「健診前は絶食」「主食はサラダ」・・・。妊娠中の体重管理、やりがちNG!【医師&管理栄養士監修】
妊娠中は体重を増やしすぎてはいけないけれど、ダイエットとは違って、しっかり食べながら増えすぎを防ぐことが大切! でも、多くの妊婦さんが“間違った体重管理”をやってしまいがち。そこで、やりがちなNG例について、ダメな理由と改善策をレクチャーします。
あなたもやっていない? やりがちNG例とダメな理由
妊娠中の体重管理は、赤ちゃんに必要な栄養をバランスよくとりながら、体重を増やしすぎないことが大切、でも、「体重管理のために」と思って努力していることが、逆効果になっていたり、赤ちゃんの将来の健康リスクを高めてしまうことがあるんです。
みんながやりがちなNG例とその理由を知っておきましょう。
【NG例①】 体重が増えすぎたから、主食はサラダ
【ダメな理由】
炭水化物を抜くと血糖値が上がりにくいので、体は飢餓状態と判断。必要以上に吸収がよくなり、少ない栄養量でも体重が増えやすくなる上、筋肉が減るので基礎代謝も低下します。
【NG例②】 これ以上体重を増やせないから、健診の前は絶食
【ダメな理由】
空腹時間が長くなると、体はエネルギーを節約して脂肪の合成を促進しようとするので、体重管理に絶食は逆効果。おなかの赤ちゃんも高栄養・低栄養を繰り返していることになり、将来、生活習慣病になるリスクが上がる恐れが。
【NG例③】 ストレスはよくないから、食べたいだけ食べる
【ダメな理由】
妊娠中の食事は赤ちゃんへの栄養供給と、出産に向けての体づくりの意味もあるので、“食べたいものを食べたいだけ”は×。栄養バランスを意識して、ストレスにならない程度の食事管理は必要。
【NG例④】 体重が増えないから、お菓子を多めに食べる
【ダメな理由】
体重を増やしたくてもお菓子を多く食べるのはNG。「高カロリー」ではなく、「高栄養」を意識し、間食にフルーツやチーズ、ヨーグルト、ナッツ、おにぎりなどを取り入れてみて。
体重管理のやりがちNGは、こうして改善!
アンケートや取材でわかった、先輩ママたちがやりがちなNGや失敗について、改善するためのコツをまとめました。
体重だけでなく、栄養バランスも考えよう
栄養を気にせず、体重の増減だけにこだわるのは×。妊娠中は適正に栄養をとって赤ちゃんの成長を促し、出産・育児に向けての体をつくることが大切。体重はそれができているかの目安と考えましょう。まずは1 日3 食規則的に食べる習慣をつけて、できるだけ主食・主菜・副菜をそろえるようにして。
過度なダイエットや、その場しのぎの制限はやめる
健診の直前だけ食事を極端に減らすなど、その場しのぎの制限は×。おなかの赤ちゃんも一緒に高栄養・低栄養を繰り返してしまうことになり、そのことで、赤ちゃんが将来、生活習慣病になるリスクを上げる恐れが。赤ちゃんの成長を阻害しないよう、食事はしっかりとりながら、体重が増えすぎない食べ方を習慣化するといいでしょう。また、正確な診断を受けるためにも、健診はありのままで受診することも大切です。
食が細い人は、ちょこちょこ食べて栄養をとる
体重が増えにくい人や食が細い人は、1 日3 食+間食で補って。フルーツ・ヨーグルト・プリン・牛乳・豆乳・チーズ・豆腐・シリアル・オートミールなど、栄養価が高いものが間食におすすめ。プロテインバーや、冷凍の枝豆やそら豆なども◎。胃腸が弱くて食べられない場合は、産院に相談をしましょう。
監修/佐藤歩美先生、星麻衣子さん 読者モデル/細井瑠奈さん(妊娠8 カ月) 撮影/アベユキへ スタイリング/楳田倫子 ヘア&メイク/佐々木美和 取材・文/渡辺有紀子、たまごクラブ編集部
やりがちなNG例、やっている人はなるべく早めに改善をしましょう。
『中期のたまごクラブ』2024年夏号では、先輩ママたちの体重管理の実例を管理栄養士の先生がジャッジ。ママたちの悩みに寄り添った具体的な改善策やアドバイスを知ることができるので、体重管理に悩む人はぜひ手にとってみてくださいね。
参考/『中期のたまごクラブ』2024年夏号「赤ちゃんとママのための体重管理 最新版!」
●記事の内容は2024年6月の情報で、現在と異なる場合があります。
『中期のたまごクラブ』2024年夏号では、巻頭大特集「妊娠中期に入ったら体と心の出産準備を始めましょう! 見通し&やることオールガイド Summer」などがあります。