【舟山久美子】第2子の妊活を開始するも、不妊治療がうまくいかず落ち込んだことも…。「ママのおなかにベイビーがいる」長男の言葉どおりになり驚き!
2024年10月、第2子となる女の子を出産された舟山久美子さん。11月15日発売『後期のたまごクラブ冬号』の表紙と本誌インタビューに登場してくれています。妊娠中は、つわりに苦しみながらの育児で、大変なことも多かったそう。産休前の妊娠9カ月のときにお話を聞きました。
家族の楽しい未来を思い描いて妊活へのモチベーションをアップ!
――2人目の妊娠を考え始めたのはいつごろですか?
舟山さん(以下、敬称略) もともと、子どもは3人ぐらい欲しいねと夫婦で話をしていたので、長男が2才になるタイミングで妊活を始めることを決めました。というのも、第1子のとき、体質的に妊娠のハードルがやや高いことがわかったんです。実際、前回はすぐに妊娠がかなわず、生理がきて落ち込んだこともありました。今思い出しても、あの時期は本当につらかったし、ましてや今回は長男の育児をしながら妊娠をめざすことになるので、正直不安は大きかったです。でも、そこで私が足を止めたら家族が増える未来はなくなってしまうので、子どもが2人いたら楽しいだろうなっていう家族の楽しい未来を思い描きながら、前向きな気持ちで不妊治療に向き合おうと決めました。
妊娠がわかったのは、治療を始めて半年後くらいだったんですが、ただただうれしい気持ちでいっぱいでした。そこからまた大変な毎日が始まることはわかっていたけれど、それよりも、新しい命を授かったことで、家族の未来にさらなる幸せをプラスできるんだ!って、喜びのほうが大きくて、大変なことも乗り越えられそうな気がしました。
――妊娠がわかったのときのご家族の反応はどうでしたか?
舟山 実は今回、不妊治療中に受精卵を子宮に戻したとき、長男が私のおなかを指さして、「ママのおなかにベイビーがいる」って言ったんです。着床(ちゃくしょう)もしてないから、もちろん陽性反応も出ていないときで、そもそも長男は治療していることも知らないので、夫婦でびっくり!すごく神秘的な出来事でした。夫は、早く2人目がほしいと言っていたので、妊娠を知って大喜び。性別がわかるのを「男の子と女の子、どっちだろう?」と心待ちにしていました。ただ、つわりが終わったあとの私の食の好みが第1子のときと明らかに違ったので、女の子だと伝えたときは、「そうだと思った!」と、ある程度予測していたみたいです。
つわり中も育児はノンストップ!理想を手放し、笑顔でいることを最優先
――つわりはいつごろまで続きましたか?
舟山 妊娠初期から5カ月ごろまで、ひどいつわりが続きました。第1子のときは、あまりつわりに苦労しなかったので、完全に計算外でした。フルーツも食べられなくて、水分を口にするのがやっと。食べられないから体力が落ちて長男と遊ぶこともままならず、ちょうどイヤイヤ期真っ盛りだった長男のメンタルはみるみる乱れ、私も「ごめんね…」と自分を責めることが多かったです。
でもあるとき、これじゃダメだと思って、当時2才で意思の疎通がとれるようになっていた長男に、私の状況を説明し、ママを助けてほしいとお願いしたんです。そしたら、子どもながらに頼られるのがうれしかったのか、いろいろなことを自分でやるようになり、お世話がすごくスムーズに。
2才というとしつけも大切な時期なので、私も最初は「座って食べて」とか「ひとりで食べられるようになろうね」とか、なんとか妊娠前と同じように向き合っていたんですけど、やっぱり体力が限界で…。決断には勇気がいりましたが、しつけも1回お休みしようと覚悟を決めました。でも、「座ってくれる日もあればそうじゃない日もあるよね!」「食べてくれるだけでオッケー!」くらいの気持ちで向き合っていたら、イヤイヤ期も思いのほか早く終わったので、やっぱり私の精神状態が影響してたんだな、ママが笑顔でいるだけで、子どもって自然といろいろなことが上手にできるようになるんだなって実感しました。
――そんな中、ご自身の会社を立ち上げたそうですね。
舟山 そうなんです。会社の立ち上げと妊娠が重なるとは思っていなかったので、やることが多すぎてパンクしてしまったのですが、改めて子育ても仕事もひとりではできないと思ったし、子育てと会社経営って意外と似てるなっていう気づきもありました。
ママって、経営者みたいだと思いませんか?家の中のことを回すというか、家族が過ごしやすい環境を作ったり、どうやって長所を伸ばそう、家族が心も体もすこやかでいるにはどうしたらいいんだろうと考えるところが、経営者と似ていると思ったんです。つわりと格闘しながらも、そんなことを考えながら毎日を過ごしていました。
大きくなったおなかは“さらし”でがっちりホールド
――つわり以外にも大変だったことはありましたか?
舟山 妊娠後期(8カ月)に入ってから、肌荒れと便秘、あと、おなかが大きくなったことによる睡眠不足に悩まされました。おなかに引っ張られて自然と前傾姿勢が多くなり、胸が詰まって呼吸が浅くなってしまったんです。そのせいで、夜も熟睡できている感じがしなくて、正しく呼吸するためにマタニティヨガを取り入れたり、自宅でストレッチをしたりしました。後期に入ると体を動かすことを忘れてしまいがちですが、寝る前のストレッチで胸を開くだけで、呼吸が整って睡眠の質もよくなった気がします。
あと、後期に入ってからは、さらしを巻いています。最近は使っている人が少ないみたいで、産院でも驚かれましたが(笑)、しっかりおなかを支えられるので反り腰にならなくて楽ですし、子宮も圧迫されないので切迫早産(せっぱくそうざん)の予防にも役立つらしいと聞いたので、私の妊娠生活には欠かせないアイテムです。巻き方は第1子の妊娠中に助産師さんに教えてもらったのですが、それを思い出しながら、毎日自分で巻いています。
――食事面では何か気をつけていましたか?
舟山 肌荒れと便秘対策として、野菜をたくさんとるようにしていました。あと、第1子のときに妊娠糖尿病になってしまったので、今回は食べる順番に気をつけたり、できるだけ水分もいっしょにとれるような食事づくりを心がけていました。たとえば、野菜がたくさん入ったスープとか。鶏肉ときのこを入れたクリームスープも、長男がおいしいと言ってくれたのでよく作りました。とろみをつけてクリームパスタにしたり、ごはんを入れてリゾットにしたり、アレンジメニューも好評でした。
第1子に続き、今回も“ギャル魂”で自然分娩にトライ!?
――第1子が自然分娩で、今回は自然分娩と無痛分娩で迷っているそうですね。
舟山 本当は、家族みんなでひとつになって出産に臨めると聞いて水中分娩に憧れていたんですけど、夫や長男のスケジュール、自分の仕事の都合などを考えると現実には難しくて、今回はあきらめました。今後また機会があったら挑戦してみたいです。第1子で自然分娩の痛みを味わったんだから、次は無痛分娩でしょ?って聞かれることも多いのですが、私、前回の出産がすごく楽しかったんです!夫の立ち会いは分娩15分前からだったので、それまではひとりだったんですけど、だからこその全集中は、今もはっきり覚えています。陣痛がくるぞっていうタイミングでリラックスしたり、自分と赤ちゃんが楽な体勢を探したり、あとは痛みを逃がすことだったり、確かにつらかったですけど、自分が無になる瞬間を思いきり味わえたというか、おなかの赤ちゃんと2人きりで対話しながら、その時を迎えたことがすごく楽しかったんです。
結果、分娩時間3時間というスムーズなお産だったので、それなら今回も…という思いが強いです。そもそも、20才くらいから「子どもを産むなら自然分娩で!」と思っていたんです。ギャル魂とでもいうんですかね。当時は、それを乗りきったらなんでもいけそう!と思っていました(笑)
――これから始まる2人育児について、何か不安はありますか?
舟山 まったくないと言えばうそになるけれど、それもまた楽しみのひとつだと思っています。家族でどういう風に乗り越えるんだろうって、ドキドキとワクワクが半分ずつといった感じです。とくに、今まで甘えたい放題だった長男はお兄ちゃんになるという大きな変化が待っています。最初のうち、私はどうしたって赤ちゃんのお世話がメインになってしまうと思うので、パパには今のうちから、より長男との絆を深めてほしいとお願いしています。2人でのお出かけはもちろん、最近はおふろもパパ。ついには寝かしつけも「パパがいい!」と言うようになったので、この調子でお世話レベルを私と同じくらいのところまで引き上げてくれたらうれしいです。
――家のことや育児のことなど、パパと話し合う機会も多いと思います。話すときに心がけていることはありますか?
舟山 ママは子どものことが第一で、自分がいちばんに子どものことを考えているという自負もあるので、パパの意見に対してあれこれ言いたくなることも多いと思います。でも私は、それをぐっと我慢して、まずは聞き役に徹したり、自分の意見を言う前に「パパはどう思う?」って、先に相手の意見を聞くことを心がけています。そうすると、パパも自分の意見を言ったあとに、私の話をすんなり聞いてくれるんです。これから話し合いの機会はますます増えると思うので、これは意識的に続けていこうと思っています。
楽しいことはだれとでも共有できるけど、大変なことはやっぱり夫婦でいっしょに乗り越えていきたいし、そのためには普段から話し合いがきちんとできる関係を築いておくことがすごく大事。ママとパパの関係がよければ、それは子どもにとってもすごくいいことだと信じて、これからますます夫婦の信頼関係を深めていきたいです。
撮影/羽田 徹(biswa.) スタイリング/穂苅夏子 ヘア&メイク/Midori 取材・文/坂井仁美、たまごクラブ編集部
「分娩時の痛みや育児の大変さに対して、ネガティブなイメージが先行しがち」と語る舟山さんは、第1子の出産・育児の経験から、それもまた楽しいことだと知ってもらえたらうれしいと、未来のママ・パパへの熱い思いを語ってくれました。
舟山久美子(ふなやまくみこ)
PROFILE
1991年生まれ。東京都出身。17才でモデルデビュー。ファッション誌「Popteen」の専属モデルを6年間務め、“くみっきー”の愛称で人気に。2021年に第1子となる男の子を出産。23年10月にスキンケアブランド「Herz」を立ち上げ、プロデュース業にも活躍の場を広げている。
●掲載している情報は2024年11月現在のものです。