悲惨な「赤ちゃんの事故」を増やしたくない チャイルドシートの“新安全基準「R129」
赤ちゃんを車に乗せるとき、チャイルドシートは必須。その中でも、最近よく耳にする“新安全基準「R129」対応モデル”ってなんだか知っていますか? わかりやすく解説します。
赤ちゃんが泣いてしまうから、嫌がるから、短い距離だから…とチャイルドシートに使用しない人は、ぜひこの機会になにが赤ちゃんにとっての最善か、ぜひ考えてみてください。
最新型のチャイルドシートは“新基準「R129」対応”のモデルがほとんど
「R129」とは、ヨーロッパで2013年から導入されている、チャイルドシートの新しい安全基準のこと。これは、ISOFIX固定タイプのチャイルドシートにのみ適用されていて、前後からの衝撃だけでなく、側面からの衝撃に備えた機能性を持っています。(ISOFIXとは、シートベルトを使わないで、チャイルドシートと車を固定できる取り付け方法の規格のこと)
また、進行方向に対して赤ちゃんを後ろ向きになるようチャイルドシートを固定する期間が、今までより長く定められました。
側面から車が衝突してきた場合を想定したテストを実施
これまでの安全基準は、前後からの衝撃に耐えられれば大丈夫だったのに対し、新安全基準対応モデルは、横からの衝撃にも強く、より赤ちゃんを守れるようになっています。
また、これまでのチャイルドシートの使用基準は、体重によって決められていたのに対し、新安全基準では身長を基準にしているので、より明確な使用期間を把握することができるようになりました。
生後15カ月まで、後ろ向きでの使用を義務化
新生児期から乳幼児期は、衝突時の衝撃を和らげるために、チャイルドシートは、進行方向に対して後ろ向きに設置する決まりがあります。
これまでの基準では、生後9カ月ごろまでとなっていましたが、新安全基準「R129」では生後15カ月までに延長。
乳幼児期は、まだまだ体が未発達なため、前向き乗車用のベルトだけでは、赤ちゃんをしっかりと支えることは難しい状態。その点、後ろ向きにチャイルドシートを設置することで、シート全体で衝撃を受け止めることができ、負荷を分散させることができます。後ろ向きの設置期間が延びたことによって、より安全性が高まりました。
“赤ちゃんの安全”に対する、ママとパパの意識は、年々高まっています。ですが、チャイルドシートは、金額が大きいので、先輩ママからのおさがりや、レンタルをしようと思っている人も多いと思います。ただ、最新の安全基準がなぜできたのか。
ぜひこの機会に、赤ちゃんの安全について考えてみてくださいね。
(文・たまごクラブ編集部)
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