出産・分娩用語辞典
脱肛(だっこう)
お産で直腸粘膜のうっ血が強くなることも
妊娠中は大きな子宮に静脈が圧迫されるために、直腸粘膜にうっ血が起こり、痔が起こりやすくなりますが、産後も同様の症状が見られることがあります。便秘が続いたり、かたい便を強くいきんで出した拍子に肛門が切れて、いぼ痔(痔核・肛門周囲の血行の悪さが原因で、血管の一部がこぶ状になったもの)が悪化し、脱肛と呼ばれる症状が見られることがあります。脱肛とは、内側にできるいぼが肛門の外まで飛び出してしまう状態をさします。
症状が治まらないときは産院で抗炎症作用のある坐薬(ざやく)や軟膏(なんこう)、便をやわらかくする薬などを処方してもらいましょう。また、便秘を解消する繊維質の多い食事をとることも大切です。