「生理は辛くて当然」と思っている女性が意外と多い!?自分のカラダにオーナーシップを持つってどういうこと? 〜「Femtech Fes! 2022」のプロデューサーに聞いてみた!〜
生理や妊活など、人には少し話しづらいカラダのお悩みはありませんか?
そんな女性特有の心身のモヤモヤを「フェムテック」の力で解決しようとする動きが急速に広がりを見せています。
10月には3回目となる『Femtech Fes! (フェムテック・フェス)2022』が六本木 アカデミーヒルズで開催予定(2022年10月14日(金)、15日(土)、16日(日))です。昨年も大好評だったこちらのイベント。150以上ものプロダクトやサービスが集結し、約1500名の来場者で賑わいました。
今回は昨年のイベントの模様と併せて、フェムテック関連企業のfermata(フェルマータ)株式会社の共同創業者兼CCOであり、イベントの総合プロデューサーでもある中村寛子さんに、女性の心身の悩みとの向き合い方やフェムテックの取り入れ方について伺いました。
多くのフェムテックアイテムは「自分ごと」から生まれている
―――フェムテックと聞くと、テクノロジーという言葉のイメージから「私に使いこなせるかな?」と不安を感じる方もいるようです。
中村寛子さん(以下敬称略):そうですよね。「そのプロダクトが誕生した背景」を知ると、共感できるかもしれません。私たちのキュレーションするプロダクトの多くが、ファウンダーや開発者の個々の課題から生まれているんです。FemtechFes! の会場では、「何に使うものなのか?」と「なぜ誕生したのか?」を必ずあわせてご紹介するようにしています。来場者からも『こんなの欲しかった!』と多くの共感を得ました。
―――たしかに今まで知らなかったフェムテックを手に取ると、これまで不便を感じていたことや、我慢するのが当たり前だと思っていたことが「そうじゃなくていいんだ!」と気づくことができますね。フェムテックを日常生活の中に浸透させるうえで課題に感じていることはありますか??
中村:そもそも一人ひとりが自分の心身の悩みに気づいていないことが多いということ。カラダのことを話すのはタブーとする風潮が周囲の環境に残っていると、辛くて当然、痛くて当然というのが染み付いてしまっていて、モヤモヤが潜んでいるということを言葉にできない方も多いんです。そんなモヤモヤに気づくきっかけとして、実際にフェムテックを手に取ることができるフェスを企画しました。
―――先ほどおっしゃっていた「プロダクトが誕生した背景」のパネルがあることで、来場者が自分の悩みとシンクロしやすくなるんですね。
中村:広いターゲットに向けて作られたものというより、自分のためだったり、周囲の1人でもいいから救いたいという視点で作られたものだからこそ、より“自分に寄り添ってくれる”と感じることができるはずです。そのようなモノに直接触れることで、自分では気づいていなかった悩みや本当に必要としていたものなど、モヤモヤの正体が発見しやすくなります。
「自分のカラダにオーナーシップを持つ」とは?
―――とはいえ、実際にフェムテックに触れられる機会は限られています。心身の悩みを感じたときにどうすればいいのかわからず、見て見ぬフリをしているという人も多いのでは?
中村:そうなんです。こういう仕事をしていながら、私自身も“自分のカラダにオーナーシップ(当事者意識)を持つ”ってなかなか難しいと感じていて。だからこそ、みなさんと同じ立場で、モヤモヤを感じたときに2つのことを意識するのが大事だなと思っています。
1つは、悩みについて自分自身で調べてみること。いまはいろいろな情報があふれていてどれが正確なものかわかりづらいですが、心身に関する問題であれば医師などの専門家がきちんと監修しているかどうか。そして、その情報1つだけを信じるのではなく、複数のソースにあたるということが大切です。
もう1つは、その情報を得た上で“信用している人”に話をすること。友人でもかかりつけの産婦人科医でもパートナーでもいいと思います。私の場合、それがチームのメンバーだったんですが、年々月経痛がひどくなっていることにモヤモヤして伝えたところ、次々とアドバイスをくれました。
私たちが運営しているフェムテック専門のショップにも、悩みを話しに来てくださる方がいます。「気持ちが楽になりました」といっていただけたときはうれしいですね。イベントもショップもそういう寄り添える場でありたいと常に思っています。
フェムテックの波が広がっていく
女性の社会進出や生き方が多様化したことも後押しして、少しずつですがこれまでタブーとされてきた女性特有の心身の悩みに声を上げられる空気感が社会全体に広がっています。
昨年のイベントでも下は10代から上は7-80代の方が来場され、第1回が開催された3年前と比べても男性の参加者がぐんと増えたそう。なかには、娘さんとお父さんの親子で来た方もいらしたのだとか。
2021年は“フェムテック元年”ともいわれ、新語・流行語大賞にもフェムテックがノミネートされるなど、より幅広い層に知られるようになりました。このムーブメントを受けて10月のイベントではどんな新しいフェムテックが登場するのか、ますます注目が集まりそうです。
次回は、妊活に役立つ最新のフェムテックを中村さんにご紹介いただきます。
(取材・文/佐々木彩子)
中村 寛子(なかむら・ひろこ)Profile
fermata Co-founder / CCO
Edinburgh Napier University (英)卒。専攻は、Business Studies with Marketing。2015年にmash-inc.設立。女性エンパワメントを軸にジェンダー、年齢、働き方、健康の問題などまわりにある見えない障壁を多彩なセッションやワークショップを通じて解き明かすダイバーシティー推進のビジネスカンファレンス「MASHING UP」を企画プロデュース。2019年に共同創業した「fermata」(フェルマータ)では、フェムテック・フェムケア関連のコミュニティ運営と各種イベントを統括している。
「Femtech Fes! 2022」〜あなたのタブーをワクワクに変える"フェムテック交差点〜概要
開催期間:2022年10月14日(金)〜16日(日)
開催場所:六本木 アカデミーヒルズ
入場料:無料
※感染対策のため、ご来場時はマスク着用・手指消毒にご協力ください。また、体調に不安のある方はご来場をお控えください。