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妊娠初期(4週)

もしかして妊娠?赤ちゃんの存在に気づくころです

妊娠初期の出血

出血があるとびっくりしてしまいますね。でも妊娠初期の出血は決して珍しいことではなく、心配のない出血も多いものです。出血の原因をきちんと知ることで、正しい対処法を知っておきましょう。

初期の出血の原因はさまざまです

妊娠すると、子宮粘膜に充血が起こりやすくなるため、ちょっとしたことでも出血しやすくなります。ですから妊娠中に出血があってもトラブルでない場合もあります。とくに初期の出血には、心配のないものも多くあります。
ただ、一方では流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)など、重大なトラブルの兆候であるケースもあるので注意が必要です。出血があったら自己判断は禁物です。少量でも出血が見られたら、医師に相談して適切な処置を受けるようにしましょう。

出血が見られたら、すぐに産院に連絡するのが基本です。あわてずに生理用ナプキンをあて、かかりつけ医に状況を的確に説明しましょう。連絡をする際には、①妊娠週数②おなかの張りの有無③出血の色や量を伝え、医師の指示を仰ぎましょう。連絡をする前に伝える内容をメモしておくと、あわてずに済むでしょう。たとえ出血があっても、診察して胎芽心拍が確認できれば、まず心配はありません。

あまり心配のない出血

絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)
気をつけたい時期 妊娠5~20週

★どんな病気?
切迫流産の症状の一つです
子宮を包む絨毛膜という膜の外側に血液がたまっている状態で、ごく初期から見られることも。出血やおなかの張りがある場合もあれば、自覚症状がない場合もあります。切迫流産の症状の一つと考えられています。

★どうすればいい?
出血が多い場合は安静にします
出血や下腹部の痛みや張りがあったら医師に連絡し、受診しましょう。出血の量によっては安静を指示されることもあります。産院では切迫流産と診断されても、妊娠が正常に経過していれば、特別な治療はしません。

★赤ちゃんへの影響は?
症状が治まれば問題ありません
妊娠が正常な経過をたどっていれば、胎盤が完成される妊娠4、5カ月には症状が治まるはずですから、赤ちゃんへの影響はありません。医師の許可が下りれば、普段どおりの生活に戻って構いません。

月経様出血
気をつけたい時期 妊娠4週ごろ

★どんな症状?
月経時のような出血が起こります
妊娠4週ごろに月経時のような出血が起こること。妊娠していても、ホルモンが妊娠前と同じように働いてしまうために起こります。受精卵が子宮内膜に着床し、胎盤がつくられる過程で、たくさんの血管が絨毛膜に入り込むことが引き金になるとも考えられています。月経時と比べて出血量は少なく、2~3日で治まります。

子宮膣部びらん
気をつけたい時期 妊娠4~15週

★どんな症状?
子宮の入り口がただれている状態
妊婦さんに限らず、若い女性の不正出血の原因として多く見られます。内診やセックスの刺激で出血することもあります。おなかの痛みや張りなどの症状はなく、少量の出血があったり、おりものに血が混じることも。生理的なものなので心配ありませんが、自己判断はできないので、まずは産院に連絡を。

子宮頸管ポリープ
気をつけたい時期 妊娠4~20週

★どんな病気?
子宮頸部にできる良性のポリープ
子宮頸部の粘膜の細胞がなんらかの理由で増殖し、頸部から子宮の出口に飛び出したものです。ポリープから出血することはありますが、痛みはなくほぼ無症状。

★どうすればいい?
妊娠中に切除することもあります
ポリープ自体が炎症(絨毛膜羊膜炎)の原因となり、感染症を引き起こし、早産してしまう可能性が。ポリープが感染の原因になりそうだと診断された場合には、妊娠中でも切除することがあります。

★赤ちゃんへの影響は?
流産・早産の原因になることも
ポリープが流産の原因になることもあります。また感染症を発症し、それが引き金となって早産を引き起こす可能性も。ポリープの大きさや位置、状態によって違いますが、切除すればほぼ問題ありません。

トラブルによる出血

胞状奇胎(ほうじょうきたい)
気をつけたい時期 妊娠4~11週

★どんな病気?
胎盤のもととなる絨毛が病的に増殖します
絨毛が病的に増殖し、ぶどうのような水泡状の粒で子宮内を満たし、赤ちゃんを吸収してしまう病気です。受精卵そのものに問題があることが多く、500人に1人くらいの割合で発症します。自覚症状はつわりがひどい程度で、自分ではわかりません。

赤ちゃんへの影響は?
子宮内容除去術を行うことになります
つわりの症状が強いのが特徴で、茶色のおりものや少量の出血が続くことも。診断されたら、なるべく早く子宮内容除去術(掻爬・そうは)を行います。その後もしばらく通院して経過を診ます。

異所性妊娠(子宮外妊娠)
気をつけたい時期 妊娠4~11週

★どんな病気?
子宮の中ではない場所に着床してしまうこと
受精卵が子宮内腔(子宮の中)以外の場所に着床してしまうことで、その98%以上が卵管に着床するケースです。妊娠反応が陽性でつわりの症状があっても、多くの場合は子宮内に赤ちゃんが見えないことで「異所性妊娠」を疑います。妊娠かなと思ったら早めに産婦人科を受診することが大切です。

★どんな症状?
卵管が破裂すると命にかかわります
卵管から出血した血液がおなかにたまり、下腹部痛と少量の出血が見られることもあります。ただ、そのまま卵管妊娠をほうっておくと、卵管が破裂し、大量の出血や、激痛、血圧低下などのショック症状に陥ることもあり大変危険です。

★赤ちゃんへの影響は?
着床した部分を除去する手術をします
残念ながら赤ちゃんはあきらめることに。また卵管破裂が起こった場合には、赤ちゃんだけでなく、ママの命にかかわる危険性も高いので、手術で着床部分を除去する必要があります。もう1つの卵管に異常がなければ次の妊娠も可能です。

東京大学大学院医学系研究科 産婦人科学 教授 藤井知行先生

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