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妊娠中から産後のペットとの暮らし方★気になるトキソプラズマ、アレルギー対策は?

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petrenkod/gettyimages

ペットを飼っている妊婦さんは、ペットから病気がうつるのではないか、赤ちゃんがアレルギーを発症しないか、ペットが赤ちゃんに危害を加えないか、などが気になるもの。そんな不安に、子犬のしつけ教室も行っている、獣医師の石田陽子先生に答えていただきました。

どんな動物も触ったあとは手洗いが基本

「動物の衛生面について不安に思う妊婦さんが多いですが、どの動物も触ったあとは手洗いが基本。ケージや水槽の中で飼えるペットは、掃除をまめにして、赤ちゃんが触れないように移動することで衛生面の対策ができます。一方、室内を動き回れる犬や猫の場合、健康診断を受け、掃除を工夫することで衛生面の対策が可能です。また、産後のペットと赤ちゃんとの関係性は、妊娠中から準備をしておくことがカギになります」(石田先生・以下同)

妊娠中はトキソプラズマの初感染に注意が必要

「トキソプラズマは、猫のふんや生肉に寄生することがある原虫で、猫のトイレ掃除のほか、ガーデニングの土いじり、加熱が不十分な食肉を食べることなどからも感染することがあります。人が妊娠中に初感染すると、胎児に影響する恐れがあります。妊娠中は初感染を予防しなければならないので、抗体がない、抗体の有無がわからない場合は注意が必要です。素手で猫のふんの処理はせず、トイレの掃除をこまめに行い、掃除のあとは手洗いを徹底しましょう。心配であればトイレの処理はパパにお願いを」

犬が赤ちゃんのいる生活にスムーズに慣れるように、妊娠中から準備を

「赤ちゃんを迎えたとき、どんな反応をするかは犬の性格によって違うので一概にはいえませんが、産後、犬が情緒不安定になるケースもあります。かまってもらえないさみしさや不安から、粗相をしたり、体調を崩したりする犬もいます。赤ちゃんのいる生活にスムーズに慣れ、ストレスを少なくするため、妊娠中から準備しておくといいでしょう。
また、産後は赤ちゃんのお世話で大変かと思いますが、積極的に犬に声をかけることも大切。ママが赤ちゃんのお世話をしているときは、パパが犬の相手をするなどして」

妊娠中からしておきたいこと

●健康診断をしておこう
なんらかの不調があるとペットはイライラしやすくなってしまうことも。口の中、耳の中、皮膚のトラブルもチェックしておきましょう。可能であれば治療は出産までに済ませて。

●それぞれ過ごす時間をつくる
産後、犬にかまえる時間は確実に減ります。急に相手をしなくなるのはペットにとってもストレス。妊娠中から常にべったりせず、少しずつそれぞれの時間をつくるようにして。また要求されるままに応えず、待つことも覚えさせましょう。

●赤ちゃんのスペースを決め、音やグッズに慣れさせる
産前から赤ちゃんのスペースを決めて、あらかじめベビーベッドなど育児グッズを見せておきましょう。また、犬のしつけ用のCDやスマートフォンなどで、赤ちゃんの泣き声を聞かせておくことも大切。

●ケアやお世話をパパもできるように
ママがメインでペットのお世話をしているなら、少しずつパパにもやってもらいましょう。食事などペットが楽しみにしているお世話から、始めるとスムーズでしょう。

●猫はどうしたらいい?
猫も、妊娠中から少しずつ準備を。遊んでいるときや食事のときなどに、赤ちゃんの泣き声を聞かせて。猫用ケージを用意して、入ることに慣れさせることもひとつの手です。

お産入院中からしておきたいこと

●赤ちゃんのにおいのするものを部屋に置く
産後入院中、赤ちゃんが使った紙おむつやタオルなどを家族に持ち帰ってもらいます。それを室内に置き、ひと足先に、赤ちゃんのにおいに慣れされておきましょう。

●退院したら赤ちゃんを見せる
ペットと赤ちゃんを、いきなり接触させるのは危険です。少し離れた距離で赤ちゃんを見せて、徐々に慣れさせて。ペットをほったらかしにしないよう、心がけて。

●赤ちゃんに近づいてもしからない
赤ちゃんに近づいたときにしかって追い返すのは禁物。ペットが赤ちゃんにいい印象を持たなくなる可能性があります。

赤ちゃんがアレルギーになる可能性はわからない

「赤ちゃんがアレルギーを発症するかどうかも、ペットを飼っている妊婦さんが気になるところ。犬と比べ、猫のほうがアレルギーを発症しやすい傾向はあります。発症には遺伝や環境が影響しているのでは、と言われていますが、はっきりしたことはわかりません。遺伝は変えることはできませんが、環境を整えることはできます。フケや毛が舞わないようにこまめに掃除をして、犬、猫にはブラッシングをしてあげるといいでしょう」

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赤ちゃんを迎えるにあたって心配も出てきますが、ペットも大切な家族の一員。妊娠中から少しずつ赤ちゃんの存在を伝えて、よりよい関係づくりができるといいですね。(文・たまごクラブ編集部)

■監修:石田陽子先生(ぬのかわ犬猫病院 中田分院院長)

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