話題の妊活コミック作者・目野真琴さん妊活tips5「不妊治療は驚きの連続!」
不妊治療を始めると「えっ!?」「そうだったんだ」なことが起こることも。
それは話題の妊活コミック『構わないでくれ、今日は妊活って気分じゃない。』作者・目野真琴さんも同じ。
目野真琴さんの不妊治療サイドストーリー<後編>では、妊活たまごクラブがコミックより選り抜いた”あるある”なシーンをご紹介します。
「目野真琴さん リアルな不妊治療サイドストーリー」 #2
※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2021-2022」
【妊活tips1】まさか自分が!?子宮奇形と卵管狭窄
――婦人科の検査は年に一度受診していたものの、不妊治療を始めるまでわからなかったのが子宮奇形(しきゅうきけい)と卵管狭窄(らんかんきょうさく)。
●目野真琴さん(以下、目野) 「奇形と言われ、最初はショックを受けました。だけどよく話を聞くと検査していないだけで、子宮奇形の人は結構いるとのこと。私の場合は妊娠に影響はありませんでしたが、形によっては妊娠しづらくなることもあるそう。卵管周辺に腫瘍があり、左の卵巣が腫(は)れているのは知っていたものの、それが卵管狭窄という症状だなんて想像もしていなくて……。子宮奇形や卵管狭窄を一気に診断されて、私が不妊の原因かもと落ち込みました」
【妊活tips2】「今日が全力タイミング!」医師はセックス管理人
――自己流タイミングで妊娠しなかった経験を踏まえ、医師の言葉を信じようと決めていた目野さん。でもギョッとすることを突然医師に告げられるのが不妊治療。
●目野「医師を信頼してクリニックに通っているものの、『この日にタイミングをとりなさい』って言われて実行に移すのは、なかなか抵抗ありますよね。私の気持ちの問題はもちろん、夫の気持ちもありますから。管理されて勃起(ぼっき)しないことがありましたし。そんな簡単なものじゃないのになぁ、っていうのは正直ありました」
【妊活tips3】まさか、こんなものを運ぶ日が来るとは……。私は精子の運び屋
――体外受精の日は、採取した精子をいい状態で受精できるよう人肌で温めながらクリニックへ持参。これも体外受精を始めて驚いたことの一つ。
●目野 「『精子を胸に挟んで持ってきて』って最初聞いたときは耳を疑いました(笑)」
【妊活tips4】1ヶ所にこだわらず、相性の合うクリニックを探しましょう
――不妊治療最大のサポーターといえば、クリニックや医師。でも1ヶ所にこだわりすぎるのもよくないと目野さんはアドバイス。
●目野 「通院前にクリニックのリサーチはしたほうがいいですが、正直行ってみないことには医師との相性もわかりません。不妊治療は自分たちが主体的に決めていくもの。一つのクリニックに縛られすぎず、院や医師の方針と合わなければ、転院も視野にいれるくらいの気持ちで。不妊治療は時間との勝負。ドライに、合う・合わないで判断してもいいと思います」
【妊活tips5】夫がいたから不妊治療もできたし家の中が暗くならずに済んだ
――目野さんの不妊治療をいちばん支えてくれたのが夫。そのポジティブな性格に、目野さんは何度も救われたそう。
●目野 「妊娠しなくて落ち込んでいても、夫はいつも自然体。夫の態度から『妊娠できなかったら、そりゃ落ち込むよね』って理解してくれる感じがして、それが私にはよかったです。彼のおかげで、不妊治療中も家の中が暗くならなかったですし。ただ、マイペースではあるので、クリニックの説明会で寝ていたときには『あれ?』と思いましたが(笑)」
■目野真琴さん Profile
漫画家。作品に『構わないでくれ、今日は妊活って気分じゃない。』(講談社)のほか、『僕がモブであるために』(双葉社)がある。マンガPark(白泉社)にて『乙女ゲーに転生したけど非攻略キャラ狙いです!?』を好評連載中!
●『構わないでくれ、今日は妊活って気分じゃない。』
深刻になりがちな不妊治療をめぐる夫婦の戸惑いを笑いに包んで届けるコミックエッセイ。効率を追い求めるあまり置いてけぼりになりがちな、肝心の赤ちゃんに会いたい気持ちを思い出します。1,100円/講談社刊
●構成・文/津島千佳
※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。