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赤ちゃんの急病、けがで受診を迷ったら!?電話相談#8000について、小児科医3人がママたちの疑問に回答!

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●写真はイメージです

休日や夜間に子どもが発熱したり、けがをしたりすると、休日診療を受診するべきか迷うのではないでしょうか。そんなときに専門家に無料で電話相談できるのが、「#8000」(子ども救急医療電話相談)です。2023年10月1日に開催されたオンラインイベント「休日・夜間の子どもの救急 こんなときどうする?」の内容の一部をリポートします。

★記事の最後に抽選プレゼントが当たるアンケートがあります。ぜひ最後までお読みください。

夜中に子どもが吐いた…受診するか迷ったら#8000 詳しくはコチラ

休日や夜間に子どもが急病! 迷ったら#8000で相談して

「#8000」は休日や夜間、子どもの体調が悪くなったときに、対処方法や病院を受診するかどうかの判断を電話で相談できる無料の窓口です。イベントでは、大阪府小児救急電話相談事務所長でもある小児科医、福井聖子先生が#8000の使い方を教えてくれました。

「#8000とプッシュして電話をかけると、住んでいる都道府県の“子ども医療 電話相談窓口”に自動転送されます。対応するのは主に小児科経験のある看護師さんです。#8000にかけてつながったら、相談員からの質問にしたがって以下の内容を伝えましょう。

【1】子どもの性別と月齢
【2】相談したい内容、知りたい内容(例:嘔吐の対処法と受診の目安など) 
【3】症状の経緯(いつから、どんな症状か、ほかの症状はあるか、周囲の感染症の状況、子どもの様子など)


ただ、時間帯によってはつながりにくいこともあります。全国のデータでは19時ごろがピークになっていますので、つながらないときは少し時間をおいてかけ直してみてください。#8000以外にも、こどもの救急ONLINE-QQ(http://kodomo-qq.jp/)などのウェブサイトで情報を得ることも可能です。また、#8000の実施時間帯は都道府県によって異なるので、事前に確認しておくといいでしょう」(福井先生)

各都道府県の#8000実施時間帯は、コチラからチェック!


▼「#8000ってなあに?」&「ママによる模擬電話」など、イベントの様子はコチラから視聴可能!(オンラインイベント【第一部】より)

子どもが誤飲したとき、どうなる?どうする?

0〜14才の“不慮の事故による年齢別の死亡原因”で、0才児は「窒息」が最も多いそうです。子どもが誤っておもちゃや電池などを飲み込んでしまったらどうすればいいか、豊橋市こども発達センターの小山典久先生のお話をご紹介します。

「0~3才児にはプチトマトやぶどう、あめ玉、ピーナツや枝豆などの豆類は窒息の原因になります。また直径4センチ以下の小さなおもちゃは、子どもの手の届くところに置かないようにすることが大切です。最近では、水でふくらむボールを誤飲して腸閉塞(ちょうへいそく)を起こしてしまったり、小さなマグネットを誤飲して2つの磁石の間に腸の粘膜がはさまれて腸に穴が開いてしまう例もありました。こうなるとすぐに手術が必要です。

また、おもちゃによく使われるボタン電池を誤飲すると、化学やけどによって20分ほどで食道に穴が開いてしまいます。これらは危険なものだということを、ぜひみなさんに知っておいてほしいです」(小山先生)

※生理食塩水に24時間漬けた鶏の胸肉の上に、ボタン電池のマイナス極を下にして置き、常温(25℃)で20分経過後、電池を除去し、肉の損傷を確認。

▲国民生活センターが鶏肉の上にボタン電池を置く試験を行ったところ、20分で電池の形のくぼみができるほどの損傷が確認された様子。


子どもが誤って危険なものを飲み込んでしまったと気づいたら、どうしたらいいのでしょうか。

「まずは子どもの顔色や呼吸の状態に異常がないかを見て、様子がおかしければすぐに救急車を呼びましょう。子どもの様子が落ち着いていたら、あわてずに何をどのくらい飲み込んだのかを確認しましょう。

はかせてあげられるといいですが、薬品を飲んでしまった場合、はかせてはいけない例外もあります。灯油、シンナー、ガソリン、塩素系漂白剤などをはかせると、食道や内臓の粘膜が傷つくことがあるので、すぐに救急車を呼びましょう」(小山先生)


▼「誤飲・誤嚥」など子どもの事故に関する小山先生のお話は、コチラから視聴可能!(オンラインイベント【第二部】より)

子どもの急病に常備しておきたいグッズは?

イベントでは、#8000や緊急時の対応について、小児科医の先生たちが参加者からの質問に答えるコーナーもありました。回答の一部をご紹介します。

【Q】赤ちゃんの急病に備えて、家に常備しておくべき病気対策グッズは?


【小山先生より】
まだ高熱を出したことのない赤ちゃんがいる場合にも、上の画像のようなものを用意しておくといいでしょう。とくに、急な受診に対応できるよう、健康保険証と母子健康手帳とお薬手帳はひとまとめにしておきましょう。地域の休日診療所の連絡先も把握しておくと、いざというときに安心です。

嘔吐や下痢をするときには、下の画像にまとめましたが、家族の二次感染を予防するためのグッズを用意しておくといいでしょう。


【Q】解熱剤はどんなときに使うの?#8000に相談できますか?

【小山先生より】
解熱剤を小児科などで処方されるとき「38度5分ぐらいを目安に使ってください」と言われることがありますが、38度5分を超えたから使わなければいけないということではありません。眠れなかったり、つらかったり、という症状を少し楽にしてあげるための薬ですので、熱が高くても水分や睡眠が取れていれば使わなくてもいいでしょう。

迷うことがあったら、ぜひ#8000へ相談してください。

【Q】子どもがどうなったら、救急車を呼ぶべきですか?


【日本小児科医会理事・渡部先生より】
緊急性があるかどうかは、パッと見て顔色や様子が非常に悪いか、呼吸が苦しそうか、“皮膚の循環”はどうかが目安になります。

けいれんなどを起こしたら見た目で緊急性があるとわかるでしょう。呼吸は「息がしにくそうで胸が凸凹上下する」「呼吸が止まりそう」な場合は緊急性があります。

“皮膚の循環”は血流のことですが、簡単にチェックできます。指の爪先のあたりをギュッとつまむように押してパッと離してみて、すぐに赤く戻れば大丈夫。循環が悪くなると、手を離しても数秒間白いままで、なかなか赤色に戻りません。このように、「見た目」「呼吸」「皮膚の循環」の状況を総合的に見て、緊急性を判断する目安にしてみてください。

【Q】赤ちゃんへのアレルギーテストは生後何カ月くらいで受けるべき?

【福井先生より】
両親ともアレルギー体質の場合、赤ちゃんの食物アレルギーを心配されると思いますが、アレルギー症状がないお子さんにスクリーニングの目的で検査を実施することはおすすめしません。血液検査で陽性になっても実際に食べたら症状が出ないこともあり、血液検査だけでは食物アレルギーの診断はできないからです。

一方、アレルギーを心配して与える時期を遅らせると、かえって食物アレルギーを発症する率が高くなることが知られています。検査を受けて陽性だったからというだけで、その食材を食べさせないでいることは、かえって食物アレルギーのリスクが高くなる可能性も。

離乳食で初めての食べ物が心配な場合は、少量からはじめ、医療機関が対応できる午前中に与えるようにしましょう。


▼「小児科医が参加者からの質問に答えるQ&A」は、コチラから視聴可能!(オンラインイベント【第三部】より)
※本記事では、イベント時にお答えできなかった未回答Q&Aも掲載しています。



お話・監修/福井聖子先生、小山典久先生、渡部誠一先生 取材・文/早川奈緒子
提供/公益社団法人 日本小児科医会
#8000情報収集分析事業(令和5年度厚生労働省委託事業)


★10月1日に行われたオンラインイベント「休日・夜間の子どもの救急 こんなときどうする?」には、全378名が視聴参加。急病時の受診の目安や、小児科医とママたちのQ&Aコーナーなど盛りだくさんの内容です。以下から、ぜひご覧ください。

▼子どもの救急。いざというときの対応を知っておいて! オンラインイベント全編は、コチラから視聴可能!

●記事の内容は2023年10月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。


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