やってはいけない!毛穴NGケア。目立つ鼻・頬の毛穴の詰まりや開きを解決するには?
マスクを外すと気になるのが、鼻まわりなどの毛穴。「たまひよ」アプリユーザーから寄せられた毛穴の悩みについて、美容皮膚科医の日景聡子先生に聞いてみました。
みんなの毛穴のトラブルとは
まずは、みんなの悩みをご紹介します。
■いちご鼻
「いちご鼻が何をしても治らない!」(ぺぺ)
■毛穴の開き
「毛穴の開きがひどいのでなんとかしたいです」(のの)
■小鼻の毛穴詰まり
「小鼻の毛穴が詰まりやすくなっているので、スッキリする方法が知りたい」(ちゅんこ)
■メイクでも隠せない!
「いちご鼻に悩んでいてメイクしてもきれいにならない…いい方法が知りたい」(sasa)
■ケアしても治らない!
「定期的に酵素洗顔をしていても、毛穴の黒ずみがきになります。自己流でケアすると余計に毛穴が広がると聞きますし、いつも悩んでいます」(yuki)
自分の毛穴の黒ずみの原因を知って正しいケアを
鼻まわりの毛穴の開きや黒ずみは目立つため気になるものです。そこで、日景聡子先生に正しい毛穴ケアについてアドバイスいただきました。
「毛穴詰まりは、顔全体の皮膚に起こりますが、特に鼻や頬の毛穴は目立ちやすいので気になりますね。
毛穴詰まりは、汗やほこりなどと皮脂汚れが溜まりやすい状態で起こりやすくなります。
また、紫外線による肌のダメージによって肌のターンオーバー(肌が生まれ変わる仕組み)が乱れて過剰な皮脂が分泌されると、毛穴詰まりが進行して毛穴が広がりやすくなります。
そして、この状態が続くことで毛穴の目立ちや黒ずみといった毛穴トラブルを加速させてしまいます。
また、長いマスク生活によって、毛穴が開いてしまうのも原因の1つです。マスクの中は、外気の熱と、自分の呼気による熱や蒸気が合わさり、高温多湿状態になっています。そのため、汗がたくさん出て毛穴も開き、皮脂が過剰に分泌されてしまうからです。
毛穴の黒ずみ、いわゆる“毛穴汚れ”は、過剰な皮脂の分泌により皮脂が毛穴からうまく排出されずに角栓になり、その角栓が酸化し黒くなると毛穴が黒ずんで見える状態のことです。
毛穴の黒ずみには大きく分けて、『角栓詰まり』『毛穴周りの色素沈着』『うぶ毛が目立つ』の3つです。
まず、皮脂汚れなどが毛穴に角栓となって詰まった角栓詰まりのケアは、保湿など普段のスキンケアに気をつけることに加えて、時々自宅やクリニックでピーリングケアをするのといいと思います。
毛穴周りの色素沈着は、毛穴が汚れているのではなく、毛穴周りが黒ずんで見えている状態。日焼け対策や肌をゴシゴシ擦らないといったスキンケアに注意することが大切です。普段のケアでは改善できないので、色素沈着の場合も、ピーリングケアを行うといいですね。
顔のうぶ毛が目立つ、うぶ毛が濃いと、毛穴が目立っているように見えがちです。ただこの場合は、セルフケアでは限界があります。クリニックなどで医療脱毛を検討するのも一案です。
そのほか、毛穴汚れ・詰まりから、ニキビに発展していくこともあるので注意しましょう」(日景聡子先生)
やってはいけない毛穴NGケア
●肌のゴシゴシ洗い
肌をゴシゴシ擦りつけるような洗顔は、毛穴の奥深くまで汚れを押し込んでしまいます。肌は優しくなでるように洗いましょう。また、スクラブ洗顔は頻回に使うと肌表面を傷つけたりニキビを悪化させたりするので、肌が敏感な時は使わない方が賢明です。
●洗顔は1日に何回もしない!
過剰な洗顔は皮脂を洗い流しすぎるため、肌はかえって乾燥してしまうことに。肌は乾燥すると潤いを保つために、さらに皮脂の分泌量を増やすので、より肌が脂っぽくなってしまうという悪循環になるからです。洗顔は、朝、夜の2回くらいが目安です。
●角栓の無理な押し出しやパックで無理やりはがす
摩擦で皮膚の表面が傷つき炎症を起こすことで肌の角層が厚くなり、毛穴詰まりの原因になったり、押し出す刺激によって皮脂分泌が活性化したりします。特に、無理に押し出すと毛穴が傷つき跡になることがあるので注意が必要です。
●外出時に日焼け止めを使っていない
日焼け止めを使わないと、毛穴の周りの皮膚にメラニン色素が滞留し、リング状の色素沈着を起こしてしまいます。これは毛穴の汚れを取り除く普段のケアでは改善できないので、自宅やクリニックでピーリングケアを。出かける時は、日焼け止めは必須です!
●乱れがちな生活習慣
生活習慣の乱れは肌の新陳代謝を低下させ、肌のターンオーバーのサイクルを乱すことに。サイクルが乱れると溜まった角栓などがそのままになってしまうため、毛穴汚れの原因になります。良質な睡眠、バランスのいい食事、適度な運動を心がけて。
毛穴の黒ずみの原因はいろいろあるのですね。特に休日の近所に買い物は、日焼け止めを塗らずに出かけることもあるので、どこに行く時も日焼け止めは必須と、肝に銘じます。
(取材・構成/メディア・ビュー 酒井範子)
日景聡子 先生
PROFILE)
さとこ皮膚科・美容クリニック院長。札幌医科大学医学部卒業。大学病院や総合病院勤務後、円山公園皮膚科形成外科院長を経て、2022年7月にクリニックを開院(北海道・札幌市)。2児の母。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、美容皮膚科・レーザー指導専門医。患者の悩みに寄り添ったクリニックのサイト内のコラムはわかりやすいと好評。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年8月の情報で、現在と異なる場合があります。