~担当さんとの打ち合わせ(?)~その②ガンダムカフェ【御手洗直子のコマダム日記 #150】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#150
今回はガンダムにまつわるお話です。
ガンダムは視聴したあと年齢設定を見るとマジかよとなっておもしろいです
今はコロナでだいぶ少なくなってしまったが、編集さんと打ち合わせする際はファミレス等の飲食店ですることが多かった。不思議な所へ連れていってくれる担当さんも多いのだが秋葉原での取材の際、担当さんがついでにガンダムカフェへ行ってみましょうとお誘いくださり、取材前に二人で行ってみることになった。
さてガンダムをご存じない方のためにガンダムを説明すると、親父にも殴られたことのない主人公アムロ・レイがロボット型兵器ガンダムに乗り戦争に深く巻き込まれていく人間模様が画期的なアニメ…なのだが『二度もぶった! 親父にもぶたれたことないのに! 』を作中で見られただけで満足してしまい私は途中で力尽きたためファーストは最後まで見ることなく断念した。のでファーストガンダムの話をちゃんと最後まで知らないという状態である。オタクの風上にも置けない。
そんな愚かな私が最終話だけ見てしまったGガンダムと全話見たガンダムW(ウイング)とガンダム00と一期だけ見たオルフェンズと水星の魔女を要約すると『ガンダムとはトンチキなセリフ(褒)を吐くやばい(褒)パイロットたちがかっこよく戦うけどめちゃくちゃ人が死ぬ』アニメ(※個人の見解です)なのだ(※諸説あります)が、ガンダムカフェとはその『トンチキなセリフ』とか『やばいシーン』が四方八方のスクリーンに映し出されており、早く言えばめちゃくちゃ落ち着かない空間なのである。
歴代の推しがあっちでもこっちでも映し出されてかつての名シーンが…!という中、シャアがなんか喋ってる。みたいな空間なのである。仕事できるか!(入ってから気付く)
順調に情緒がおかしくなった私は10歳年下の担当さんにウイング(放映当時おそらく担当さん未就学児)の推しの話をこんこんと説き、00も本当に最高だからぜひ見てくれ当時こんな同人誌があってね…という話で終始し、当日の打ち合わせを1ミリもしないまま二人は取材へ向かった。私も悪いけど担当さんにも責任があると思う。
取材は優秀かつ全能なる担当さんがサクサクと事を進めたため問題無く有意義に進められたのだが、オタ話しかしない作家をスマートに介護する編集さんは本当に尊くありがたい存在であるなあ…としばらく脳内がガンダム一色になっていた私は思ったのであった。早く私を殺しにいらっしゃ~い!(リリーナ・ピースクラフト)
残念なことにガンダムカフェは22年1月に12年の幕を閉じ閉店してしまったのだが、その前にあの空間を体験させていただき本当にありがたいことであった。ありがとうございます担当さんいつか原稿で返します…!(いまだにロクに返せていない)
ガンダムを見てみたいけどどれから見ていいのかわからない…という方、個人的には『ガンダムW』から見るのをおススメしたい。(比較的)人が死なないのとトンチキなセリフが山ほど見られるので。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko