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モデル・武智志穂「「もう一人で悩まなくていい……思わず涙が」を振り返る

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2020年3月、自身のインスタグラムで結婚と妊娠、そして不妊治療の経緯を公表した武智志穂さん。
思いがけず長い道のりとなった2年間の妊活を振り返り、そのときどきの思いを率直に語っていただきました。
取材インタビュー前後編のうち、今回は<前編>をお届けします。

妊活振り返りインタビュー 武智志穂さん「2年間の不妊治療に無駄なことは何もなかった。自分と向き合い、夫婦の絆を深める大切な時間でした」 #1
※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2020-2021年版」

「もう一人で悩まなくていい」……思わず涙が

「実は結婚する前から妊活を始めていたんです」

真っさきにそう話してくれた武智さん。結婚したのは2019年ですが、その1年ほど前から妊活をスタートしたのだそう。そこにはこんな理由がありました。

「私は24歳のとき、子宮頸がんの検査を受けたのですが、そのとき『多嚢胞性卵巣症候群』であることが判明しました。そのため定期的に生理が来るようにピルを飲んだり、ビタミン摂取を心がけたりして、病気とつき合いながら過ごしていたんです。でも、多嚢胞性卵巣症候群は不妊の原因になり得る病気。だから先に妊活を始めて、子どもを授かったら入籍しようと思っていました。それに、夫は私のひと回り年上。子どもは産んで終わりではなく、育てていかなければいけませんよね。子どもが成人するころには夫はおじいちゃんのような年齢。先々のことを考えると『子どもは早く欲しいね』と。だから結婚前から妊活を始めることにして、3〜4回ほど自己流でタイミング法にトライしました」

それでもなかなか授からない……。そんなとき、武智さんの体調に異変がありました。

「2ヶ月近く生理が来なかったんです。もともと生理周期が不規則だったので最初はあまり気にしていなかったのですが、さすがに2ヶ月近く来なかったことはなかった。妊娠検査薬を試しても陰性。『これはいつもと違うな』と思ってクリニックに行くことにしました」

ところが当時、武智さんは仕事で大忙し。「この日なら行ける!」と、それまで通っていたレディースクリニックに連絡しましたが、都合のいい日はすでに予約でいっぱい。

「しかたないので、自宅に近いクリニックを調べて予約。そこで診察を受けると、生理が遅れている原因はやはり多嚢胞性卵巣症候群であることがわかりました。当初はそのクリニックに長くお世話になるとは思ってもいませんでしたが、そこがたまたま不妊治療に特化したクリニックだったこともあり、結果的にそのまま通うことになりました」

偶然の生理不順が不妊治療クリニックに足を運ぶきっかけに

そもそも武智さんには当初、”不妊治療をする”までの意識はなかったと言います。

「私のまわりには子どもができなくて悩んでいる友人や不妊治療をしている友人がけっこういて、『子どもが欲しくて授からないことに悩んでいるなら、クリニックに行ったほうがいいよ』とすすめられていました。でも私は『まだいいかな』。まだ33才だし、高いお金を払って不妊治療に通うことはないだろうと思っていたんです。とはいえ、4ヶ月ほど自己流で試したタイミング法では授からなくて、正直、落ち込んでもいました。友だちに相談することもありましたが、『どうして私には赤ちゃんができないんだろう』と自分を責めたり、不安な感情に支配されたり。もともと自分が多嚢胞性卵巣症候群であることはわかっていたし、夫にも病気のことは伝えていたのですが、不妊の原因が自分にあることで夫に対して申し訳ない気持ちもありました。そんなとき、たまたま飛び込んだのが不妊治療に特化したクリニック。通い始めて、専門的な知識のある先生や看護師さんに自分の胸の内を話したり相談したりすることで、大きな安心感を得ることができました。『もう一人で悩まなくていいんだ』とホッとして、ポロッと涙が出ちゃったくらい。だから、『このクリニックに通って頑張ってみよう』と前向きになれたんです」

4回の人工授精を経て 体外受精を決断

新しいクリニックで、まず行ったのはさまざまな検査。

「なかなか授からない原因はやはり多嚢胞性卵巣症候群でしたが、それ以外はとくに問題が見つかることもなかったので、まずはタイミング法から始めることになりました」

チャレンジすること5回。それでも妊娠には至りませんでした。

「そこで人工授精にステップアップして、4回トライしました。それでも授かることができなくて……。医師からは最初から『人工授精は回数をやればいいというものじゃない。4、5回やって結果が得られなかったら、さらにステップアップするべきだ』との説明を受けていたんです。だから4回目でダメだったとき、『体外受精にステップアップしよう』と踏みきることができました」

後悔したくないから「やれることは全部やってみよう」。 覚悟を決めて、体外受精にトライしました

意を決して、初めての体外受精にトライ。

「すると、1回目の体外受精で着床したんです。初めて陽性反応が出て喜んだのですが、12週目の検診で赤ちゃんの心臓が動いていないということが判明。流産となってしまいました。その後2回目、3回目と体外受精にトライしましたが授からず。4回目のとき、初めて受精卵を2個戻してもらいました」

受精卵を2個戻すことにはリスクもありますが、それは武智さんの強い希望でした。

「実は3回目の体外授精を行う際、私は2個戻してほしくて、先生にも相談したんです。でもやっぱりリスクがあるし、双子になる可能性も高い。先生から『様子を見ましょう』と言われ、3回目は1個だけ戻しました。その3回目で結果が出なかったので、先生も折れてくれて(笑)。『じゃあやってみようか』と、2個戻してくれました」

双子でもいい……武智さんがそう思ったのには理由がありました。

「私には年子の妹がいます。妹がいてくれてよかったなと思うことがたくさんあったので、子どもは1人だけでなく2人以上は欲しいと思っていました。それに、2年間不妊治療を続けてきて、私には自然に子どもを授かることは難しいということもわかっています。そうなると、1人目を産んだ後に育児と仕事と妊活……それって現実的に無理じゃないかと思って。先々のことを考えても、双子が授かれたらいいなと思っていました」

最優先したいのは妊活。夫の支えが後押しに

そうして臨んだ4回目の体外受精で妊娠! 受精卵が2個とも着床し、双子を授かりました。
「双子を授かったとわかったとき、私はうれしさ100%で、不安はいっさいありませんでした。一度流産を経験しているし、双子はそのリスクがもっと高くなるという心配はありましたが、『育てていけるかな』といった不安はまったくなかったんです。でも夫はいろんなリスクを考えて、すごく心配していて。夫と一緒にクリニックに行って妊娠を告げられたのですが、2人の反応には温度差がありました(笑)」

とはいえ、妊活にとても協力的だったというご主人。武智さんはそのサポートに支えられたと話します。

「夫は、クリニックに一緒に行くことがまったく苦ではなかったみたい。むしろ一緒に行って、話を聞いて、自分も理解しておきたいという人でした。体外受精にステップアップして、私は精神的にも経済的にもプレッシャーを感じていたので、夫が一緒に来てくれて、すごく心強かったです」

妊活中は夫婦で話し合いながら治療を進めていきました。

「妊娠・出産は女性側にタイムリミットがあるのが現実ですよね。いつか年齢であきらめなければならなくなるかもしれない。選択肢がなくなって後悔するのはイヤだったので、まだ間に合う年齢のうちに『やれることは頑張ってやってみよう』と決めました。そして、不妊治療に絶対ついてくるのがお金の問題です。とくに体外受精は1回ごとにかかるお金が大きい。私も夫も多趣味で、旅行やマリンスポーツが大好きなのですが、長く不妊治療を続けるなら趣味を我慢しなくちゃいけないこともあるかもしれない……そんなことを話し合いました。私にとっては、子どもを授かることがいちばん優先したいこと。楽しみを我慢してでも、不妊治療にかけたかった。夫は、そんな私の気持ちを尊重してくれました。もちろん、子どものいない人生についても考えました。できなかったらできなかったで、2人でもきっと楽しいだろうとは思いましたが、夫は『頑張れるところまで、やりたいようにやればいいよ』と言ってくれて。その言葉に救われました。妊活は1人だけでは頑張れないことですかね」

温活を取り入れて授かりやすい体づくり

不妊治療だけでなく、妊活には自分でできることも積極的に取り入れました。とくに「やってよかった」と感じているのが「温活」。

「妊活中の2年間は、とにかく体を温めることに徹していました。飲み物なら氷を入れず常温のものを、体を温めるといわれているハーブティーなどを飲む、カフェインをあまりとらないように気をつける、など。食べ物も同じように、根菜や生姜など体を温めてくれる食材を使ったり、あまり小麦をとらないようにするなど心がけました。家ではずっと腹巻を着用。ショートパンツと一体化になったタイプで、おなかからお尻まですっぽり温められました。あとは充電式の湯たんぽも。リビングでテレビを見ているときに仙骨やおなか、股関節のあたりに当てて、暇さえあれば温めていました」

武智志穂さんの妊活インタビュー、続きは<後編>でお届けいたします。

武智志穂さんの妊活History

●33歳
・妊活スタート:結婚前から妊活開始。
・不妊治療クリニックを受診:クリニックで検査を受けた後、医師の指導のもとでタイミング法に挑戦。
・人工授精にステップアップ:タイミング法を5回試すも授からず、ステップアップを決断。
・体外受精にトライ:4回の人工授精にトライした後、体外受精へ。初めての体外受精で授かったものの、妊娠12週で稽留流産。

●34歳
・4回目の体外受精:2個の受精卵を子宮に戻し、着床に成功。双子を妊娠!

●35歳
双子を出産

武智志穂さんのInstagramを振り返って

武智さんが妊活をスタートした33歳。
2018年6月から11月の、武智さんのInstagram投稿を振り返ります。

【2018.6.1】 33歳、思い通りにいかないこともあるけれど…

※武智さんのインスタグラム (@shiho_takechi)より

【2018.6.17】 ハワイ旅行でパワーチャージ!

※武智さんのインスタグラム (@shiho_takechi)より

【2018.7.11】 野菜たっぷりの朝ごはん

※武智さんのインスタグラム (@shiho_takechi)より

【2018.8.23】 夫とのんびり海デート♡

※武智さんのインスタグラム (@shiho_takechi)より

【2018.10.4】 ゆったりトレーニング

※武智さんのインスタグラム (@shiho_takechi)より

【2018.11.22】 自家製ハニーレモンで体を温め

※武智さんのインスタグラム (@shiho_takechi)より

武智さんのインスタグラムはこちら

武智志穂 Profile

1985年生まれ、大阪府出身。『SEDA』『mina』などのファッション誌の読者モデルとして人気に。雑誌やテレビ、ラジオ、CMなどへの出演のほか、ブランドや商品プロデュースなども手がけ、幅広く活躍。ファッションや美容、料理などのライフスタイルが多くの同年代女性から支持を集めている。約2年間の妊活を経て妊娠。2020年7月、双子の男の子を出産。

●取材・文/本木頼子

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

▼『妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2020-2021』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。

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