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[妊活] マキシマム ザ ホルモン ナヲさん インタビュー<前編> 人気絶頂のロックバンドが妊活休業!?

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「どうしても2人目が欲しい!」とバンドの人気絶頂期にライブ活動を休止して妊活に専念したナヲさん。妊活休業に至るまでの経緯や妊活中のつらい経験、当時の思いなどを振り返り、本音で語っていただきました。
今回は、ナヲさんインタビュー<前編>をお届けします。

マキシマム ザ ホルモン ナヲさん Profile

1975年生まれ、東京都出身。ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」で「ドラムと女声(おんなごえ)と姉」を担当。 2010年5月に長女を出産。2015年3月に妊活休業を発表しライブ活動を休止。2016年9月、二女を出産。
マキシマム ザ ホルモン公式サイト

人気絶頂のロックバンドが妊活休業!?

日本国内はもちろん、アメリカ公演や海外バンドとの共演などを通して世界中に多くのファンを持つロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」。そんな人気バンドが2015年、ライブ活動を休止しました。理由は、ドラマーでありバンドの紅一点でもあるナヲさんの妊活。
2010年に長女を出産してから約5年、2人目妊活でした。


1人目のときの妊娠・出産を経験して

「1人目のときは私自身、妊娠・出産に対する認識がすご〜く低かったんです。『このくらいの時期に妊娠して産めればいいかな〜』なんて簡単に考えていて。妊娠してからも『まぁ大丈夫でしょ』って、妊婦であることを内緒にしてライブをやっていました。
でも妊娠4ヶ月のころ、結構過酷なライブをやったら出血して救急車で運ばれちゃったんです。今にして思えば自分の考えの甘さに冷や汗もんだし、『スタッフはなんで止めなかったんだ!』っていう(笑)。しかも妊娠8ヶ月のときにはオーストラリアでのフェスに出ようとしてましたからね(笑)。
そういう経験があったから、もし2人目を授かることができたら、もう妊娠中にライブは絶対にやっちゃダメだと思った。そうなるとガッツリライブを休んで妊活するしかない。それで妊活宣言をしてライブ活動を封印させてもらいました」

しかし、そこに至るまでにはさまざまな葛藤も

ライブの予定は先々まで決まっているし、バンドなのでほかのメンバーもいます。ナヲさんの休業=メンバーとスタッフの休業。それでも踏みきったのは…。

「2人目産ませて」とバンドのメンバーにお願い

「39才という自分の年齢を考えてのギリギリの選択でした。それにバンドのメンバーに2人目、3人目と子どもができていくのを見て『いいな〜』『ずるいな〜』『私だって産みたいんだけど!』っていう気持ちもあって。
私、結構ずうずうしいから、メンバーに『2人目も産みたい!』ってお願いしました(笑)。とはいえ、100%もろ手を挙げて『よし、産んでこい!』という状態ではなかったと思います。
『まぁ、しょうがないよね』『メンバーに女がいるって、そういうことだよね』って気持ちでなんとか納得してくれたんじゃないかなあと思います」

こうして妊活をスタートしたナヲさんは夫婦で病院へ

「不妊専門病院に行って、夫婦で不妊検査を受けました。もし何か問題が見つかって自然妊娠が難しいのであれば、年齢的にものんびりしてはいられない。何かあっても柔軟に対応できるように体を調べてもらったんです。結果は夫婦共に問題なし。
ダンナは『精子は元気です』って言われて喜んでいました(笑)。よく『夫が(検査や治療に)協力してくれない』という話を聞くけれど、そういう男性は自分に問題があるのが嫌なんでしょうね。じゃあなんだよ、妻になら問題があってもいいのかよコノヤローっていう(笑)。
うちのダンナは『行きたい行きたい!おれも調べてほしい』って。『精子を採取する部屋なんてなかなか入れないし、そりゃ行くでしょ!!』みたいな(笑)。実際、DVDとかマンガとか多種多様なものがそろっていたらしいです(笑)。意外と楽しみながらやってくれたから助かりました」

妊娠も出産も奇跡の連続!

妊活を始めたばかりのころは「すぐ妊娠できるでしょ」と気楽に考えていたというナヲさん。

「だって1人目が一発必中でできたから(笑)。なんとなく『私はすぐできる』っていう思い込みがありました。そして案の定、妊活を始めてすぐに妊娠。
『ほら、やっぱり♪このままトントン拍子でいくぞ〜!』と思っていたら…駄目だったんです。流産してしまいました」

当時5歳だった長女の反応は…

「娘は、保育園のお友だちに弟や妹ができるたびに『いいな〜』『うちはなんで赤ちゃんいないの?』と言っていました。『ママがデブだから、おなかのお肉が邪魔で赤ちゃんが来ないんじゃないの?』って言うから、私も『よく知ってるね!間違いない!!』なんて応戦したりして(笑)。だから妊娠したときも『赤ちゃんできたよ』ってすぐに報告したんですよ。
娘もすごく喜んでくれて、おなかの赤ちゃんに『トマトちゃん』って名前をつけてくれました。でも流産して、『トマトちゃん、お空に帰っちゃったんだ』と言ったら、『そっか…』って。わかっているのかわかってないのか、どうなんだろうな~と思っていたけど…。私が仕事で不在のときに、私の母が『トマトちゃんのこと覚えてる?』と娘に聞いたら、『1日だって忘れたことないよ』って言ったんだって。それを聞いて『5歳児がそんなこと言うの~?』ってビックリしました」

流産を知ったママ友からの「実は私も…」という告白。

実はナヲさん、保育園やママ友など周囲にも妊娠したことを報告していました。「だから妊娠が駄目になったときも知れ渡っちゃって。そうしたらママ友は『聞いたよ。実は私もさ…』、保育園の先生も『大丈夫ですよ、私も経験があって…』『実は…』と打ち明けてくれる人がたくさんいました。みんな言わないだけで、妊活でつらい経験をしている人って意外と多いんですよね。

「大丈夫だよ」という励ましがあったから、あきらめずに頑張れました

つらいときは『もしかして、あの時のアレがいけなかったんじゃないか』なんて自分を責めてばかりいたけど、みんなが『大丈夫だから』って言葉をかけてくれたのが本当に心強くて。今まであいさつ程度の仲だった人ともつながれたような気分。
同盟じゃないけれど『こういう思いを経験しているのは自分だけじゃないんだな』って知ることができました。だから、私の場合は結果的にまわりに話していてよかったなと思います」
妊活を宣言して休業していたこともあり、この悲しい経験はブログでも報告しています。

『私も妊活頑張ってます』という声もたくさん届きました

「私が『妊活するのでライブ活動をお休みします』と言ったことで、『じゃあ、うちもそのタイミングで妊活します!』なんていうメールをもらいました。『ホルモンのライブを見られないんだったら、一緒に妊活して一緒にライブ復活します』とか、『私も妊活頑張ってます』という声もたくさん届きました。
そんなふうにブログで外に発信している立場だったから、流産したことも隠さずに伝えました。ファンの中でも若い世代の人たちは、赤ちゃんができて生まれてくることが当たり前だと思っているんですよね。

私自身、何事もなく生まれてくるもんだと信じていたし。まさか流産するなんて考えもせず…

だからこそ、『妊娠できることってすごい奇跡なんだよ』『無事に生まれてくるまでは奇跡の連続なんだよ』ということをみんなに伝えたかった。そんな思いもあって公表しました」

ナヲさんの妊活History


●33歳:結婚
●34歳:第1子となる長女を出産
出産から3ヶ月後にはライブ活動への復帰を果たす。
●39歳:妊活休業を発表
ツアー「『封印』〜それでは皆さんマタニティ〜」をもってライブ活動を休止。
妊活を始めてすぐに自然妊娠するも8週目で流産。
●40歳:二女を出産
産後8ヶ月でライブ活動を再開!

[妊活] 不妊治療へ踏み出せないハードルって? #2 お金の心配・男性の理解

■撮影/関 信行
■ヘア&メイク/凜 
■取材・文/本木頼子

▼発売中の『妊活たまごクラブ 初めての不妊治療クリニック受診ガイド2018-2019』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。

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