「嫌いなものを残せず、休み時間になっても食べてた…」「主食がごはんの日も牛乳で涙」給食のほろ苦い思い出エピソード
今回のテーマは「給食の思い出」についてです。
「たまひよ」アプリユーザーの声と、作家の鳥居りんこさんの思い出もお聞きしました。
意外!? 牛乳嫌いが多数
最初に、みんなの声をご紹介します。まずはちょっと苦い思い出から。
「人より少食なのに残すことが許されず、休み時間になっても1人席に着いて泣きながら食べ続けていました」(にゃんみ)
「全部食べないと遊べなかった…」(あッちゃん)
「嫌いなものを食べないといけないため、わざと床に落としたりしていた」(ササ)
「パンに普通に食らいついて食べたら、隣の席の男の子に『パンはちぎって食べるんだよ?』と注意された」(シャオリン)
「給食でソフト麺が出るのですが、同じ班の子がソフト麺をつゆに付けずにそのまま食べてて、それがかっこいいと思ってたので生で食べてみましたが、美味しくなかったです」(ぷよ)
「お米が主食の日も、飲み物が牛乳だったのがツラかった」(はむおママ)
「学校の牛乳が嫌いで飲むのが苦痛だった上、特に鯖の味噌煮とか青魚のような牛乳に合わない組み合わせが出てきた日はトイレに牛乳を流してました」(ちょんぴん)
「全く冷えていない牛乳があり、たまたまその牛乳が配られて飲んだら激マズだった」(sumi)
「フライについていたソースを開ける時に、誤って向かいの席に飛ばしてしまった」(あやたか)
「廊下側の席の時、シュウマイの上に乗った大嫌いなグリンピースを残せないので、机の角から窓に向かってデコピンするみたいにして飛ばしていたのがバレて怒られた。翌日はグリンピースご飯が出て地獄だった…」(あーちゃん)
「牛乳瓶を割ってしまい、雑巾で拭き取ると、臭いがずっと残るのが…」(もー)
「みんなのおかずの入った容器をひっくり返してしまい、他のクラスで余った分を分けてもらいに走り回った」(かよ)
ちなみに、給食メニューで好きだったものについて聞いてみると…。
「好きだったのは、揚げパン、季節のゼリー、ライチ、カレーライス、バリバリ麺と野菜あんかけ。
年に1週間ほど、『海外の料理を食べよう、触れよう週間』があり、他国の珍しいメニューが出ていました」(天道虫)
「残ったものはジャンケンで分けることになっていたけど、牛乳のじゃんけんは負けたことがなかった。揚げパンが好き。甘いのが好きだったから!」(ぽこ)
「揚げパン、茶メシが特に好きだった。なかなか家で食べられないので」(アン)
「給食は、揚げパンやスパゲティが好きでした」(尚)
「ビビンバ。お肉がたくさん入っていたから」(うーたんママ)
「ココアパン!」(こんにゃく)
「鯖の味噌煮が大好きだった。七夕ゼリーとか冷凍みかんやクリスマスの選べるケーキとか、デザートも好きだった」(もんた)
「ミネストローネが好きだった」(あーさー)
「ラザニアが大好きでした」(あかり)
「冷凍みかん」(しーちゃん)
揚げパンは何十年以上も変わらない人気メニューなんですね。作家の鳥居りんこさんにも給食の思い出を聞いてみました。
給食のありがたみを知ったのは親になってから
「皆さん、給食にはやっぱりいろいろな思い出がお有りのようですね。ワタクシも遠い昔を思い起こすに、悲喜こもごもの記憶が蘇って参りました。
まずは、悲しい出来事から。
皆さんの声にもありますように、昔は『お残しはあきまへんで!』という教育がなされていたような気がします。
ワタクシは給食の牛乳が苦手だったのですが、牛乳は毎日登場。給食は全部残さず平らげないと席を立ってはいけないという謎の掟を前に『牛乳 VS ワタクシ』という“にらめっこ”の時間は延々と続いておりました。その内に掃除の時間になったりして、埃だらけの教室の隅で仕方なく飲み込んでいたような記憶がございます。
今なら『こんなぬるまっちぃ牛乳なんて飲めるかーー!』とブチ切れて、強制終了に持ち込む技もご披露できそうですのに、思えば、幼き日のワタクシは健気でございました。
このように『牛乳ヘイト娘』でしたが、月に1度くらいの頻度で出る品のおかげで、テンションが爆上がりする日がありました。
その名は「ミルメーク」!
皆さん、ご存知の牛乳に混ぜ混ぜして、コーヒー牛乳にできる“魔法の粉”ですね! ワタクシは冗談抜きで“救世主”ミルメークが出てくる日を一日千秋の思いで待ち侘びたものです。
そんなワタクシですから、働くようになってお店でミルメークの大袋を見た日には迷うことなく大人買いをしました。ところが、あの頃のように、そこまで美味しくは感じなかったんです。
まさに“魔法の粉”の魔法が解けた瞬間。それはそれで、ちょっと寂しいような気持ちがしましたね~。
反対に嬉しかったというか、ありがたかったこともあります。それは、親になって感じたこと。小学生の親になった皆さんは多分、ほぼ全員が首を縦にすると思うんですが、親にとって給食ほどありがたいものはない!
聞くところによると、今は「キャラ弁」というものに凝らないといけない文化が一部に存在しているようですが、好きな方にはたまらない趣味でも、ワタクシのように『白飯の上におかかと海苔をかけるだけで精一杯』というママには毎日の弁当作りは苦行でございます。
その苦行を肩代わりしてくださるというニッポンの給食! なんてブラボーな制度でございましょう!
アンケートでも天道虫さんが教えてくれていますが、ウチの子たちの通った小学校(普通の公立小です)でも毎月『料理で巡る世界旅行』と称して、パエリアやミーゴレン、ピロシキなんてものが供されていました。
さらにデザートも季節ごとにハロウィンプリンだの、クリスマスケーキだのと子どもたちのハートを鷲掴みするメニューが出ていたんですよ。決して潤沢とは言えない予算の中で頑張ってくださった栄養士さんや給食のおばちゃんには感謝しかないです。
そう言えば、この小学校では『親も給食を食べてみよう!』みたいな企画で度々、ご相伴にあずかる機会がありました。そのあまりの美味しさにママ友たちと声を揃えて『毎日やって~!』と叫んでいたほどです。
こう考えると、ワタクシは牛乳は別としても子ども時代に給食を楽しみ、そして、子育ての際にも給食を楽しんだことになりますね~。将来は『おばあちゃんも孫の給食を食べてみよう!』なんて催しで、人生3ターン目の給食祭りがやれたらいいなぁって夢見ています(笑)」(鳥居りんこさん)
現在の給食は本当にバラエティー豊かになりましたね。鳥居さんもおっしゃるように、給食の試食が我が子の小学校でもありましたが人気のあまり抽選制。ついに一度も当たらずじまいだったのが、今でも無念です。
(取材/文・メディア・ビュー 橋本真理子)
鳥居りんこさん
PROFILE
作家、教育アドバイザー、介護アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。最新作は『親の介護をはじめる人へ 伝えておきたい10のこと』(学研プラス)。近刊に『消化器内科の名医が本音で診断「お腹のトラブル」撲滅宣言!!』(双葉社)など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年5月の情報であり、現在と異なる場合があります。