人には絶対に言えない…我ながらワルだなと思った、ヒミツの話

我ながらワルだなっと思った「心に悪魔飼ってます」エピソードを「たまひよ」アプリユーザーと鳥居りんこさんに聞いてみました。

顔には出さないけれど、心の中の悪魔エピソード

まずは、「たまひよ」アプリユーザーのエピソードをご紹介します。

■虎視眈々とメモ
「マタハラやパワハラを受けたことをメモしておいて、辞める時に訴えようと周りの社員と考えながらニコニコして働いています」（ゆっちゃん）

■心の中で毒づく
「嫌なことを言ってきた人にわざと笑顔で接しておきながら、心の中では『帰りにコケて小指骨折しろ！』とか思っていますwww」（りんぴ）

■猫で義実家対策
「義実家対策として、ちょうどご縁があった保護猫ちゃんをお迎えしました。義祖母に猫アレルギーがあるので…。さっそく我が家の守り神(猫)です」（うめぼし）

■うちの子の方が…
「自分の子どもがかわいすぎて、デパートとかですれ違う子どもを見ては、うちの子の勝ちだな、と思ってしまうことです。。。」（のん）

■しんみり残念をアピール
「コロナ禍で、誰であろうと出産立会いから面会までNGの時だったので内心ひゃっほー！！と、喜びながら義母に『面会は誰もできないんですよ。こんな時代だから残念ですねぇ…(しんみり)』と伝えました。だって入院中にすっぴんボサボサの姿は見られたくないし、そのためにいちいち化粧するのもめんどくさいし、私はひとりでゆっくりしたいので」（こけこっこ）

■弱みにつけ込みおねだり
「義理親が過干渉で、しょっちゅう一緒に居たがることをいいことに、ベビー用品の買い物に行こうと誘って15万くらい使わせたことがあります」（huey）

■プライスチェック
「もらいものがいくらなのか調べてしまう…うふふ」（ネロ）

■夫の布団は消臭スプレー
「自分の布団はこまめに洗濯したりしますが、臭いのついた夫のはもう手遅れなので、洗う気になれず…。毎回、消臭スプレーで洗った感を出しています（笑）」（あすぽん）

小悪魔の多頭飼い、ママたちにはむしろ、おススメします！

心に悪魔を飼ってしまう時ってどんな心理状態なのでしょう。鳥居りんこさんご自身の「私ってワルだな」と思ったことについて聞いてみました。

「いや～、皆さまも『心に小さな悪魔』を飼ってらっしゃる！　ワタクシだけではな～い！と喜びました（笑）。
特に、りんぴさんの『嫌なことを言ってきた人にわざと笑顔で接しておきながら心の中では、『帰りにコケて小指骨折しろ！』とか思ってますwww』には共感大！

ワタクシの場合は、『フン、帰りにマンホールの穴にヒール引っかけろ！』という“呪文”を唱えております。（我ながら、思いつく復讐方法が情けないのが難点ザマス）。
まあね、こうでもしないとやってられないわけですよ、実際。

ママたちもね、きっと近い将来、こういう気持ちになることが日常的に起こると思います。何故なら、ママたち同士のマウント合戦が始まるから！
自分のことなら、まあ、いいですわ。マウント取られても、『まあ、事実だしなぁ…』ってことで、“スルー力”も長い人生で習得済みですから、モヤモヤしつつも流せる率は高いんですよね。しかし、これが子どもを介した自慢話になるとね～、高確率で『フン、帰りにマンホールの穴に！』になっちゃうんだよなぁ…。

例えば、『ウチの子、全然、勉強しないのよ～』というママの子に限って、高偏差値校にご入学とかね。『ウチは公立中から公立高で国立大だから、めちゃコスパが良かったの…（言外に「りんこの家、金かけて、そこ！？　お察し～！」との響きあり）」なんてことですわね。

ええ、ええ。ワタクシは大人ですから、その都度『すごいね～！』的な返答は致して参りましたが、モヤり度はマックスですわね。素直に他人の子育ての成功が喜べないってのは、あれ、なんなんですかね。
子どもと自分は別人格ってのは、今なら『そりゃそうだ！』と言えますし、実際、そうなんです。けれども、子育て中は『子どものことは自分のこと、自分のことは子どものこと』みたいに母子密着の最中になりますから、人との、それも、目で見える範囲の人との比較に敏感にならざるを得ないんですよね～。

そう言えば、子育て中のワタクシの腹の中の悪魔はよくこう囁いておりました。
『え？医学部入学？　そっちは東大合格？　かくなる上は・・・、フンッ、変な嫁来い！』

ワタクシが社会的常識のある方々と違う点は、わざわざご報告くださる方たちの目の前で、“雨乞い”ならぬ、“変な嫁乞い”のお祈りをしだすとこですが、何か！？（笑）
（だって、悪魔が、心からダダ洩れちゃうんだもーん！？）
しかし、この“祈り”が通じた試しがない！　というのも、また事実。ワタクシごときが源氏物語の六条御息所の域に到達できるわけがございません。

かくのごとく、子育て中はいろいろあります。
アンケートで正直な気持ちを吐露してくださった方たちのように、ママ友関係、会社の上司、夫、義実家などなどで起こる小さな摩擦に小悪魔が現れるのは無理からぬこと。

いーじゃないですか、悪魔くらい、心に飼っていたって実害はないんですから。小悪魔を心に沢山飼うことで、逆にバランスが取れているんですから、何の問題もございません。小悪魔の多頭飼い、ママたちにはむしろ、おススメします」（鳥居りんこさん）

心に悪魔は誰しも飼っていますね。私も以前、心のバランスと保つために美味しいもののリストとは別に、●スノート的なものを心に刻んでおりました。心の悪魔は実害なしですから。
（取材・文／メディア・ビュー酒井範子）

鳥居りんこさん

PROFOLE)
作家、介護・家族アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。近著に『増補改訂版　親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』（双葉社）『女はいつもどっかが痛い　がんばらなくてもラクになれる自律神経整えレッスン』（小学館）など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。

ブログ「湘南オバちゃんクラブ」