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【専門家監修】新型コロナウイルスと不妊治療、どう考える?


2020年の始めに起こった新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、いまだに続いており私たちの生活様式を大きく変えました。
そんななか、不妊治療をどう行っていけばいいのか、久慈直昭先生に詳しく解説していただきました。

新型コロナウイルスと不妊治療、どう考える?
※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2020-2021年版」

<NEWS・1>延期する?どう判断すればいい?

一般社団法人日本生殖医学会は、コロナウイルスの感染状況を踏まえて、2020年4月1日に、「不妊治療の延期も選択肢に」という声明を出した。その後、5月には「考慮しながら再開してください」という内容に。


2020年5月25日に緊急事態宣言は解除されたものの、まだまだエリアによっては、感染者が増え続けているのが今の状況です(2020年7月30日現在)。これが第2波と言っていいのか、この先まだまだ予断を許さないなか、不妊治療を延期したほうがいいのか迷っている人も多いはず。

「不妊治療そのものの観点から言えば、治療は早いに越したことはありません。が、住んでいる地域や、たとえば感染が心配な高齢者と同居している、など状況は一人一人違います。担当の医師とよく相談することが大事ですが、最終的には個人個人の判断に委ねるしかありません」(久慈先生)

<NEWS・2>不妊治療時に気をつけたいこと


日本産婦人科感染症学会は、今回のコロナウイルスの流行を受けて、2020年5月25日に、「新型コロナウイルス感染症について 妊娠中ならびに妊娠を希望される方へ」というタイトルで、日常生活の過ごし方や、感染が疑われるときなどの対応について文書を出しています。
基本的に妊娠していない人と同様に、感染に注意しながら生活をしてくださいというものになっています。下記に注意点をまとめました。

日常生活


・不要不急の外出を避ける
・こまめな手洗いを心がける
・3密を避ける
・家族を含めて禁煙する
・十分な睡眠やバランスのとれた食事で、体調管理をする
・家庭内に感染者がいる場合、別室で過ごすなど接触を避ける
・タオルや食器の共用は避ける
・家庭内でもできればマスクを着用して距離を保つ

働き方

・時差通勤、テレワークなどを推奨する

発熱などがある場合

・37.5度以上の発熱が2日以上続く場合、あるいは強いだるさや息苦しさがある場合は、帰国者・接触者相談センターなどに相談する

通院時

日本産婦人科感染症学会では、とくに不妊治療で通院する場合について触れていませんが、「体調に変化がない場合は、ご自身の判断で、いつもどおり、不妊治療の通院を続けてもいいでしょう。不妊治療クリニックではそれぞれが待ち時間を少なくするため診療時間を調整したり、感染予防をして治療にあたっています」(久慈先生)

マスクにご注意


健康な状態でも、長時間マスクをしているだけで息苦しくなったり、息でマスク内が蒸れて肌荒れなどを起こしやすくなります。

「だれもいないところではマスクを外すなど、ご自身で上手に調整をするといいでしょう」(久慈先生)

蒸れない素材や、季節に合わせた素材で作られたマスクも販売されているので、そういったものも活用を。

<NEWS・3>もしかして感染したかも?


感染者の増加に伴って、とくに都市部では、いつどこで感染するのかわからないケースも。

「不妊治療中の人は、とにかく感染しないように注意することがいちばんです。いずれ、ワクチンなども打てるようになると思いますが、しっかり安全性が確認されてから打つことをおすすめします」(久慈先生)

もしかしてという場合は、速やかに、帰国者・接触者相談センターなどに相談しましょう。窓口の名前は、自治体によって、「相談窓口」「受診相談センター」など名前が異なるので、よく調べてみることが必要です。

「さらに、大切なのは不妊治療後に妊娠したとき。流行は続くと考えられますから、ご自身や家族が感染しないように、細心の注意を払って過ごすようにしましょう」(久慈先生)

<NEWS・4>不妊治療にかかる医療費の助成金の対象年齢が引き上げに!

厚生労働省子ども家庭局が2020年4月9日に発表した「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不妊治療女性における対応」。


2020年4月に緊急事態宣言が出たことを受けて、厚生労働省は、不妊治療中の人たちのための助成金の対象年齢を引き上げました。これは、コロナウイルスによって外出などが制限されることにより、不妊治療が延期されることを考慮したもの。
これまで治療者は、治療開始初日の妻の年齢が43歳未満までが対象などの制限がありましたが、これが44歳未満、通算回数についての年齢制限も40歳未満から41歳未満に引き上げられました。

コロナウイルスに関するQ&A

久慈直昭先生に、不妊治療についての質問にお答えいただきました。

Q1:大流行が再び起こったら治療はやめるべき?

まだこの先どうなるかわからないのが今の状況なので、大流行が再び起こる可能性もないとは言えません。個人によって置かれた状況は異なりますので、夫婦間ではもちろんのこと、担当の医師と、そうなった場合にどうするかをあらかじめ話しておくといいでしょう。

Q2:治療を中断中です。いつ再開すればいい?

不妊治療は年齢との戦いなので早いほうがいいに越したことはありません。お住まいの地域にもよりますが、感染者が多くないのであれば、移動中はマスクを着用するなど、しっかり感染対策を行ったうえで治療を再開してもいいでしょう。心配ならまず医師に相談を。

Q3:凍結している受精卵に影響はありますか?

絶対にないとは言えませんが、どこのクリニックも、日ごろから設備に関する衛生面については、施設、人員の両面で万全の体制で行っていますので、凍結している受精卵などにコロナウイルスが何か影響を与えるということはまず考えにくいと言っていいでしょう。

Q4:妊娠後のほうが心配ですが……

日本でも感染した妊婦さんの出産例が報告されていますが、まだまだ症例が少なく、コロナウイルスと妊娠&出産に関してはまだわからないというのが実情です。妊娠したら、とにかく感染しないように細心の注意を払って生活することが重要です。

Q5:コロナで不妊治療全体に何か影響がありますか?

医療界全体では、コロナの影響でオンラインでの受診などが増えるといわれていますが、不妊治療においては、血液検査や内診や超音波検査など対面で行わなければわからないことも多く、すべてがオンラインでの治療ということにはならないと考えられています。

最新情報はここにアクセスしてみて!

厚生労働省 コロナウイルス全体についての情報はこちらから

「日本産婦人科感染症学会」はこちらから

「日本生殖医学会」はこちらから

「日本産科婦人科学会」はこちらから

【監修】久慈直昭先生

●東京医科大学 教授 久慈直昭先生
慶應義塾大学医学部卒。現在東京医科大学にて、生殖医学、不妊症を専門とする。日本生殖医学会常任理事。生殖医療専門医、臨床遺伝専門医。共著に『今すぐ知りたい!不妊治療Q&A』(医学書院)

■取材・文/長谷川華
■イラスト/伊藤美樹

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

▼『妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2020-2021』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。

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