで卵管の通りがよくなることがある。

○自然流産【しぜんりゅうざん】
人為的操作を加えることなく22週未満で妊娠が終結すること。

○射精障害【しゃせいしょうがい】
勃起はするものの射精が困難になる男性の不妊症。早漏や遅漏、腟内で射精ができない腟内射精障害も含む。勃起障害はEDともいう。

○受精【じゅせい】
卵管膨大部で卵子と精子が合体すること。受精した細胞は細胞分裂して子宮にたどり着き、子宮内膜に着床して、妊娠が成立する。

●出生前診断【しゅっせいぜんしんだん】
染色体や遺伝子異常の疾患、胎児奇形の有無を妊娠中に検査する診断法。主な検査として母体血胎児染色体検査(NIPT)、クアトロテスト、絨毛検査、羊水検査、胎児臍帯血検査、超音波検査などがある。

●人工授精 [AIH]【じんこうじゅせい】
良好な精子を排卵時期に合わせて直接子宮内へ注入する方法。排卵には排卵誘発剤を使用することが多い。

○精液検査【せいえきけんさ】
一定の禁欲期間後、マスターベーションで採取した精子の数や精子濃度、運動率、奇形率などを調べる検査。

○精子減少症【せいしげんしょうしょう】
精液1ccあたりの精子数が正常基準値に満たないこと。

○精子無力症【せいしむりょくしょう】
精子の運動性が正常基準に満たないこと。

○性染色体【せいせんしょくたい】
人の染色体には46本のうち44本の常染色体と、性別を決める2本の性染色体がある。女性はXX(X染色体2本)、男性はXY(X染色体とY染色体の各1本)。

●切迫流産【せっぱくりゅうざん】
妊娠22週未満で流産が迫っている状態をいう。胎芽や胎児が排出されておらず、子宮口も閉鎖している状態で少量の子宮出血がある。下腹部痛がないこともある。

○染色体異常【せんしょくたいいじょう】
染色体の構造や数に異常があること。ダウン症候群や18トリソミー、ターナー症候群などの症状がある。

○早発卵巣不全[POI]【そうはつらんそうふぜん】
無月経・月経周期が長くなるなどの症状があり、40才未満に卵胞が消失し閉経すること。

○続発性不妊症【ぞくはつせいふにんしょう】
妊娠・出産歴はあるものの、その後なかなか妊娠に至らないこと。2人目不妊とも呼ばれる。

【妊活用語集】た行

●体外受精[IVF]【たいがいじゅせい】
体外で卵子と精子を受精させ、受精卵を子宮に戻して着床を促す治療のこと。

○胎嚢 【たいのう】
妊娠5週前半から見えることが多く、いわゆる「赤ちゃんを包む袋」のこと。妊娠初期に赤ちゃんが過ごす部屋。妊娠初期の超音波検査でリング状に見える部分のこと。

●タイミング法 【たいみんぐほう】
基礎体温や超音波検査により計測した卵胞の大きさ、血中・尿中の黄体形成ホルモン値などから排卵日を予測し、効果的な性交のタイミングを割り出すこと。

○多胎妊娠【たたいにんしん】
2人以上の胎児が同時に子宮内にいる状態。多胎妊娠は単胎妊娠よりも母児共に合併症を伴いやすく、早産の確率も高くなる。

○多嚢胞性卵巣症候群[PCOS]【たのうほうせいらんそうしょうこうぐん】
卵子が排卵されづらくなり、卵巣に卵胞がたくさんできてしまう症状。黄体形成ホルモンがやや高値で男性ホルモンが高くなる。卵胞が発育せず排卵障害が起こる。体外受精では排卵誘発により採卵後に卵巣が腫れやすく、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすい。

○男性不妊【だんせいふにん】
遺伝的要因や発育段階で受けた影響などで、性機能不全になるのが先天性の男性不妊の原因。後天性の男性不妊はストレスやアルコール、喫煙、精巣の損傷、機能障害などさまざまな原因が考えられる。男性側に原因がある不妊は全体の4〜5割を占めるとされている。男性不妊は、一定の健康な精子をつくれない造精機能障害や、勃起や射精障害などの因子がある。

○着床【ちゃくしょう】
受精卵が子宮内膜に定着すること。胎盤の基になる絨毛が成長し、絨毛ホルモンが分泌されると妊娠判定が陽性となる。

○着床前診断[PGT-M、PGT-SR]【ちゃくしょうぜんしんだん】
体外受精によって得られた胚から染色体や遺伝子を検査する方法。着床前胚遺伝学的検査とも。倫理的な議論もあり、現在日本では重篤な遺伝性疾患児を出産する可能性のある場合、および均衡型染色体構造異常に起因する習慣流産にのみ行われている。

○着床前スクリーニング(染色体異数性検査)[PGT-A]【ちゃくしょうまえすくりーにんぐ】
着床前診断と同様に体外受精によって得られた胚の細胞を一部取り出し、染色体の異数性を調べる検査。体外受精で不成功となる原因の多くは胚の染色体の数的異常といわれており、染色体の数が正常な胚だけを選んで胚移植することにより、妊娠率の向上や流産率の低下が期待される。現在日本では臨床研究としてのみ行われている。

○超音波検査【ちょうおんぱけんさ】
エコー検査のこと。不妊治療では一般的に超音波器具を腟内に挿入し、子宮内膜の状態や卵胞の発育などを観察する。

○チョコレート嚢胞【ちょこれーとのうほう】
子宮内膜症の病巣が卵巣内部にあり、嚢胞形成のもの。病巣がチョコレート色のためこの名が。

○凍結保存【とうけつほぞん】
受精卵を液体窒素で凍結保存すること。体外受精での有効利用や着床率・妊娠率の向上などのために用いられる。精子を冷凍保存する場合も。

→次回の記事は、妊活用語集「な行~ら行」。お楽しみに!

→妊活用語集、続きの「な行~ら行」はこちらから

不妊治療をスタートする上での最小限の用語集なので、もっと専門的な用語をさらに知ることになる人もいるでしょうが、まずは一歩ずつ。
知識が増えることは、自分たちの体についても理解が深まること。どちらか一方でなく、パートナー同士で学んでいけるといいですね。

関連:保田圭さんインタビュー 妊活宣言から5年。今だから言えること

■監修/林博先生(恵愛生殖医療医院)
■イラスト/多田玲子
■構成・文/津島千佳

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

▼『妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド2019-2020』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。

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