すっぴんでもOK!時短にもなる眉のアートメイクをしてみたいけれど、不安なことも…。その疑問について専門家に聞いてみた!
近頃は、「時短になるからアートメークに興味がある」という人も多いようです。けれど一方で「眉は流行があるから…」「痛くないの?」などと心配になることも。そこで「たまひよ」アプリユーザーの疑問について、さとこ皮膚科・美容クリニック院長で皮膚科専門医の日景聡子さんとアートメイクの施術を行う看護師の佐藤有紗さん、遠藤しいなさんに聞きました
眉のアートメイクに興味ある?その理由とは
まず、みんなの眉のアートメイク施術の疑問、してみたい理由について聞いてみました。
■母親に止められた!
「新卒時に憧れましたが、母から加齢と共に皮膚がたるむと、眉毛もおかしくなるのではないか…と説得されてやめました」(とりっしゅ)
■うす眉の悩みを解消したい
「眉毛が全然ないので、眉アートメイクをしたら、毎日ラクになるかなと思い、やってみたいです!」(ゆっきーな)
■すっぴんでも眉さえあれば…
「すっぴんで過ごすことが多いのですが、急に出かけることになった時に、眉毛があるのとないのとでは印象が変わると思うのでやってみたいです」(ぽんぽこ)
■眉があるだけで印象が違う!
「前は接客業という職業柄、外に出る時はコンビニですらお化粧をして出ていましたが、仕事を辞めて、すっぴんでいることが増えたので眉のアートメイクは興味がありますね。眉があるだけで印象が違うし、日焼け止めと、パウダー程度でもすっぴん感がなくなるのでいいと思います」(なっち)
■いつも安定した眉になるので助かります
「時短かつ、いつも安定的に眉が可愛いのはいいです。『なんか今日上手く描けないな~』という時がよくあるので助かるかなと。ただ、肌荒れしないのか、色素沈着しないのかは心配に」(ぽん)
■まろ眉なので興味津々
「まろ眉と呼ばれていたことがあるくらい生まれつき眉毛が薄くて短いので、興味があります。でも痛くないのかな?」(ぴよ)
■汗で落ちないのは魅力的
「眉メイクに自信がないし、汗をかいても落ちないのは魅力的!やってみたいけど、眉毛生やさないといけない?みたいだからまだできていません」(かまぼこ大好きの妻)
■踏み切れない
「毎朝、眉毛を描かなくていいからラクそう。でもその時期、その時期の流行の形があるからなかなか踏み切れません」(ゆう)
■これまでに6回施術
「大学生の時、大学院生の時、2年前くらい、の計3回(6回施術)。今もしたいです。自分で毎日描くよりも綺麗だから。温泉に入ったり、汗をかいたりしても、それなりの顔でいられます。でも、妊娠中はできないのかな?」(ひろ)
眉のアートメイクは妊娠・出産などのライフイベントを見越して取り入れてみては?と専門家
アートメイクの施術を行なっている看護師の佐藤有紗さんと遠藤しいなさんにアートメイクの疑問や不安についてアドバイスいただきました。
「アートメイクは、皮膚の浅い層(真皮の浅層)に専用の針を使用し色素を入れていく施術になります。眉の施術には手彫りと機械彫りがあり、お客様の肌質や技法によって選択します。
現在の眉のアートメイクは、自然な仕上がりとなるパウダー眉、毛並み眉が主流です。
中にはアートメイクだけで眉を完成させたいという方もいらっしゃると思いますが、アートメイクはメイクの土台となるため、アートメイクをしても眉のメイクは必要です。
施術する時は、『物足りないくらいがちょうどいい』程度にアートメイクでの眉づくりを心がけています。また体験談にあるように、時代の変化とともに眉の流行りがあるため、流行りに左右されない自眉に沿ったデザインをオススメしています。
アートメイクのメリットは、まず『メイクの時短』『運動や温泉、旅行先などメイクをできない環境でもメイクをしたような素顔でいられる』『すっぴんでも自信が持てる』などです。眉で人に与える印象が変わるため、特に営業職や接客業などは、相手に好印象を持っていただけるといったこともあります。また、老眼などでメイクをする事が難しい中高年や高齢者がアートメイクをすることで自然な形に整えられるというメリットがあります。
デメリットは、一度アートメイクを入れると基本的には消えない・形の変更が難しいことです。また、施術後アレルギーや出血・腫脹などといったリスクがあります。
みなさんのように妊娠中や出産直後の友人や知人から、アートメイクをやりたいと言われることが多いです。出産直後だと育児や家事で慌ただしく、メイクをしたり自分に時間をかけたりする暇がないので、せめて眉だけでもあったら、というリアルな声をよく聞きます。
できれば、アートメイクは妊娠・出産などライフイベントを見越して取り入れていただければと思っています。というのは、妊娠中または授乳中は痛みを感じやすく、ホルモンバランスの影響で色素の定着が悪くなる可能性があるからです。妊娠中・授乳中で眉のアートメイクを検討されている方は、子育てが少し落ちついたら施術を受けていただくといいのではないでしょうか。
よく『アートメイクは、何回必要ですか?』『その後のメンテナンスのタイミングは?』という質問を受けます。個人差はありますが、2、3回の施術で完成させていきます。回数を重ねて形・カラーを整えています。その後のメンテナンス目安は、アートメイクが薄いと感じてきた、もしくは眉のメイクが大変になってきたといった時がメンテナンスのタイミングです。
また色素沈着についても不安という方がいますが、そもそもアートメイクは色素を定着させる技術です。デメリットでもあるようにアートメイクは一度入れると消えづらいという点もあります。そのため、施術を受けていただく時は、後悔しない選択をしていただきたいと思います」(佐藤有紗さん、遠藤しいなさん)
アートメイクの事前準備と、施術前に知っておきたいこと
●皮膚科専門医が駐在するクリニックを選んで
基本的に、医師・看護師がアートメイク施術を行う場合、医師の指示のもと医療機関で行うことと法律によって定められています。針を使用したり、麻酔薬を使用したりするのは、医療行為だからです。また、施術後にアレルギーや感染症になるリスクがあるので、そうした場合にも対応できる皮膚科専門医の駐在するクリニックを選びましょう。金額は1回5万円前後と、施術者やクリニックによって異なります。
●施術を受ける前に必ず相談を
肌が弱い、アトピー性皮膚炎など肌の悩みがある場合は、事前に皮膚科など医療機関で相談することが大事です。医療機関で施術を受ける場合は、医師の診察を受けていただく必要がありますので、施術を受けられるかどうか必ず医師にご相談しましょう。
●なりたい眉の写真などを持参
理想の眉の形があれば写真などを持参したほうが、自分の要望する眉に近づけます。自眉が多くて処理に困っている方は、アートメイクだけでなく、眉毛サロンでのお手入れという方法もあります。
●眉は事前に処理しない
施術前は、眉毛のカットなど処理せず伸ばしたままで。明るめの眉を希望の場合は、施術前に脱色しておくのがオススメです。また、施術前の眉毛パーマは、毛の流れが分からなくなるので控えましょう。
●事前のボトックスが必要な場合も
表情筋が強い(真顔の時にも眉間や額にシワが入っている)場合は、眉の位置を調整するために事前にボトックスを打っていただく場合があります。不安な時は、事前に担当医に相談を。
●痛みには麻酔という選択も
痛みが強い場合は、麻酔を追加しながら施術していくことも可能です。
時短にもなり、きちんと感を演出できる眉のアートメイクは、忙しい子育て世代に施術してみたいという人が多いようです。不安な時は、アドバイスにあるように事前に皮膚専門医に相談することが大事ですね。
(取材・構成/メディア・ビュー 酒井範子)
日景聡子さん
PROFILE)
さとこ皮膚科・美容クリニック院長。札幌医科大学医学部卒業。大学病院や総合病院勤務後、円山公園皮膚科形成外科院長を経て、2022年7月にさとこ皮膚科・美容クリニックを開院(北海道・札幌市)。2児の母。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、美容皮膚科・レーザー指導専門医。患者の悩みに寄り添ったクリニックのサイト内のコラムはわかりやすいと好評。
佐藤有紗さん
PROFILE)
フリーランス/アートメイク看護師。2020年よりアートメイク施術を開始。多数スクールにてディプロマ取得。札幌市にあるさとこ皮膚科・美容クリニックのほか、札幌市内の他クリニックにてアートメイク施術を担当。眉、リップ、アイライン、ほくろ、リムーバル除去の担当を兼ねる。また、施術担当する傍ら、札幌市内のアートメイク看護師を目指す人を対象とした、講師業も行う。
遠藤しいなさん
PROFILE)
看護師。さとこ皮膚科・美容クリニック(札幌市)にて看護業務を行いつつ、乳がん患者さんを主とした乳輪・乳頭にアートメイクを施すブレストアートメイク、手彫りパウダー眉アートメイクを広める活動を行っている。また、アートメイクを広めるべく地元でのラジオでの発信活動も行う。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年9月の情報で、現在と異なる場合があります。