[妊活] キモチすっきり!新時代は!夫婦で“ふたり妊活”スタート
全国の10代~40代の男女1400人の本音をまとめた『妊活白書2018』(ロート製薬による調査)。
そこには「妊活」に関する男女の意識に格差があることがわかりました。
“「妊活」=ツラい”という固定概念を覆す、楽しくて幸せになる“ふたり妊活”のススメを専門家が伝授します!
東京HARTクリニック 平山史朗さんがアドバイス
■平山史朗さんプロフィール
臨床心理士/生殖心理カウンセラー/東京HARTクリニックにおいて生殖心理カウンセラーとして勤務。著書に『妊活に疲れたら、開く本~妊活ストレスに悩むあなたに~』(主婦の友社)。
ネオ妊活世代は“ふたり妊活”のお手本!!
「妊活」は「不妊に悩む夫婦が行うもの」「病院で治療を受けること」と捉える人が4割。全世代の中で比較すると20代男性に「妊活」への積極的参加がみられる傾向が見えてきました。現に、20代カップルの2組に1組が「“ふたり妊活”ができている」と回答。
“ネオ妊活世代”にとって夫婦での妊活は当たり前となりつつあります。
ネオ妊活世代とは?
ネオ妊活世代とは、「“ふたり妊活”を積極的に取り組んでいる」と答えた20代男女のこと。
タレントや専門家などのオピニオンによる「妊活」に関する情報発信や「男女ともに働くことが普通」となった社会環境の変化という時代背景により、20代を中心にその意識が広まったと考えられます。
男性の妊活意識はまだまだ低い!
「“妻からの要望”で「妊活」を始めた」という男性も少なくなく、結婚をきっかけに妊娠について意識し始める女性とは温度差があるのが現状…。
男性のほうが「妊活」に消極的、非協力的と思われがちですが、実のところ、女性に比べて圧倒的に情報が入ってこないせいで、「男性側は何をしたらいいかがわからない」という可能性も!
妊活は結婚したらふたりで考えるもの
既婚男女ともに、「妊活」を始めようと思ったきっかけのトップ2は“結婚”(44.2%)と“年齢”(36.8%)がダントツ。
とくに25~29才の男女は、他の年代と比べて「夫婦で家族計画について話をする」という人が多く、早いうちからお互いの意思疎通ができたうえで、「妊活」を夫婦の取り組みとして実践している割合が多いようです。
どうやって男性を妊活に巻き込むか?
男性は女性に比べて具体的な行動として「妊活」に取り組んでいることが少ないため、「妊活」に対する熱意や取り組みへのズレが女性の不安の原因に。
ただ、「妊活」をきっかけに、話し合いの時間が増えた、相手の体調を気にかけるようになったなど、パートナーとのコミュニケーションの機会が増えたというポジティブな変化も多くあるのも事実!
★“ふたり妊活”なら、夫婦のコミュニケーションも深まるし、楽しく取り組める!
【巻き込みプラン1】何もしてくれない男性なら…
■頑張っているのは私だけ!?と不安に
協力してくれない男性に対し、女性はひとりで「妊活」をしているような感覚に陥って、孤独感や不安、寂しさに襲われイライラ……。でも実は、男性側も「何かしたい」と思っているんです。
●平山先生のアドバイス
男性の場合、女性に比べて「妊活」に関する情報や知識を得にくく、それゆえ、何をしたらよいかわからないという人が多いのが実情。男性には感情的に伝えるより、医学的根拠のある情報を論理的に話すことで聞く耳を持ってくれます。
率直に話し合っていく中で、どんどん「妊活」に巻き込んで、“ふたりの家族計画”を立てましょう。
【巻き込みプラン2】プレッシャーになっている男性なら…
■なかなか授からず、あせりですれ違いが
具体的にアクションを起こしているのになかなか授かりにくい…。
そんな授からない期間が長くなるにつれて、夫婦生活が楽しくなくなったり、プレッシャーを感じてしまいがちに。
●平山先生のアドバイス
義務的なセックスを行うことで、夫婦関係に影響が出やすくなります。「排卵日のセックスは妊娠のため」と考え、「今はふたりが望む子どもを授かるための努力をしている」というポジティブな意識を持ちましょう。
また、原因は女性とは限らないので、早い段階からふたりでクリニックに行くこともおすすめします。
【巻き込みプラン3】まだ漠然としている男性なら…
■「子どもがほしい」の思いに温度差が!?
夫婦で「子どもがほしい」と話していても、「自然に任せるままできるならほしい」のか「不妊治療をしてでもほしい」のか、漠然としている状態。
「ほしい」の思いが夫婦で違っていることも…。
●平山先生のアドバイス
まずは「子どもを持つこと」に対する話し合いの機会を持ちましょう。相手の考えを“理解しよう”とする姿勢や、相手の考えを“尊重する”姿勢を持つことが大事。
夫婦間のコミュニケーションが密になることで、ふたりの決断が明確になり、それをふたりの努力として前に進めることができるようになっていくでしょう。
●撮影/山本正樹(マルゴスタジオ)
●マンガ/香川尚子
●文/秋葉樹代子(Beach)