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アレルギーの原因にも!赤ちゃんを守るためにやっておきたいダニ対策5【専門家】

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●写真はイメージです 写真提供/ピクスタ

日中、寝転がっていることの多い、0~3カ月の赤ちゃん。だからこそ、気をつけてあげたいのが“ダニ”。アレルギーの原因になり得るので、産前から対策をしてあげたいですね。家庭内のダニ対策や環境整備に詳しい、NPO法人東京アレルギー・呼吸器疾患研究所の白井秀治さんに話を聞きました。

ハウスダストはアレルギーの発症の一因。ダニの死骸やフンを吸って、ぜんそくを起こすことも

平成28年の厚生労働省の報告によると、今や日本の人口の約半分にあたる人にアレルギーがあると報告されています。

このアレルギーを起こす原因になるものとして、ポピュラーなのがハウスダスト。ハウスダストには、ダニ(チリダニ)の死骸(しがい)やフンが多く含まれています。

ダニは人が快適と感じる暖かさや湿度と、人のあかやフケが大好きなので、私たちの身近に潜んでいます。しかも、ダニは、生きているうちは大きくて空気中に舞い上がりにくいのですが、死骸やフンは軽く、ほこりとして空気中に舞い上がりやすく、人が吸い込んで鼻や気管支(きかんし)の奥に入ります。これが気管支ぜんそくやアレルギー性せい鼻炎(びえん)などを引き起こす原因になるといわれており、アトピー性皮膚炎がある人だと、その症状が悪くなることがあります。

なお、ダニ対策では、子を増やす「生きているダニ」の除去と「死骸やフン」の除去の両方を行うことが大切です。

ダニはお部屋のこんなところに潜んでいる!

具体的に、ダニはどこに多く潜んでいるのでしょうか? 赤ちゃん家庭によくあるものについて紹介します。

大人用の布団・ベッド

布団や毛布、マットレスはダニが好むすみかです。寝返りを打つだけでも空気中に浮遊する死骸やフンは8~10倍に。さらに、布団の上げ下ろしをすると1000倍に増加します。

大人用布団と並べたベビー布団

ベビー布団をダニの温床となった大人用の布団に並べたり、ラグの上に敷くと、そこにいたダニが移動してくる恐れが。ただし、ベビーベッドなど大人用の布団と離した場合は、ダニの移動は少ないでしょう。

布製ソファ

長年使っているものはダニの餌となるものが多く、生地や中材にダニが潜り込めるので危険度大。ソファで跳びはねると、ダニの死骸やフンが空中に舞い上がります。レザー製ならダニは中に潜り込めません。

ぬいぐるみ

監修の白井さんの調査によると、寝具の次にダニが多かったのはぬいぐるみ。子どもが触れることも多いので、ダニ対策を考えるなら、洗える素材のぬいぐるみを購入するのがおすすめです。

クッション

人のあかが付着しやすい上、潜り込めるのでダニが繁殖しやすい場所。長らく洗っていないなら危険度は大。産後はクッションのそばで授乳することもあるでしょうから今から対策しましょう。

カーペット・ラグ

赤ちゃんを寝かせることも多い場所ですが、手入れが悪いとダニの格好の生息場所になる恐れが。また、ダニが増えるとダニの死骸やフンが、ラグなどの毛足にたまることも。こまめにケアしましょう。

ダニを減らす5 つのワザ

ダニ対策のカギは、生きているダニを「死滅させること」「寄せつけないこと」「増やさないこと」「捕獲すること」の4 つ。また、フンや死骸を空中に舞い上がらせないことも大切です。これらを踏まえた具体策を紹介します。

【ポイント1】ダニ退治には1 ㎡につき20秒の掃除機がけが有効

ベッドやマットレス、布製のソファ、ラグなど洗いにくいものには、週に一度、しっかり掃除機をかけましょう。掃除機は、ノズルを密着させてゆっくり移動させながら、1 ㎡あたり20秒を目安にかけるのが有効的。それ以上長くても効果は同じです。

【ポイント2】掃除機がけを行うときは2 カ所以上の換気をする

⼤抵の掃除機では、排気からはダニが噴き出してくる⼼配はありませんが、強く吹き出す排気の⾵によって、ダニの死骸やフンが舞い上がる危険も。そのため、掃除機がけは、換気効率も考えて、必ず2 カ所以上の窓を開けてから。窓が1 カ所しかないときは換気扇を一緒に使いましょう。空気清浄機を使ってもOK。

【ポイント3】洗えるものはまる洗いが◎。布団は定期的に干して

洗えるものはまる洗いするのがおすすめ。フンは約90%、死骸は約70%洗い流されます。また、布団の天日干しは湿気を払い、ダニの増殖を抑えるので定期的にするといいでしょう。ただ、どちらも、多くの生きているダニは死滅しないので、布団乾燥機を使うか、まる洗い後に60度以上の熱⾵で乾燥できるコインランドリーなどを使うと、ダニの死滅効果を期待できます。

【ポイント4】朝起きたら、掛け布団や毛布はめくっておく

ダニは湿度の高い場所が大好きなので、布団にたまった湿気をそのままにすると、ダニがすみやすい環境になってしまいます。朝、ベッドや布団から出たら、掛け布団や毛布はめくり、布団にたまった湿気を逃しましょう。ベビー布団も同様です。

【ポイント5】ダニのすみかとなる不用品は、妊娠中に処分する

ぬいぐるみやクッション、座布団など、使わないけど捨てられずに眠っている不用品はありませんか? これらはダニの温床となっている恐れがあります。不用品はできるだけ処分を。思い出があって捨てられないものは洗ったり、掃除機をかけたりして対策を。

監修/白井秀治さん(しらいひではる)

NPO法人東京アレルギー・呼吸器疾患研究所 研究員。家庭内のダニ対策・環境整備に取り組むダニアレルギーのエキスパート。ダニ対策に関する講演や、テレビ、雑誌などの監修も多数。また、アレルギーにかかわる医師とともに学会発表なども行っている。

イラスト/maki13t 取材・文/藤本有美、たまひよONLINE編集部

私たちのかなり身近に潜んでいるダニ。アレルギー発症の一因にもなりうるとのお話に、危機感を感じました。赤ちゃんに快適な環境を用意してあげるためには、ダニ対策も大切ですね。

参考/『後期のたまごクラブ』2025年夏号「産後3カ月間を快適に過ごすために、今は、これだけやればいい! 最低限のベビースペース準備 」

●掲載している情報は2025年5月現在のものです。

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