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管理栄養士が解説する子どもの夏のお食事メソッド。夏バテ防止に最適なイチオシ食材も!

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ダイニングルームでランチを食べる家族
※写真はイメージです
maroke/gettyimages

夏の暑さが本格化し、夏バテで子どもの食欲が落ちてしまうことがありますよね。そこで今回は、夏バテ対策や食欲の減退時に役立つ対策法を、管理栄養士が解説します。参考にしながら、子どもが元気よく夏を過ごせるようにサポートしてあげましょう。

子どもの夏バテの原因

夏バテの原因のひとつは、自律神経の乱れです。
高温多湿な環境や室内との外気温の差が大きくなりやすい夏は、体温調整のために自律神経が消耗し、疲労しやすくなります。

自律神経は消化吸収や睡眠、水分代謝などさまざまな働きを担っています。
その自律神経が乱れると食欲をコントロールする中枢が影響を受けて、胃や腸の働きが悪くなり、食欲が減退しやすくなることがあるのです。

また、体温調整の働きもあるため、自律神経が乱れると体温調整機能が低下し、体内の熱が放出されにくくなり、体感温度が上昇して熱っぽさを感じることがあります。

さらに、夏の強い紫外線も夏バテを誘発する原因です。強い紫外線は、体内に活性酸素を発生させて細胞を傷つけるため、からだは疲労しやすくなります。

このように、夏は疲労がたまりやすいため、脳機能が低下しやすく感情をコントロールすることが難しくなり、普段よりぐずりがちになるかもしれません。

子どもの夏バテ対策~お食事編~

夏バテ対策の基本は食事からしっかり栄養を摂ることです。
しかし、すでに食欲が落ちてしまって、十分に食事が摂れない場合もあるでしょう。そんなときに摂り入れたいのが疲労回復効果のある「クエン酸」です。夏バテに効果的なクエン酸の摂り方をみてみましょう。

疲労回復にはクエン酸を積極的に摂取する

クエン酸は体内に摂り込むとエネルギー代謝を促してくれるため、体力を消耗したからだに、エネルギーを効率的に生み出すサポートをしてくれます。
また、クエン酸には抗酸化作用があり、疲労や紫外線などで発生した活性酸素による酸化を抑え、ダメージからからだを守ってくれる効果が期待できます。

クエン酸を多く含む食材は、オレンジやレモン、グレープフルーツなどの柑橘類や、梅干しや酢などの酸味の強い食材です。
初夏に輸入量が増えるバレンシアオレンジや一年中スーパーで入手可能な梅干しを上手に使って、子どもの疲労回復に役立てましょう。

ただし、梅干しをそのまま食べさせては、種の誤飲や塩分の過剰摂取の可能性があるため、果肉を叩いてペースト状にして調味料のように使うのがおすすめです。

クエン酸を効率的に摂取する方法

料理やドレッシングにレモンの絞り汁や酢を加えることで、クエン酸を効果的に摂取できます。

酸味が苦手な子どもには砂糖を少し混ぜて使いましょう。甘味には酸味を抑制する効果があるため、酸っぱさをやわらげ食べやすくしてくれます。
甘酢あんかけやちらし寿司にしたり、ドレッシングにひとつまみの砂糖を加えたりするなどの工夫をしてみてください。

また、梅干しをお米と一緒に炊いた「梅ごはん」は食欲がないときでもサッパリと食べられるのでおすすめです。

バレンシアオレンジなどの柑橘類をデザートに取り入れるのもいいでしょう。
カットしてそのまま食べてもいいですし、ヨーグルトやアイスクリームに添えても子どもによろこばれます。

なお、クエン酸だけでなく、エネルギーを生み出す際に欠かせない「ビタミンB群」を含む肉や魚を一緒に摂ることも大切です。
たとえば、鶏や豚を酢で煮たり、イワシを梅干しと煮たりすることで、より効率的な疲労回復効果が期待できるメニューとなります。

食が進まないときの裏技

食欲が落ちている子どもに食べさせるには、食事の楽しさを引き出し、食べることが楽しみになるような工夫をしてみましょう。

たとえば、当たりつきのおかずを用意する方法があります。
餃子の皮などで具材を包むときに、いくつか子どもの好きな具材を隠してみてはいかがでしょうか。

爪楊枝の先に食紅で印をつけ、小さくカットしたバレンシアオレンジや、酢豚のお肉などをいくつか爪楊枝に刺す方法もあります。子どもたちは当たりを探すゲーム感覚で、楽しみながら食べられます。
爪楊枝を使う際は、誤飲やケガをしないよう注意をしてくださいね。

また、型抜きを使って子どもの好きな形に食材を切り抜くだけでも楽しさがアップしますよ。

子どもの夏バテ対策~生活編~

夏バテ対策には自律神経を整える生活習慣が重要です。暑さによる自律神経の乱れを防ぐには、以下の3つのポイントに注意してみてください。

1つ目は、外気と室内の温度差を5℃以内に保つことです。(※1)
急激な温度変化は自律神経やからだに負担をかけるため、できるだけ外気温と室内の温度差を抑えるようにしましょう。ただし、35℃を超える猛暑日は室内を涼しく保ち、熱中症の防止を優先させてください。

2つ目は、良質な睡眠を確保することです。
質が高い十分な睡眠をとることで、体力や脳機能が回復し免疫機能も高まります。

3つ目は、適度な運動です。
汗をかくことで汗腺が発達し、体温調整がしやすくなります。水遊びなど、子どもが喜びそうな遊びで適度な運動を取り入れてみましょう。こまめな水分補給を心がけ、熱中症や脱水症状には十分に注意してください。

夏バテを予防して楽しい夏を過ごそう!

子どもの夏バテ対策には、食事とあわせて生活習慣の見直しが重要です。楽しく食べさせる工夫や自律神経を整える生活習慣の改善を心がけることで、子どもが夏でも元気よく生活できます。子どもの健康を守りながら、楽しい夏を過ごしましょう。

<参考文献>
※1 大阪市立大学「夏バテ防止&解消法」

PROFILE

あんしん漢方 管理栄養士
小原水月(おはらみづき)

管理栄養士・健康食育シニアマスター。社員食堂で300以上の料理を修得、ダイエット合宿所・特定保健検診の業務に携わり600人以上の食事と生活習慣改善を個別サポート。自身の出産後の体調不良から食事と漢方で体調改善した経験を生かし、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。「心も体も食べたものだけで作られる」をモットーに簡単で時間もお金もかけずに元気になれるレシピを発信中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211332f2tmhy00010031

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