クリスマス~喜びと共に渦巻く理不尽~【御手洗直子のコマダム日記 #131】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#131
今回はクリスマスプレゼントにまつわるお話です。
サンタさんが親に日本円を預けてくる世界線(回避)
~前回までのあらすじ~ 誕生日も結婚記念日もクリスマスも相手に万札を渡してこれで好きな物を買っておいで…で済ませたい。金で全てを解決したいー…。そんな私の配偶者は幸運な事にマメにプレゼントを用意するタイプの人間であったため私の娘たちは救われることになったのであった。~HAPPY END~
誕生日はともかくクリスマスに万札は、無い。3歳の幼児に万札を握らせ、サンタなんてものはいないんだよ。さあ、好きな物を買っておいで。と言える豪胆さは私にはギリギリなかった。が、おそらくトリ肉(夫)が存在しなかった場合、サンタさんから好きな物を買っておいでってお金をもらったから、一緒におもちゃ屋さんへ買いに行こう!くらいは言っていた気がする。サンタさんが親に日本円を預けてくる世界線である。
ありがたいことにイベント事にプレゼントをマメに用意する人間が存在したため、娘たちは物心つく前から毎年クリスマスの朝にサンタさんからのプレゼントを受け取ることができていた。一か月以上前からトリ肉が娘たちから入念に話を聞き出し、入手したプレゼントをかわいくラッピングし、あれもこれもと何品も用意して娘たちが寝静まったイブの深夜にプレゼントを置きに来るのである。
しかしクリスマスの朝、ベッドの足元に置かれたプレゼントを発見して『あ!!あるー!!』『プレゼント?!』『プレゼントだ!!』と大喜びし、興奮しながらプレゼントを抱えて笑顔ではしゃぐ娘たちを一番に見るのは一緒に寝ている私なのであった。喜びと共にさすがに罪悪感を覚える。すまない、トリ肉ーー…。まあすぐ『お父さんにも見せてあげよう!!』とのことで家族揃ってから開封式をするのだが。一年のうちでもかなりの上位でテンションが上がるのでこの儀式を考えた人はすごいなあと思うのであった。
長女(小3)は去年頃からサンタの存在を訝しみはじめ、おそらく近年サンタ儀式を卒業するのであろうが、長きの間サンタ業に従事したトリ肉に感謝しつつ、これからは私が(現金を)やるからなーーーー…。と気持ちを新たにするのであった。中高なら現金は強い。と思う。たぶん。(まだ続く)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko