さかごを直すためにできる6つのこと、妊娠中にさかごと診断されたら
妊娠中、健診で「さかご」と言われると、不安に感じる人も多いはず。でも実は、たまごクラブ読者のママは半数近くもさかごと言われた人がいるのです。さかごを直すために何ができるのか、産科医の先生に聞きました。
1 体を冷やすのはNG!内&外から温めて
さかごを直すのに「冷え」は大敵! とくに下半身を冷やさないように腹巻きや厚手の靴下を着用するのがおすすめです。また、ホットの飲み物などで体の中から温めることも大切。ノンカフェインのルイボスティーなどがいいでしょう。ただし、コーヒーは豆自体に体を冷やす作用があるので、カフェインレスでも飲みすぎには注意してください。温かくすることで子宮がやわらかくなり、赤ちゃんが動きやすくなります。
※ルイボスティーには、ポリフェノールが含まれています。妊娠後期の大量摂取で胎児に影響が出る報告例もあるため、水替わりに毎日たくさん飲むのは控えましょう。
2 規則正しい生活を心がけ、ストレスをためない工夫を
ママが疲れやストレスを感じると、子宮が収縮し、おなかが張りやすくなります。おなかが張ると赤ちゃんが回りにくいので、無理せずリラックスすることを忘れずに。とくに夜ふかしが続くと、疲れがたまりやすいので注意して。また、パパとのケンカも、ストレスになるのでNG。ちなみに言い争う声は、おなかの赤ちゃんにも聞こえています。
3 おなかの赤ちゃんに話しかけてみよう
声に出して、おなかの赤ちゃんに話しかけることが大切です。おなかの下の方を軽くたたきながら、「こっちが頭だよ~」と話してみて。さらに、ママがリラックスした状態なら子宮がやわらかく、赤ちゃんも回りやすいはずです。
4 立ちっぱなし、座りっぱなしは避けて!
妊娠中は長時間、同じ姿勢でいることはNG。さかごの場合は、とくにおなかが張りやすいので注意して。おなかが張ると、赤ちゃんが動きにくくなってしまいます。たとえば、デスクワークなどでずっと座ったままだと、子宮が血管を圧迫することで血流が悪くなり、血栓ができる恐れがあります。
5 お灸を試してみて
お灸で体のツボを刺激することで、血行がよくなり、体が温まります。そうるすと子宮がやわらかくなり、赤ちゃんが動きやすくなります。お灸は、おなかの張りにつながりやすい運動などに比べ、安心して行えます。ただし、妊娠中にNGなツボもあるので、必ず産院の指導を受けてから始めましょう。最近はドラッグストアなどで市販されているお灸があるので、医師の許可が得られれば自宅で気軽に実践できます。ツボを押す場合は、親指か人さし指でやさしく押しましょう。
6 横向きに寝て赤ちゃんが回転しやすい状態をつくりましょう
赤ちゃんの背中が上になるように横向きで寝ることで、赤ちゃんの頭が重力によって下がり、自己回転を促す方法。赤ちゃんがどちらを向いているのかは自分ではわからないので、まずは、産院で赤ちゃんの向きを教えてもらってから始めましょう。ただし、赤ちゃんがずっと同じ向きでいるとは限りません。また、一方向にばかり横になっているとママの体にも負担がかかるので、時々向きを変えてみて。
さかごと診断されて不安なママは、まずはできることを試してみましょう。ただし、100%、確実にさかごを直す方法はないのが現状。たとえさかごが直らなくても、決してママのせいではありません。おなかの赤ちゃんが心地いい位置が、たまたまさかごだっただけのこと。ママと赤ちゃんが安全に出産を迎えられることをいちばんに、お産を考えましょう。
(文/たまごクラブ編集部)
監修/はやしだ産婦人科医院 院長 林田綾子先生
参考文献:たまごクラブ2018年12月号「教えます! さかごと言われたとき、できること」