いま話題の“プレコンセプションケア(妊娠前管理)”をクリニックで体験
「女性やカップルに将来の妊娠のための健康管理を提供すること」を目的に始まった世界的なムーブメントの「プレコンセプションケア(=妊娠前管理)」。
いち早く導入したクリニックを訪ねて、実際に体験してみました!
今回は、 体験ルポ 「検診を受けてみよう!」の<前編>をお届けします。
体験ルポ「検診を受けてみよう!」 プレコンセプションケア体験 #1
※参考:「妊活たまごクラブ 2020-2021年版」
心と体がわかる!妊活を考えたら検診からスタート
将来の妊娠を考えながら、自分の心や体の状態を診断してもらえる「プレコンセプションケア」。現在、全国で徐々に対応している産科・婦人科が増えています。
今回は東京・日本橋にある「フィーカ レディースクリニック」に伺いました。
「自分の心や体の状態を知り、毎日の生活や健康と向き合い妊娠体質を高めること」をコンセプトに、身体測定から血液検査、医師による子宮がんや感染症検査などを行っています。女性医師が対応してくれるから、気軽に診療を受けることができるのも魅力。
早速、体験してみました!
今回体験してみたプレコンセプションケアの項目
妊活をスタートする前に気になるのは、健康状態や妊娠に適しているかどうかのチェックです。
「フィーカ レディースクリニック」で、実際に体験したプレコンセプションケアは下記の項目です!
※クリニックによって検査内容は異なります。
●血圧測定
●体組成測定
●骨密度測定
●糖化度測定(AGEs)
●採血検査[貧血検査]
●診察<超音波検査、子宮頸がん検査、おりもの検査(クラミジア・淋菌・トリコモナス・ヒトパピローマウイルス検査)>
●一般生化学(肝、胆、膵、腎臓、脂質)
●内分泌検査(女性ホルモン)
●甲状腺検査
●糖尿病検査
●感染症<B型肝炎・C型肝炎・梅毒・HIV>
●AMH(卵巣年齢)
●栄養解析
●プレコンセプションケアの流れ
■当日
検査・測定・栄養アドバイス
■1ヶ月後
検査結果・栄養アドバイス
■3ヶ月後
(2回目)検査・測定・栄養アドバイス
※以後、3~6ヶ月ごとに診察・体の状態チェック・栄養アドバイスを必要に応じて検査・測定します。
問診票記入
一歩足を踏み入れると「ここが本当にクリニック?」と、キョロキョロしそうなほどおしゃれな空間。
事前に予約をしていたので、受付スタッフの「お待ちしておりました。こちらの問診票にご記入を」という優しい笑顔に思わずホッ。渡された問診票に必要事項を記入します。
問診票には、必要事項はもちろん、今回の目的や日ごろから気になる体の悩みなどを記入。素直に悩みを打ち明けましょう。
検診の流れを説明
当日行う検査や測定について、なんのために、どうして行うのかを担当者がわかりやすく説明してくれます。
妊活上の質問や疑問があれば、最初に相談しておくといいでしょう。
医師による問診
最初に記入した問診票を基に、医師がさまざまな相談に乗ってくれます。気になることがあれば、最初に話しておくのがベター。
女性医師が対応するので、相談しやすいのもGOOD。
待ち時間もゆったりできるライブラリーのような空間
食や健康、女性の生き方にかかわる本を中心に取りそろえられた書籍や雑誌。クリニックだということを忘れてしまうくらい、リラックスできる空間です。
北欧スウェーデンのスタイリッシュ&ナチュラルなインテリアも、心を安らげます。
クリニック内ではフリードリンクサービスも!
雑誌や本を読みながら、リラックスした状態だから、待ち時間も苦になりません!
体験ルポ 「検診を受けてみよう!」、続きは<後編>で詳細をお届けします!
コラム:検診でわかった私の子宮頸がん 妊活スタートは検診が大切です!
日々忙しいけれど、やりがいのある仕事を担当し、「健康と体力にはかなり自信があった」という香川早紀さん。
結婚後、そろそろ子どもを…と考えていたところ、『まずはお互いの体をチェックしよう』と、夫と2人で受けた検診で子宮頸がんがわかりました。「当時は子宮が温存できるかどうかの境目。子宮全摘出をしたら、もう子どもを産めないかも」と、かなり悲観的になりましたが、夫のアドバイスで温存治療を選択。
「妊活を考えたら、早めに検診に行くことで、もし病気が見つかっても、将来の妊娠・出産の可能性を残すことができるかもしれません」
香川さんは現在快方に向かい、妊活をあらためてスタートしています。
香川早紀さんプロフィール
子宮頸がんの経験を基に、現在仕事をしながら、がん患者や家族、医療者などが利用できる認定NPO法人マギーズ東京で、ボランティアスタッフとして働いている。
詳しくはこちらから
■撮影/合田和弘、阿部吉泰(blowup)
■構成・文/飯田由美(BEAM)