「つま先」vs「はき口」、靴下を干すとき、どちらを上にしていますか?果たして正解は…!?【専門家】
今回のテーマは、「靴下の干し方」についてです。みなさん、どこを上に干していますか?「たまひよ」アプリユーザーにアンケート調査。さらに、洗濯王子として正しい洗濯方法をさまざまなメディアで伝えている中村祐一さんに聞きました。
「はき口を上に」派が半数超え
最初にアンケート結果からご紹介します。
Q:靴下を干す際に、「つま先」「はき口」のどちらを上にして干しますか?
はき口側を上に 56%
つま先側を上に 28%
乾燥機を使うので干さない 12%
その他 4%
「はき口側を上に」が半数以上となります。
では、干し方別に、みんなの声を聞いてみましょう。
「はき口側を上に」派の声
「2足セットで止めている」(chi)
「空気が入って早く乾く干し方かな、と思っています」(あーと)
「はき口を上にしたほうが良いと聞いたことがあるため」(ちゅうみ)
「足のサイズが変わっちゃうと困るので、はき口を吊るして丈を伸ばす感じにしています」(ひなみ)
「はき口を下にすると水分が下にいくからゴムが伸びてしまうため」(giz)
「はくときと同様の形のほうが変形しないと考えるから」(なかむー)
「乾きやすいように。つま先側は分厚いから洗濯バサミでつまむと乾かなさそう」(はる)
「つま先側を上に」派の声
「何となく、干しやすいから」(ぺんぎん小僧)
「入口を上にして干したときに、蜂が入ってて気づかずはいたら刺された…という話を聞いて怖くなったため」(ちゃみ)
「水は上から下へ移動するので、つま先よりも通気の良いはき口を下にした方が乾きやすい気がします!」(わすれんぼOL)
「はき口が見えるモノは、洗濯バサミの跡が見えるので爪先を挟むようにしてる」(えてりん)
「お母さんがそうしていたし、はき口の方で干したら怒られたから」(まるまる)
「その他」の声
「その日の気分。こだわりはない」(なー)
「靴下の長さ等により違う干し方をしています」(カナトモ)
「かかと部分を洗濯バサミで挟んで干す」(ゆみゆみ)
「気にしてない」(みみ)
「特に決めてない」(あす)
「ぶっちゃけ、どっちでもいいんです!」と専門家
特に決めていない人から、こだわりのある人など、さまざまな結果でしたね。では、どちらを上にしたほうがいいという正解は果たしてあるのか、洗濯のプロである中村祐一さんに、靴下の干し方について聞いてみました。
「僕は、ピンチハンガーで干すときには、つま先の方をとめて干しています。
ゴムの部分をとめると、濡れているときの重みがゴム部分にかかるので伸びやすくなるのと、つま先の方が分厚い靴下が多いので、厚い部分を上にして水分が下におりてくることで、効率よく乾くようにと考えてのことです。
ただ、ぶっちゃけ、誤差程度のものなのでどちらでもいいと思います(笑)。
また、乾燥機で乾かすことも多いですが、厳密に言えば、乾燥機の熱も靴下のゴム部分が劣化する原因になります。
でも、そういった細かいところを気にしていくと洗濯が複雑になり、それが洗濯を必要以上に大変にさせてしまいます。
靴下は基本的には型崩れや劣化などを過剰に考えて対策していくアイテムではないので、干し方よりも、日々の洗濯できちんと汚れを落として清潔に使えているかを考えたほうがいいアイテムです。きちんと洗えていれば、干すときに仮に時間が長くかかったとしても嫌なニオイは出ません。
子育て家庭では、お子さんの靴下の汚れに悩んでいる家庭が多いと聞きますので、効果的な洗濯法についても、お伝えしますね。
衣類の量、水の量、洗剤の量、この『3つの量』が適切でないと、洗濯機で洗っただけで汚れが落ちきらずに、余計な手間を増やしてしまいます。
『衣類の量』は詰め込みすぎないこと。
縦型洗濯機は最高でも衣類の量を7分目までに。ドラム式ならドラムの半分までに、衣類の量を調整しましょう。
『水の量』は、縦型洗濯機では洗濯機の自動の設定より1〜2段階水を増やすこと。ドラム式は水量の設定ができるものは『多め』や『高め』に設定してください。
『洗剤』の量については、上記の衣類の量と水の量に合わせた洗剤の規定量をパッケージできちんと確認してください。
靴下の泥汚れや黒っぽい汚れが落ちないのは、洗濯機の中できちんともみ作用やたたき作用が出ていないことや、洗剤が適正に入っていないことが原因で起こりやすくなります。
だから、まずは『3つの量』を見直すことでそれを防ぎましょう。
すすぎは3回が基準です(ドラム式は水が少ない傾向なので『注水すすぎ』で)。
今の洗濯は、すすぎが不足して汚れが残ったり、戻ったりしている人が多いので、すすぎも大切です。きちんとすすぎきれていれば、嫌なニオイもしにくくなるはずです。
もし、この3つの量と3回のすすぎという洗濯の基本を見直した洗濯をしても汚れが残る場合は、そこではじめて洗濯機に入れる前にゴシゴシこするなど別の処置を検討します。
基本をキチンとすると靴下の汚れも洗濯機で洗うだけでかなり落ちるようになり、洗濯は楽になるはずです」(中村祐一さん)
どちらを上するか気にしなくてもいいというアドバイスは朗報です!また、衣類、水、洗剤の『3つの量』が汚れを落とすのに大切!という点も今後は意識したいと思います。
(取材・文/メディア・ビュー 橋本真理子)
中村祐一さん
PROFILE)
長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯から、セカイを変える」という信念のもと、2006年から洗濯アドバイザーとなり、現在は「洗濯家」。「衣・食・住」における「衣文化」の革新に取り組む。「洗濯王子」の愛称で、テレビ・雑誌など各種メディアにも多数出演。オンラインで、プロから洗濯を学べる講座「ゼロから学ぶ洗濯」も運営。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年11月の情報であり、現在と異なる場合があります。