歯が健康な子どもみんながやっていること
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子どもの一生の健康を左右しかねない歯と口の健康。むし歯のない歯のためには、甘いものを控える、歯磨きが大事!と思っていませんか? もちろんそれも大事ですが、実はさらに大切なことが! 小児歯科の先生に聞きました。
口は命の入り口。健康な口のために必要なことって?
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お答えいただいたのは
さちこども歯科 院長
鈴木さち代先生
そもそも、歯と口の健康はなぜ大事なのでしょう。
人が心身ともに健康であるためには、脳も含めた体すべての部位がきちんと働く必要があります。そのために大切なのが栄養であり、食事。口が病んでいたら、十分な栄養はとれません。口は「命の入り口」です。さらに、栄養を生涯にわたっておいしくとれたら、それは幸せなことですね。
一生の健康、幸せを支える元となる「口」を作るために、成長期の子ども、とくに永久歯が生えそろうまでをどう過ごすかは重要です。健康な口を育てるには、とにかく「かむ」こと。ただし、「かむ」といっても、上下の歯をただガシガシと合わせて食べ物をつぶすのと、「咀嚼(そしゃく)する」のは違います。ガシガシ食べでは、おせんべいは食べられても、肉は飲み込めません。肉を飲み込めるくらいまでやわらかくするのが咀嚼です。
食べ物をうまくすりつぶして飲み込む「咀嚼」は、歯の上下だけではなく、舌と頬もうまく動かすことでできます。そういったいくつかの筋肉を同時に動かすのは、歩いたり走ったりするのと同じ。体幹が鍛えられ、筋肉をうまく調整できる脳の発達があって初めて可能になるのです。
上手に咀嚼できる子は、食べたあとの口の中がきれいです。食後、歯と歯の間に食べかすが残っているのは、上手に咀嚼できていない証拠。食べかすが残っていれば、当然、むし歯にもなりやすくなります。歯磨きも大切ですが、口の中が汚れにくい子に育てば、むし歯になりにくく、健康を維持しやすくなります。
園児・小学生にもおすすめ!「はいはい」で体幹を鍛えよう
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健やかな口と歯を育てるためには、口、舌、頬の筋肉をうまく使えるようになることが大切です。まずはインナーマッスルを鍛え、体幹を養いましょう。おすすめは「はいはい」です。赤ちゃんが歩けるようになるまでの間、十分にはいはいさせてください。あまりはいはいをせずに歩けるようになった子は、大きくなってからでもかまいません、トンネルごっこやイスの下を通るなど、遊びの中にはいはいを取り入れましょう。ママ・パパも一緒に、床の雑巾がけをするのもいいですね。
そのほか、歩いたり、鬼ごっこで走ったり、マット運動で転がったり、鉄棒にぶら下がったり、トランポリンでジャンプしたり、とにかくたくさん遊ぶことで、体幹は鍛えられます。筋肉がうまく使えるようになることで、脳も育ちます。それが、子どもの健康な口を育てる力になります。
変顔で口や顔の感覚を育てるのもおすすめ
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体幹を養うのと同様に、口の感覚も育てる必要があります。子どもの顔をあまり触らないママもいらっしゃいますが、触ってあげてください。顔の感覚が育ちます。子どもとアップップーなど、変顔遊びもおすすめ。口の中に指を入れて左右にひっぱったり、舌を出したりすることで顔や口が鍛えられます。また、口の感覚が育つと、歯ブラシも自然に受け入れられるようになります。
ちなみに舌と上あごの成長には、体が丸くなる姿勢が関係しています。体がのけぞっていると舌は口の奥に引っ込みますよね。きちんと腹筋を使って正しい姿勢になることで、舌と上あごは成長します。できるだけ小さいうちから体が丸くなるよう抱っこしてあげると、子どもは腹筋を使いやすくなります。
たくさん遊んで、体幹、顔、口の中まで鍛え、おなかをすかせてごはんをおいしく食べること。健やかな成長のためにぜひ実践してください。
知っておきたいことがいっぱい
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